ウェイト版タロットのソードの9の意味の解説です。(2023/10/20改定)
解説動画
ソードの9 図柄の解説・一般的な意味
一人の人物が9本の剣を前に悲嘆に暮れています。
アーサー・ウェイトはこのカードに対して『これほどの悲しみを、彼女は今まで知らなかった。これは完全な悲しみのカードである』と述べています。
9と10のカードは連続したストーリーを表しますが、10で剣に刺されているのは男性であるため、9の人物と10の人物は別人であるようです。
彼女は、自分の死を恐れて嘆いているのではなく、「自分の大切な人に訪れる避けられない不幸」を深く悲しんでいます。耐えられない様な大きな悲しみを表すカードであるとともに、その大きな悲しみから目を背けず、しっかりと向き合うことで次に進めることも教えてくれているカードです。
キーワード
悲痛・悲哀
一般的な意味
正位置
深い悲しみや嘆きを寓意します。
結果そのものが期待できないこと、うまくいかないことも表しますが、それ以上に、その失敗によって心に大きなダメージを負うことを示唆しています。
喪失の深い痛みは「それまで深く愛した」ことの裏返しです。
その痛みを最後まで感じきることで、愛をまっとうすること、そしてその痛みを感じ切った時に、新しいステップを踏み出せることを彼女は寓意してくれています。
逆位置
このカードの逆位置は「昇華しきれなかった過去の悲しみが無意識の抑圧となって働いている状態」と解釈します。
このカードが出てきた時点で、「悲しみ」が根元にあります。あなたの中の感情はあなたが見つけて、「感じきる」ことで手放すチャンスが与えられます。ですが、その感情に向き合わないかぎり、永遠にその感情はあなたに見つけて欲しくて、何度でも亡霊のように浮上してくることになるのではないでしょうか。
逆位置を不足として読む場合
深い悲しみから解放されることが示唆されています。ただそれは、悲しい出来事が去るというよりは、十分に悲しみに向き合い切った結果、そこから解放されるイメージです。
逆位置を過剰として読む場合
このカードは悲しみが過剰に働いていると考えられるため、逆位置では主に不足の意味として解釈します。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
悲しみを抑圧せずに向き合うことで悲しみから解放されることが示唆されています。悲しんでいないふりをしたり、無理に明るく振る舞うのではなく、本当に傷ついて、痛みを抱えた自分自身に自分でしっかりと向き合い、癒すことが求められています。
状況別の意味
仕事での意味
正位置
- 悲しい出来事に見舞われてしまう。
- 損失、失敗そのものよりも、それに伴う精神的な苦痛が大きい
- 精神的な苦痛や立ち直れないほどの悲しみを仕事で経験することになる
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 仕事における過去の悲しい記憶を手放すことができ、前向きに向き合える様になる
- 手痛い失敗ではあるが、精神的なショックはさほどでもない
- 過去の失敗による痛み押さえつけていることがかえって問題解決をおくらせている
逆位置を過剰として読む場合
- このカードは悲しみが過剰に働いていると考えられるため、逆位置では主に不足の意味として解釈します。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 仕事における過去の痛みから解放されて前向きに進んでいけるようになる
- 失敗や損失は厳しいものだが、精神的なダメージはそこまでなく、次に向けて進んでいけそう
- 過去の失敗や痛みは見て見ぬふりをするより、しっかりと向き合うことが大切
恋愛での意味
正位置
- 失恋とそれに伴う大きな痛みを経験することになる
- 相手の身に良くないことが起こり、悲しむことになる
- 恋愛に対する痛みに今は向き合うことが求められている
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 過去の恋愛の痛みから立ち直って前向きに進むことができる
- 恋愛に対するトラウマが解消され、自分から行動できるようになる
- 過去の恋愛のつらさや痛みに対して、抑圧するのではなくしっかり向き合った方がいい
逆位置を過剰として読む場合
- このカードは悲しみが過剰に働いていると考えられるため、逆位置では主に不足の意味として解釈します。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- ショックな出来事に遭遇するかもしれないが、思いの外自分のダメージは少なく、前向きに進んでいける
- 過去の恋愛に関するトラウマを手放すことができて、前向きに行動できるようになる
- 次に進むために、過去の恋愛に関する痛みや自分に対する悲しみを押さえつけずしっかりと向き合った方がいい
結婚・家庭での意味
正位置
- 結婚の破談とそれにともなう大きなショック
- 家族についてショッキングな出来事を目にして精神的なダメージを受ける
- 過去の痛みや悲しみに向き合うことが今は求められている
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 相手に対してショックなことがわかるものの、それを乗り越えて結婚に向けて進むことができる
- 家族に関する痛みの感情を手放すことができるようになる
- 家族や自分自身に対する苦しみや痛みや悲しみを抑圧せずにしっかりと向き合うことが大切
逆位置を過剰として読む場合
- このカードは悲しみが過剰に働いていると考えられるため、逆位置では主に不足の意味として解釈します。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- ショックな出来事がおきたとしても、自分がどう感じるかは自分で選ぶことができる
- 過去のトラウマや悲しみから解放されるタイミングがきている
- 家族や自分の悲しみや痛みは抑圧するのではなく、向き合うことで乗り越えることができる
コメントを残す