タロット意味:00 愚者(正位置)


カード概要

キーワード

自由・未決定

カードの説明

明るく照りつける太陽の下、身軽な出で立ちで旅たつ若者を描いたカードです。マルセイユ版では右を向いた道化の中年男性の姿で描かれていましたが、ウェイト版では、右向きの身なりの良い若い男性に書き換えられました。若者の顔つきは明るく、心からこの旅立ちを楽しんでいるように見えます。しかし、彼が立っているのは、今にも足を踏み外しそうな崖っぷちです。また、ウェイト版でもマルセイユ版でも犬が、警戒をするように足元をつきまとっています。

彼を前に進ませるのは、確かな未来や、繁栄ではなく、「今」この瞬間の喜びだけなのです。未来にも過去にもつながっていない、「今」この瞬間を、彼は生きています。

正位置の愚者 「今、ここにしか僕は居ないんだ。」

正位置での愚者は、「保証のないこと」「先がわからないこと」をポジティブな意味で解釈します。私たちは、当たり前のように、メリット・デメリットを天秤にかけて、日々の行動を決定しています。ひとつの商品を買うのに、レビューサイトを見て良し悪しを確認し、進学先や就職先を決めるのに、その学校や会社の情報を調べるなど、「成功の保証」が得られてから行動することが当たり前のようになっています。


もちろん、慎重さは人生に於いては大切なことの一つです。しかし、思い出してみてください。あなたが子供の頃、夢中で打ち込んだ物は、何か「メリット」のあるものでしたか?校庭で全力でやったドッジボールは、何かを「学ぶ」ためにやっていましたか?海岸で白い貝殻を探したのは、石の裏のキラキラ光る虫を探したのは、何か「利益」を得るためでしたか?


あなたが夢中になること、本当にやりたいことというのは、非合目的的なのではないでしょうか?


「君の心の声を、ただ、君だけの声を聞いて」


愚者の若者は、あなたに笑いかけています。「警告」に耳を貸さず、「将来」を考慮しないで進む若者は「愚か」です。しかし、心の中から「彼」がいなくなってしまったら、「得になること」「成功する保証のあること」しか、私たちがやらなくなってしまったら、それは、「楽しい」人生なのでしょうか?


「何にも持たない僕は、何にだってなれるんだ。ほら、君も楽しくなってきただろう?」


保証のない明日に歩き出す彼の「生き方」は「愚か」です。しかし、いつか、わたしたちには決定的な断崖が、「死」が訪れます。その「崖」に向かって笑って進んでいく彼に、どうしてこうも惹きつけられるのか。わたしたちは時折、振り返る必要があるのではないでしょうか。

このカードからのアドバイス

一般的なアドバイス

「今」この時から、未来を眺めると、未来は無数の枝のように広がっています。その無数の枝は、あなたが一歩を踏み出すことによって、収束していきます。あなたはいつでも、無数の未来がたった一つの過去に変わる、特異点にいるのです。

客観的なデータによる比較検討や、「誰か」の意見ではなく、「今」あなたが感じることに従ってください。あなたの迷いに対して、愚者の若者は、「なやみの土台そのものを見直してみたら?」と笑いかけています。あなたの悩みは、あなたの無意識の限界や枠が生み出したものではないでしょうか?


あなたの本当の望みに耳を傾けたとき、目の前の崖は自由な道へと姿を変えるでしょう。

恋愛向けのアドバイス

人を好きになると、私たちは「保証」を求めがちです。「私が本当に好きなの?」「次はいつ会えるの?」「将来をどう考えているの?」

好きになればなるほど、不安も大きくなるように感じます。しかし、思い出してみてください。あなたがその人を好きなのは、その人があなたに「何か」してくれるからですか?あるいは、「何か」を持ってたり、出来たりするからですか?

恋は、人に残された、抗えない「本能」的な行動のひとつです。愚者の青年は、あなたの心の中に眠っている、「理由のない好き」な気持ちに素直に向き合うことを求めています。

相手は自由にならないこともあるでしょうが、あなたの行動はあなたが選ぶことができます。おいしいものを食べたり、ゆっくり休んだり、好きな映画や本を見たり、まずは、あなたが「好き」なことであなたを満たしましょう。

そして、損得勘定抜きの、あなたの「好き」に向き合ってください。何かの答えや行動を起こすのはそれからでも遅くありません。

お仕事・転機に向けてのアドバイス

「今君がやってることは、いつか死ぬ君が今やりたいことなの?」

愚者の若者はそう語りかけています。「死」に向き合うことで、人間は自分の存在や可能性と初めて向き合うことができると、ハイデガーは考えました。善悪の二項対立を放棄した世界で、永遠に改善することなく、同じものが繰り返す絶望を受け入れることが、「超人」になることだとニーチェは考えました。さて、いつか「死ぬ」ことが確定的なあなたは、あなたの「今」をあなたの心から選ぶことができていますか?

「好きなことをして生きるなんて理想論だ」「現実はそんなに甘くない」「今こんなに頑張ってつらいのに、この上さらに理想を目指せなんて酷だ」「家族がいるのに!」

「愚か者」の無謀な問いかけに、聡明なあなたは苛立つかもしれません。

仕事を変えることが難しくても、環境を変えることが難しくても、「あなたの「好き」」を、「今」よりもほんのすこしでも「大切」に考えていくことは、「今」からできるのではないでしょうか?

参考画像・文献

ウェイト版の図柄

By Jean Dodal (http://www.tarot-history.com/Jean-Dodal/) [Public domain], via Wikimedia Commons

By パメラ・コールマン・スミス Holly Voleyによる1909年版のスキャン画像。ファイルは http://www.sacred-texts.com/tarot/ より

マルセイユ版の図柄

By Jean Dodal (http://www.tarot-history.com/Jean-Dodal/) [Public domain], via Wikimedia Commons

参考文献

M.ハイデガー「時間と存在」


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ABOUTこの記事をかいた人

小学校の時にタロットに出会って以来、かれこれ20年以上タロットを取り扱っている。多くの人を占うだけではなく、自作のタロットを作るに至る。大学では分子生物学を専攻。趣味はイラストとゲーム作り。本業の傍ら、タロットを自由に楽しむ人が増えればいいなという思いからサイトを作る。