タロットの小アルカナのワンドの10・カップの10・ソードの10・ペンタクルの10の意味をまとめました。正位置・逆位置のほか、恋愛、仕事などそれぞれのシュチュエーション別の意味を学ぶこともできます。
(2023/07/29更新)
解説動画
1.各スートの10のカードの特徴
いよいよ10まできたね。小アルカナは10までで一旦完結してるんだよね?
そうだね。10のカードはそのスートが行き着く先、結末を表してるよ。
「オチ」って意味なら明暗はっきり分かれちゃってる感じあるなあ…
ソードは特にかわいそうだねえ
比べてみるとそうなるかもね。知性で相手に打ち勝つことを考えるソードは、相手を完全に排除してしまうんだけど、それはいつか自分に返ってくるからね。
盛者必衰ってやつだねえ。なんとなくオチが想像つくソードはともかく、元気に自分のエネルギーを増やしていくことを考えるワンドのオチもあまりよくなさそうなのは意外だね。
ワンドは無限に拡大していきたいけど、人間の時間や力は有限だからねえ。そこと矛盾がでてきちゃうんだよ。現実社会でも企業努力で安さを追求しはじめたらどこかで従業員がへとへとになっちゃうじゃない?
ああ…1円でも安くを追求すると「自分が頑張る」が最適解になっちゃって、へとへとになっちゃうことは現実問題でも起こってるよね。
カップとペンタクルはどっちも幸せそうな家族が描かれてるけど、ちょっと雰囲気が違うね。
3のカードのところでもでてきたけど、カップとペンタクルは「いいものを受け取る」カードなんだけど、何を良いと考えてるかが、はっきり違ってることがカードをみるとよくわかるよね
「10」のカードがあらわすもの
各スートの10のカードは第10セフィラのマルクトに対応しています。
マルクトは私たちが住む「地球」を表しており、王国・大地を表します。
カードの意味としてはそのスートが完成した時に何がおこるかをあらわしています。
レヴィはマルクトや、セフィロトの樹全体をまとめて以下のように述べています。
「ゲブラ」と「ケセド」の上に存在するもの、それは「至高の王冠」
さくにもふれた「主祷文(パテル)」の隠秘学・カバラ的唱句の中で「マルクト」の名のもとに示されている、均衡を授けるちから、すなわち世界の原理、均衡のとれた王国の原理である。
ところで、上では「王冠」によって、下では「王国」によって均衡状態にたもたれる「厳格(ゲブラ)」と「慈悲(ケセド)」とは、抽象的観点からも、また具体的観点からも眺めることができる二原理である。抽象的すなわち理念化されたかたちでは、「知恵(コクマ)」と「知能(ビナ)」というさらにすぐれた名称を授けられる。具体的な形をとるときは、安定と進歩、すなわち永遠と勝利、「ホド」と「ネツァ」という名称を授けられる。
これが、「カバラ」の教義に従えば、すべての宗教すべての学問の基礎、万物に適応できる不動の根本概念であり、要するに三つ組からなる三角形と一個の円、理念の領域においてはそれ自体で自己増殖する均衡によって説明できる三つ組の理念、次いでこの概念の具体的実現というかたちであらわされるのである。
人文書院 エリファス・レヴィ「高等魔術の教理と祭儀」ー教理篇ー
各小アルカナの10は、それぞれのスートの行き着く先、地上で具体的な形にされるものが示されています。それぞれのスートの性質を知るとともに、そのスート行き着いたものがどうなるかを考えると理解しやすいとおもいます。
2.各カードの一般的な意味
各スートの意味の「オチ」ってことだけど、これまでのストーリーを全部振り返るのは大変そうだよね。なんかコツみたいなのってないの?
