ウェイト版タロット、大アルカナの塔の正位置の意味について解説します。
(2023/08/15改定)
解説動画
大アルカナ 塔(逆位置)の意味・概要
塔 図柄の解説
空から降る雷が、高い塔を破壊しています。このカードのマルセイユ版に書かれた文字は「LA MAISON DIEU」=神の家あり、天から降り注ぐものは、雷と言うより、水かなにか、もっと柔らかいものに見えます。であるにもかかわらず、ウェイト版では建造物に対してより、破壊的な力が加えられているように書き換えられています。1つ前の「悪魔」のカードが人の心の弱さがもたらす「人災」を表していたのに対し、「塔」は人の力ではどうしようもない、「事故」を表しています。しかし、雷を受けて倒れた木の足元から、それまでその木に遮られて成長できなかった新たな植物が芽を出すように、破壊による撹乱もまた、恩恵たり得るものなのです。破壊がなければ再生もありません。塔のカードは時に破壊が新たなものを生むことを教えてくれています。
キーワード
破壊・撹乱
塔(逆位置):一般的な意味
塔は正位置でも逆位置でもあまり意味はかわりませんが、逆位置のほうが、少し破壊の度合いが小さくなります。立派な建物も、維持のためには古い部分を破壊して、少しずつ更新していく必要があります。破壊は、嘆き続ければ災難ですが、現実をきちんと見つめて、その破壊を受け止めることができれば、「アップデート」のチャンスです。塔の逆位置は(正位置にくらべると)小さな規模の破壊や撹乱を通じて状況を変えていくことをもとめています。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
逆位置に限らず、塔のカードが「アドバイス」としてでてくると解釈が難しいのかなと思います。塔のカードは古い体制の打破が外からの力で強制的にもたらされることを表すカードでもあります。そのため、アドバイスとしてでてきている場合には「現在考えていることを根本的に見直すこと」が求められており、逆位置の場合には、見直しの度合いが正位置よりも弱い・部分的であると捉えるのがいいのかなと思います。
状況別の意味
仕事に関する意味
- なんとか回復可能なレベルのちょっとしたトラブルに見舞われる
- プロジェクトの進行に対して部分的な変更が望まれる
- 現在の予想とは少し違った展開になる
前向きな意味や、アドバイスとして読む場合
- プロジェクトの進行を見直す機会が与えられる
- 根本的な見直しのタイミングをもらえる
- 破壊されることでかえって思い切って動けるようになる
恋愛に関する意味
- ちょっとした行き違いや誤解がおきる
- 相手に対してちょっと幻滅するようなことがある
- 恋愛の進め方に部分的な変更が必要
前向きな意味や、アドバイスとして読む場合
- 今までの思い込みを少し手放すタイミングがきている
- ショックな出来事を経て、相手と対等に接することができるようになる
- ショックな出来事で、いい意味で目が覚める
結婚・家庭に関する意味
- ちょっとした行き違いやトラブル
- 家庭環境・結婚生活に予期せぬ変更が必要となる
- 結婚生活・家族生活のあり方に部分的な見直しが必要になっている
前向きな意味や、アドバイスとして読む場合
- 雨降って地固まる
- トラブルやショッキングな出来事からお互いの本当の気持ちに気が付くことができる
- お互いの不満や不安が表面化することでかえって分かり合えるチャンスが与えられている
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