ウェイト版タロット、大アルカナの隠者の逆位置の意味について解説します。
(2022/09/17改定)
解説動画
大アルカナ 隠者の意味・概要
隠者 図柄の解説

ランタンを持った老人の視線は足元に注がれ、ランタンは、彼の足元を照らしています。「力」では、「理性」である女性と「本能」である獣は独立していました。「本能」と「理性」が向き合い、観照を続けるうちに、そもそも、「理性」と「本能」という区別すら必要なくなってしまった状態が隠者の姿です。
自分自身を見つめて、語りかけることによって、理性も本能も超克することができる、その手前にいるのがこの隠者ということなのです。「戦車」「力」「隠者」と、書かれているモチーフが、3、2、1と減少してきています。バラバラになっていた自我を統一するためには、まず、一つとしての自我を認識することが必要であると、隠者のカードは告げています。
キーワード
観照・内省
隠者 逆位置の一般的な意味
「観照」「内省」といったキーワードをネガティヴに解釈していきます。
自分と向き合う姿勢、観照の時間は、真理を探し求めるためには大切なことですが、自分以外の真理を一切認めず、他者を「拒絶」するところまでエスカレートしたら、それはやりすぎです。
逆位置の隠者は、過剰にはたらいた場合には「孤独」を尊重することと、他者を「拒絶」することには大きな断絶があることを、あなたに警告してくれています。また、過少に働いた場合には他人から見られた自分を意識しすぎていることを警告しています。
逆位置を不足として読む場合
自分の内面をしっかり見つめられていないことへの警告です。周囲の状況に惑わされて自分の内面に目が向いていません。じっくり自分を見つめる時間をとる必要があるようです。
逆位置を過剰として読む場合
自分を否定的に見つめすぎてしまっていたり、内面に深く閉じこもってしまうことに対する警告です。自分の内面を見つめることとうちに閉じこもることは違います。また、批判的にみることは大切ですが、自己批判が極端になると自分で自分を無力化してしまいます。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
自分の内面に閉じこもっていた状態から、一歩踏み出すことができそうです。また、周囲の人と打ち解けていけること、膠着していた人間関係を動かすことができることなどが示唆されます。
仕事に関する意味
不足として読む場合
- 周囲の意見や世間の流れに惑わされ、自らの意見や考えをまとめることができないでいる
- 自分が仕事で何を大切にしたいか、会社が仕事で何を実現したいかがわからなくなってしまっている
- 自分の内面の恐れや考えに向き合うことができていない
過剰として読む場合
- 自分の考えに固執してしまい、周囲の考えを受け付けにくくなっている
- 周囲と没交渉になり、自分の殻にこもってしまっている
- 自分の欠点や弱みにばかり目が向いてしまい、前に進む勇気がもてなくなっている
前向きな意味や、アドバイスとして読む場合
- こだわりを手放し、周囲の考えを柔軟に受け入れることができるようになる
- 周囲と対話をすることで打開策が見えてくる
- 自分に厳しくなりすぎないほうがいい
恋愛に関する意味
不足として読む場合
- 相手からどう思われるかを気にしすぎて、自分がどう思っているかが見えなくなっている
- 自分らしさを見失ってしまっている
- 友達の意見に振り回されて自分自身の気持ちがよくわからなくなっている
過剰として読む場合
- 自分のからに閉じこもってしまって相手とつながっていく勇気がもてない
- 自分の欠点や足りない所が大きく見えすぎてしまっていて前に踏み出せなくなっている
- 相手とかかわっていくことそのものが怖くなってしまっている
前向きな意味や、アドバイスとして読む場合
- 考えすぎないで気楽に行動することが状況打開の第一歩になる
- 自己批判的になりすぎず、ありのままの自分で相手にむきあっていくことが大切
- 殻を破って、接近するきっかけをつかむことができる
結婚・家庭に関する意味
不足として読む場合
- パートナーや家族に気を使いすぎて自分の考えや内面に目を向けることができなくなってしまっている
- パートナーや家族の意向を汲みすぎて、自分の考えがよくわからなくなっている
- 世間体や親族からの意見にふりまわされて、何を優先するべきかがよくわからなくなっている
過剰として読む場合
- 自分のからに閉じこもってしまっている
- 自分の考えにこだわりすぎており、パートナーや家族との対話ができていない
- 心を閉ざしてしまっていて、お互いに疎外感を感じてしまっている
前向きな意味や、アドバイスとして読む場合
- こだわりを手放し、今後に向けて前向きな対話ができるようになる
- 自分を責めすぎない、自己批判しすぎないことが今は大切
- 自分の考えにこだわることをストップして、相手との対話のきかっけを自分から作っていく必要がある
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