起承転結って意味なら3のカード・5のカード・8のカード・10のカード
ってならべてみるとわかりやすいかもしれないよ。ちょっと4枚のカードを並べてみるからお話しを考えてみよう。まずはワンドからやってくよ。
えーっと、
3のカードで「無限に勢力を拡大していきたい」って考えて、
5のカードで「ライバルがでてきたら、そのライバルよりも自分は強くなりたい」って考えて
8のカードで「進むべき方向性をみつけて一気に進んで行った」結果
10のカードで「自分の力の限界に達しつつ、たくさんのワンドを手に入れた」ってかんじ?
そうそう!そんなかんじ。4枚を並べると、10のカードが無限に拡大していきたいワンド自身の思いと、人間の限界が拮抗しておこってるってことがよくわかるよね。じゃあ次はカップだね。
こうやって並べてみたら、カップってマジで人間関係で常に一喜一憂してる感じあるよね。
えーっと、つなげてみたら
3からカップの本質が「人と喜びを分かち合うこと」だってわかって
でもそれは5で表されるみたいな「別れ、失われてしまうものの悲しみ」もふくむことがわかる。だけど、別れを恐れてたら前にはすすめなくて、自分の生まれた家をいつかでてくように、8みたいに「あえて自分から手放すこと」ができるようになれば、10で描かれてるみたいな最高の絆を手に入れることができる
って感じかな?
そうだね!本当にカップは精神的な恩恵をとても大切にしてることが並べてみるとよくわかるよね。次はちょっと辛そうなソードに行ってみよう
え??ちょっとしんどすぎない?
3のカードから、ソードの本質が根本的に誰かを傷つけて敗者を生み出す悲しみだってことがわかる。
そして5のカードから、ソードは決定的な勝者と敗者を生み出しちゃうことがわかって、8のカードで勝ち続けることはできないこと、しかもそれは相手のせいじゃなくて自分の視野がせまくなることでそれが起こることが示唆されて、10でデッドエンドだよ…
ソードは、誰かが勝ったら誰かが負けちゃうからこうなっちゃうんだね。
そうだね。でもさ、4つのスートだったら、一番なんていうかソードが物語としてはドラマチックだったりするんだよね。
あ。たしかにこういうお話しとか映画ってありそうだよね。
じゃあ最後はペンタクルだね
ソードは悲劇の映画でありそうだけど、ワンドはサクセスストーリーの映画でありそうな展開だね。
3のカードからペンタクルは具体的な成果物を得ることがゴールだとわかる。でも5のカードから、それは貧富の差を生み出すものだってことも教えてくれる。
8のカードは成果を得るためにはコツコツ鍛錬を重ねることが大事だって教えてくれてて、10のカードでその富は次に受け継がれていくものだと示唆されてる。
こんなかんじかな?
そう!上手いね!
10のカードはそれまでのお話しの「オチ」なんだけど、10単独でとらえるよりもここまでのお話の流れを考える方がわかりやすいんじゃ無いかなと思うよ。
各スートの10の一般的な意味
むぎとホップがやっていたように、3・5・8・10のカードを並べると、各スートが起承転結のようにとらえやすくなり、10の「結末」がどのようなものかより具体的に理解されるようになります。
- 勢力の拡大を意図するワンドは無限の競争を生み出し、無限の世界と有限の人間というギャップからオーバーワークに陥る。
- 分かち合いや愛情の受け取りを意図するカップは、豊かさと愛にみちた関係をつくりあげる。
- 限られた物を奪い合うソードは必ず悲しみを生み出す。
- そしてコツコツと形ある物をつくりあげていくペンタクルは、本人が死んだ後も受け継がれる財産をつくりあげていく
このように、各小アルカナの10は、それぞれのスートの行き着く先、地上で具体的な形にされるものが示されています。それぞれのスートの性質を知るとともに、そのスート行き着いたものがどうなるかを考えると理解しやすいとおもいます。
エクササイズ1
正位置・逆位置の一般的な意味について、カードの絵をみて考えてみましょう。
いったん、自分の言葉でまとめてみてから次に読み進むことをお勧めします。
それぞれのカードの意味を類推してみよう!
- それぞれのスートのカードの正位置はどんな意味だと思いますか?カードの絵やここまでの説明を参考に自分の言葉で考えてみましょう。
- それぞれのスートのカードの逆位置はどんな意味だと思いますか?カードの絵やここまでの説明を参考に自分の言葉で考えてみましょう。
逆位置については、過剰・不足それぞれ考えましょう。 - 逆位置が必ず悪い意味というわけではありません。逆位置のこのカードがいい意味や、アドバイスで出てきた場合どのように読めばいいでしょうか?考えてみましょう
ワンドの10 図柄の解説
一人の男が10本のワンドを抱えて街を目指しています。ワンドはとても重そうで、男はとてもつらそうに描かれてます。
アーサー・ウェイトはこのカードに対して『多くの矛盾する意味を持つカード』と表現しています。
そして実際に『抑圧』『財産、成功』『財産や成功による抑圧』『見掛け倒し、見せかけ、不誠実』など、真逆と思われるレベルのさまざまな意味をこのカードに加えています。
このカードは「限界を超えた努力が成功をもたらす」ことと、「それによって抑圧が発生する」という「過剰な拡大意欲」の両面の意味をあらわしています。
「頑張る」ことで得られる大きな成果と過労というデメリットがどちも描かれているカードです。
キーワード
過労・徒労
正位置
正位置では、「過労・徒労」が中庸に働いていると考えます。限界をこえた働きは、あなたに思っている以上の成果をもたらすことになるでしょう。ただその一方で抑圧された状況や限界をこえて肉体が悲鳴をあげている状況も示します。
逆位置
逆位置では、いつもは過剰や不足でわけて解釈をしますが、このカードはそもそもが「過剰」にはたらいているカードです。単純に「徒労」(働かされた分にみあったリターンがない)をあらわすこともあれば、重荷からの解放を表す場合もあります。このカードは周囲のカードとの配列で意味が大きく変わってくると考えたほうがいいでしょう。
逆位置を不足として読む場合
苦労している状態から解放されるという解釈と、苦労をしてもそれが報われず、徒労に終わるという意味の解釈の2面が考えられます。そのどちらの意味に近いかは、周囲のカードやご依頼主様の状況を加味して考えていくのがいいでしょう。いずれにせよ、良くも悪くも苦労を手放すことにはなりそうです。
逆位置を過剰として読む場合
このカードは正位置での意味が過剰な負荷を強いられている状況を表すため、不足を中心として解釈をします。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
過剰な負担を手放すことができること。これまで囚われていた苦労から解放されることが示唆されます。また、自分がやっていることが効率の悪い方法になってしまっていたり、努力したり苦労することが手段ではなく目的になってしまっていないか警告されている場合もあります。
カップの10 図柄の解説
4人の家族が、虹の中に現れた10のカップの前にいます。
夫婦(両親)はそのカップを眺めて喜んでいますが、子供達はお互いの遊びに夢中であるようです。しかし、全員がお互いの絆からもたらされる喜びを楽しんでいます。
アーサー・ウェイトはこのカードに対して『満足。心からの休息。完成。人間愛と友情の完全さ』と記述を加えています。ここに描かれているのは、家族・夫婦の姿ですが、このカードが表す「愛情」は家族・恋人・夫婦にとどまらない、広く人間の間に存在する「愛情」の喜びなのです。
カップ 9 では自分だけの喜びで したが、10 では分かち合う相手がいます。喜びは人と分かち合うこと で大きくなり、そしてそれは子供達に受け継がれていくのです。
キーワード
円満・多幸
正位置
精神的な充足、幸福を表すカードです。円満な人間関係や絆から得られる幸福が約束されます。人と人との絆から受け取る喜びを享受できることを描いているカードです。
また、恋愛・結婚に関する相談である場合には新しい家庭がつくれること、理想的な結婚がむかえられることをあらわします。人間関係の喜びを表すカードであるとともに、それを次へとうけついでいくことを表すカードでもあります。
逆位置
正位置で描かれていたものが過剰や不足ではたらきます。不足の場合は単純に愛情面での不満や寂しさ、絆を感じられない不信などが挙げられます。過剰の場合には、「愛情の乞食」になってしまっていないかの警告となります。愛情の受け手であることをこだわりすぎるあまり、自分を満たすことや周囲に愛情を注ぐことができていないのではないかと警告をしてくれています。
逆位置を不足として読む場合
精神的な充足や幸福感を感じることができない状態を表します。ビジネスであれば、成功はしているものの、人間関係が険悪になってしまう状態をあらわすでしょう。プライベートの場合は単純に人間関係に満足できない状況を表します。
逆位置を過剰として読む場合
関係性や、信頼関係・愛情関係への固執を表します。誰かと繋がっていたい、愛されていたいというのは人間の当然の欲望かもしれません。ですが、それにこだわりすぎて「愛されていなければ自分の人生に価値はない」とまでいってしまうと行き過ぎです。そういった愛されたい・愛したい願望にとらわれすぎないようにと警告されています。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
愛情や関係性へのこだわりを手放すことがいまは必要であると告げています。また、いまここにない絆を嘆くより、すでに自分が満たされていること、愛されていることに目を向けることの大切さも告げられています。また、一人の時間を楽しむことができると海砂y区することもできます。
ソードの10 図柄の解説・一般的な意味
みるからに悲しいカードです。10本の剣に刺し貫かれた男が地面に伏せています。男からは血が流れており、致命傷であることがわかります。アーサー・ウェイトはこのカードに対して『絵によって示される意味。苦痛。難儀。涙。苦しみ』などと、シンプルな解説を加えています。ただし、『暴力による死をあらわすものではない』とも書いています。
叡智で打ち勝つことの果てにあるものが描かれたカードです。剣に生きるものはいつか剣によって死ぬのです。しかし手前の男が悲惨な状況であるのに対して、奥に見える水面は穏やかで、黒い空の下には晴れ間がみえます。男の奥に広がる穏やかな背景は破綻から学ぶことができれば、 次に進めることも示唆しています。
キーワード
敗北・結末
正位置
苦痛、痛み、苦難をあらわすカードです。このカードがでてきたら問題にしていることに対しては正直なところよくない結果がもたらされることになるでしょう。この問題は失敗におわるかもしれませんが、そこで問題を出し切って、痛みをかんじきることができれば新しいスタートがきれることも透けて見えるカードです。
一つの恋や関係のおわり、仕事の終わりが人生のおわりではありません。ここから人生をどう展開していくのか、問いかけているカードでもあります。
逆位置
逆位置の場合は、危機的状況からの脱出を示唆します。ただし、油断は禁物です。困難から脱出できたとしても起こった困難の原因をしっかりみつめて対応しなければまた同じことが起こってしまいます。このカードの逆位置は「今回は」苦難から脱出できたことを示すとともに、次に経験をいかすことが大切であることを示唆しています。
逆位置を不足として読む場合
危機的状況からの脱出や、現在の困難な状況からの解放を表します。ただ、無傷での脱出というよりは、ダメージは受けるものの、そこから回復することができる、あるいは、過去に受けたダメージから解放されるといったニュアンスが強いです。また、思ったよりも危機が小さいことを表す場合もあります。
逆位置を過剰として読む場合
このカードは正位置がすでに過剰に破滅的な状況にあるため、不足を中心に解釈をします。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
想定よりもダメージが小さいことや、ダメージから解放されることをあらわします。また、アドバイスとしてこのカードが出てくる場合には、過去の失敗や痛みから十分に反省していくことで次に繋げていけることを示唆する場合もあります。
ペンタクルの10 図柄の解説・一般的な意味
セフィロト状にならんだコインなど、多様なモチーフと家族が描かれ、 人生の全てのステップや収穫が描かれたカードです。アーサー・ウェイトはこのカードに対して『利益。財産。家族に関すること。公文書。血統。家族の住居』などといった解釈を加えています。
ここまでのペンタクルはどちらかというと、「成果を手に入れること」「成果を手に入れるために努力すること」が描かれていましたが、ここではその手に入れた成果が次の代へと受け継がれていく様子が描かれています。
ペンタクルが表す具体物やスキルは次の代に伝えていくことでより大きくすることができ、それが人類全体の豊かさや進歩を支えているのです。
キーワード
繁華・大成
正位置
財産、利益というこのカードのもつ意味が中庸に働くと考えます。公的なことでも私的なことでも大きな利益がもたらされます。その利益は一時的なものではなく、継続性があるものになりそうです。また、家族からもたらされる財産的な豊かさをあらわすこともあります。
カップが人間関係の豊かさに比重を置いていたのに対して、このカードは人間関係も表しますが、どちらかというと物質的な豊かさを寓意しています。
逆位置
逆位置の場合には、正位置でもたらされた意味が過剰や不足にはたらきます。不足の場合には、継続した利益がみこめないこと、経済的に不安定な状況になる可能性があること、家族の安定が保てないことなどを意味します。過剰の場合には、財産や資産にこだわり過ぎてしまい、新しい挑戦にふみこめなかったり、意地汚い強欲さを発揮してしまうことを意味します。
逆位置を不足として読む場合
利益が長続きしないこと、利益を次に繋げていけないことなどを表します。利益があげられないというよりも、継続性や継承性がないことを表すことになるのかなと思います。人間関係の場合でも長期間にわたって信頼を築いていくことができないことなどを表します。
逆位置を過剰として読む場合
自分が手にした利益への固執、いまあるポジションへの固執が発展を妨げていることを示唆しています。仕事の場合は変化を拒んでいることが発展を阻んでいると解釈できるでしょう。人間関係の場合は、いまの関係を手放すことの恐怖が関係の発展や問題解決を遅らせていると解釈することができます。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
いまは次に繋げることや、未来のことを考えるよりも、「いまこの瞬間」に集中するべきだとアドバイスされています。また、現在の成功は「長続きはしない」「状況は変わっていくもの」と受け止めることで現実的な対応ができることを教えてくれている場合もあります。
3.各カードの状況別の意味
10のカードの意味そのものは、ストーリーでとらえるとわかりやすかったんだけど、やっぱり状況別で考えると読みにくそうなカードもあるね。
カップは人間関係に焦点をあててるし、ペンタクルはこれまでの成果の継承に焦点をあててるから、状況によっては読み替えにくいこともあるかもしれないね。ただ、その場合はそれぞれのカードがもってるいろんな側面を利用したり、逆に問題そのものが持ってるいろんな側面を使うと読みやすいと思うんだよね。
問題そのものが持ってるいろんな側面ってどういうこと?
例えばなんだけど、ビジネスのことだとしても、人間関係が関わる側面はかならずあるはずだよね。逆にプライベートな人間関係だったとしても、自分の生活に関わる部分は経済的な側面だってあるだろうし、人としての信用って意味なら普段の生活態度だって無視できないはずだよね。
そんな感じで、「仕事です!」「恋愛です!」っていっても実際には色々な側面を見出すことができると思うんだ。
なるほどね。仮にお仕事を一人でやってたとしても、必ず関わる人がいるはずだし、人として信用できない人とは恋愛もやりにくいだろうからね。
あと…ソードの10とかワンドの10は意味がしんどすぎて、でちゃったら解釈や相手に伝えるのしんどくなっちゃうからでないでほしいって思っちゃうなあ
そうだねえ。でてきて嬉しいカードじゃないかもしれないね。
でもそれも、「こんなことをいったら相手からどう思われるか」っていう自分本位で考えるより、このカードから相手にどんなメッセージを伝えたらいいだろう、っていう相手本意で考えていくと、案外なんとかなったりするよ。
占いでお客さんが不満を持つ時って、結果がよくなかったり、当たらなかったりするときもあるかもしれないけど、一番は「占い師が自分をぞんざいにあつかった」「自分のことを理解してもらえなかった。配慮してもらえなかった」ってことだろうからね。
そうだね。言いにくいことをちゃんと言ってくれる友達って貴重だったりするしね。どんな結果がでても、ちゃんと、でも前向きに相手に伝えられるようになりたいなって今のお話きいておもったよ。
エクササイズ2:恋愛・仕事などそれぞれの状況ごとの意味をまとめてみよう
カードの仕事・恋愛・家庭生活など状況ごとの意味をそれぞれのカードの絵をみながら考えてみましょう。
いったん、自分の言葉でまとめてみてから次に読み進むことをお勧めします。
- それぞれのカードが仕事に関する相談で出てきた場合は、どんな意味だと思いますか?正位置・逆位置それぞれ考えてみましょう。逆位置については過剰・不足・アドバイスでそれぞれ考えてみましょう
- それぞれのカードが恋愛に関する相談で出てきた場合は、どんな意味だと思いますか?正位置・逆位置それぞれ考えてみましょう。逆位置については過剰・不足・アドバイスでそれぞれ考えてみましょう
- それぞれのカードが結婚生活・家庭に関する相談で出てきた場合は、どんな意味だと思いますか?正位置・逆位置それぞれ考えてみましょう。逆位置については過剰・不足・アドバイスでそれぞれ考えてみましょう
ワンドの10の状況別の意味
ワンドの10の仕事での意味
正位置
- 成果は出るが、負担が大きすぎて疲弊してしまう
- 競合相手との過剰な競争で消耗してしまう
- 限界を超えた努力が大きな成果を生む
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- プレッシャーや大きな苦労から解放される
- ワークライフバランスを回復できる
- 今一歩の努力が足りず、大きな成果を逃す
逆位置を過剰として読む場合
- このカードは正位置での意味が過剰な負荷を強いられている状況を表すため、不足を中心として解釈をします。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 過剰な負担を背負っていたり、相手に押し付けていないか検討する
- 仕事だけではなく、自分の生活やプライベートも大切にするべき
- しんどいとはおもうが、成功のための努力が今一歩不足している
ワンドの10の恋愛での意味
正位置
- 恋愛に対して入れ込みすぎていて疲弊してしまっている
- 「釣り合わない」と思っている相手に対して努力をしすぎてしまっている
- 数々の苦労を乗り越えていい恋愛を叶えることができる
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 恋愛や相手に対する過剰なプレッシャーから解放される
- 辛い恋愛、見返りのない恋愛から解放される
- 後少しの努力が足りず、成就に結びつけない恋愛
逆位置を過剰として読む場合
- このカードは正位置での意味が過剰な負荷を強いられている状況を表すため、不足を中心として解釈をします。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 自分が相手に釣り合わない、努力しなければいけない、という思いを手放すことがまずは大切
- 過剰にこの恋愛にいれこみすぎたり、自分磨きに加熱しすぎないことが大切
- まだ諦めるタイミングではない。あと少し努力してみたほうがいい
ワンドの10の家庭・結婚での意味
正位置
- 負担が大きく、結婚までの道のりがとても困難に感じている
- 誰かに過剰な負担を強いる家族生活
- 大きな苦労を乗り越えててにすることができた幸せ
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 負担や苦労から解放されることができる
- 思い込みから解放され、プレッシャーや重荷を手放すことができる
- 結婚や家庭の幸せのために、あと少しの努力が必要とされている
逆位置を過剰として読む場合
- このカードは正位置での意味が過剰な負荷を強いられている状況を表すため、不足を中心として解釈をします。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 今抱えている苦労や困難を手放すタイミングがきている
- 「こうあるべき」「こうすべき」という思い込みを見直すことで負担から解放される
- 諦めずにもう少し努力をしていくことで願望を叶えられるところまできている
カップの10の状況別の意味
カップの10の仕事での意味
正位置
- 成功と精神的な安定、どちらも手にすることができる
- 関わる人全てを幸せにするビジネスを展開できる
- 自分の成功が自分だけではなく家族や友人も幸せにしている
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 成功はえられるものの、精神的な安定が得られていない
- 成功はしているものの、会社や取引先との雰囲気があまりよくない。
- 仕事を偏重しすぎており、家族や友人との関係に問題が出ている
逆位置を過剰として読む場合
- 人間関係へのこだわりが仕事を前にすすみにくくしている
- 「仲良くする」ことにこだわりすぎて、かえってギクシャクしている職場
- プライベートを優先しすぎていることが仕事にマイナスな影響を与えている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 「仲良くする」「相手の顔色を伺う」ことをやりすぎていないか見直す
- 仕事の成功だけでなく、自分のプライベートや人生での価値観についてきちんと見直す必要がある
- 仕事とプライベートの線引きをきちんと行なったほうがいい
カップの10の恋愛での意味
正位置
- 将来を考えられるような素敵なパートナーとの出会い
- 完全に満足のいく恋愛の成就
- 心やすらぐ関係の発展
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 一緒にいても心が落ち着かないと感じる相手との恋愛
- 明るい未来を想像しにくくなってしまっている
- お付き合いにまで発展せず、焦りが募る状態
逆位置を過剰として読む場合
- 恋愛への依存度が高すぎる
- 理想の恋愛への願望が強すぎて、ダメ出しを始めてしまっている
- 相手に理想的な幻想をみてしまっている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 理想の恋愛を自分にも相手にも押し付けないようにする
- 恋愛とはこうあるべき、という思い込みを手放す
- 恋愛や結婚がゴールだという幻想を手放す
カップの10の家庭・結婚での意味
正位置
- 最高の幸せを感じることができる結婚ができる
- 円満で幸せな家庭生活
- 理想的な家族関係を作っている
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 不安や不満が結婚までの道のりを妨げている
- 表面上は幸せそうだが、心からの安心のない家庭生活
- お互いへの不満を押し殺している家庭生活
逆位置を過剰として読む場合
- 結婚や家庭への理想が強すぎることが、かえってスムーズな結婚を妨げている
- 理想の家族像の押し付けが家族を疲弊させている
- 結婚や家庭に過剰な期待をしていることが、かえって状況を悪化させている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 結婚や家庭への過剰な期待を手放すことが問題解決につながる
- 理想の家族をめざすよりも、今ここにある現状を肯定することがまずは大切
- 「家族とはこうあるべき」「結婚とはこうあるべき」という自分の思い込みを見直す必要がある
ソードの10の状況別の意味
ソードの10の仕事での意味
正位置
- 決定的な失敗、損失を被ることになる
- 仕事で打ちのめされてしまうような状況がおこる
- 競合に完全な敗北を喫してしまう
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 失敗や損失から回復していく
- 過去にあった手痛い状況から解放されることができる
- 損失やダメージはでるものの、そこでの教訓を次に活かして成長していくことができる
逆位置を過剰として読む場合
- このカードは正位置がすでに過剰に破滅的な状況にあるため、不足を中心に解釈をします。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 失敗したことをクヨクヨするよりも、そこから次にどうするのかを考えるべき
- 失敗に対して環境や自分を責めるのではなく、そこから何を学んだのかを考えていく必要がある
- 厳しい状況から回復することができる
ソードの10の恋愛での意味
正位置
- 手痛い失恋。叶わない恋。
- 自分にとってとてもショックなことが起こってしまう
- しばらく立ち直れないほどの強い衝撃、悲しみ。
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 失恋の痛手から立ち直ることができる
- 過去の恋愛の失敗から学び、次に活かすことができる
- 恋愛に対する忌避感情が薄れてくる
逆位置を過剰として読む場合
- このカードは正位置がすでに過剰に破滅的な状況にあるため、不足を中心に解釈をします。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 過去の恋愛の経験を否定的に捉えるのではなく、肯定していくことで前向きにすすむことができる
- 全ての経験は意味や学びがあると認めることで前に進める
- 恋愛そのものへの抵抗やトラウマが小さくなっていく
ソードの10の家庭・結婚での意味
正位置
- 破談が避けられない結婚、辛い経験
- 家庭における破壊的なトラブル
- なんらかの決裂が避けられない状況
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 破壊的な状況から脱することができる
- 危機的状況を乗り越えて結婚を迎えることができる
- 過去の失敗からこの先への教訓とすることができる
逆位置を過剰として読む場合
- このカードは正位置がすでに過剰に破滅的な状況にあるため、不足を中心に解釈をします。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 失敗やトラブルがあったとしてもそこから学ぶことができれば大丈夫
- 最悪の事態は避けることができる
- ダメージを受けることがあっても、そこから必ず回復することができる
ペンタクルの10の状況別の意味
ペンタクルの10の仕事での意味
正位置
- これまでの努力が実って完全な成果を得ることができる
- 得た成果を投資してさらにビジネスを大きくしていくことができる
- 他社員も含めたスキルや知識の継承が他にはない大きな価値を生み出している
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 成果はえられるものの一過性であり、受け継いでいくことができない
- 知識やノウハウの継承がうまくいかない
- 継続的な成果を上げることが難しい
逆位置を過剰として読む場合
- これまでの取り組みにこだわりすぎており、新しいことについていけなくなっている
- 価値観の転換ができず、昔の方法にこだわりすぎている
- これまで受け継がれた財産や成果へのこだわりが、新規事業への挑戦の足枷になっている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 成果をあげることではなく、継続していくにはどうすればいいかを考える
- これまでの成功例にこだわりすぎない
- 既存の概念を手放して新しいチャレンジに向かうことも大切
ペンタクルの10の恋愛での意味
正位置
- これまでの苦労が身を結んで幸せな恋愛を楽しむことができる
- 家族ぐるみで仲良くなることができる
- 家族と一緒にいるような安心感を味わうことができる
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 安心感を持つことができない関係性
- 家族から反対される交際
- 自分や相手の気まぐれから、信頼関係を築いていくことが難しい
逆位置を過剰として読む場合
- 自分から行動することができず前に進みにくい恋愛
- これまでの自分の価値観が前に進むことを妨げている
- 過去に相手との間であったことが関係の発展の障害になっている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- これまでのことよりも、これからどうしたいのかに目をむける
- 今までの自分のセルフイメージにとらわれすぎずに行動をすることが大切
- 相手を待つのではなく、自分から行動をしていくことが求められている
ペンタクルの10の家庭・結婚での意味
正位置
- 家族からも祝福される幸せで豊かな結婚を叶えられる
- 祖父母など、親戚などからの支援も手厚い家族
- 受け継いだ財産で豊かに生活していくことができる
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 家族からの理解や祝福が得にくい結婚
- 親戚のトラブルに悩まされる
- 家族からの負の遺産が現在の家族を苦しめている
逆位置を過剰として読む場合
- お互いの家からのしきたりや常識、財産などが結婚への障害になっている
- 親戚からの過剰な期待や援助がかえってプレッシャーになっている
- 莫大な財産を相続したことが抑圧につながっている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 家族がどう思うかよりも、自分たちがどうするのかを考える
- 家族や家庭の在り方を見直す必要がある
- 受け継いだ財産や、遺産に頼るよりも自分たちの力で解決することを考える
前のお話
次のお話
1 小アルカナ10のカードの特徴
10のカードがあらわすもの
2 各カードの一般的な意味
各スートの10の一般的な意味
ーエクササイズ1 それぞれのカードの意味を考えてみよう
ーワンドの10図柄の解説・一般的な意味
ーカップの10図柄の解説・一般的な意味
ーソードの10図柄の解説・一般的な意味
ーペンタクルの10図柄の解説・一般的な意味
3 各カードの状況別の意味
ーエクササイズ2 それぞれのカードの状況別の意味を考えてみよう
ーワンドの10の状況別の意味
ーカップの10の状況別の意味
ーソードの10の状況別の意味
ーペンタクルの10の状況別の意味