タロットの小アルカナのワンドの9・カップの9・ソードの9・ペンタクルの9の意味をまとめました。正位置・逆位置のほか、恋愛、仕事などそれぞれのシュチュエーション別の意味を学ぶこともできます。
(2023/07/26更新)
解説動画
1.各スートの9のカードの特徴
今度は9のカードだね。なんだかワンドとソードがしんどそうだけど、カップとペンタクルは幸せそうだね。9のカードは何をあらわしてるの?
9のカードはそれぞれのスートの完成にいたるまでの葛藤や問題をあらわしてるんだよ
え?葛藤や問題?カップとペンタクルも葛藤なの?
カップの9はラッキーなカードだってどっかで読んだこともあるよ
確かに、意味としたはカップやペンタクルの9は成功を表すかもしれないね。
でも、10と比べてみたら見え方が変わってくるかもしれないよ
あ、カップとペンタクルは9では1人だけど、10では家族がいるんだね。
これはぼっちがダメだってこと?聖書にも「人は一人でいるのはよくない」ってかいてたりするアレ?
ぼっちがダメ、なんてことはひとつもいってないよ。9は10の直前のカード。言い換えるなら、10を成し遂げるために必ず通過しないといけない葛藤なんだよ。
例えば、カップの9は、家族の絆を喜ぶためには、物質的な豊かさが必要だって伝えてるし、ペンタクルの9は、代々うけついでいくような財産を作り上げるためには、自分の仕事に集中するタイミングが必要なことを教えてくれてるんだ。
そう考えてみたら、8・9・10はつながったストーリーって考えると、見えてくるものがかわりそうだね
そうだね。起承転結の転・結が8・9・10の3枚のカードを通じて行われてるように僕は感じるよ
「9」のカードがあらわすもの
小アルカナの各カードはセフィロトの木の各セフィラに対応しています。
9のカードは第9のセフィラである「イェソド」に対応しています。
イェソドは、星としては「月」に。概念としては「基礎」に対応します。
しかし、それぞれのスートのカードをみると、基礎とは言い難いカードが多いようにかんじます。この9という数字をどう解釈すればいいのでしょうか?
エリファス・レヴィはこの9に対して以下のように説明をしています。
九という数は神の反射の数である、すなわち神という抽象的偉力を表わすが、同時にまた信仰における行き過ぎ、そこから発する迷信と偶像崇拝をも表わす。
それ故ヘルメスはこれを秘法伝受の数字としたのであり、それというのも秘法伝受者は迷信の上に君臨し、また迷信を利用して君臨し、そして外套にくるまり、燈火で照らされ、杖を助けに、暗闇の中を独りで歩くことが出来るからである。
理性はすべての人間に授けられているが、しかしすべての者がその使い方を心得ているとは限らない。身につけるべきものは学問である。自由はすべての者に差し出されている、しかしすべての者が自由になりうるとは限らない。手に入れるべきものは権利である。力は万人のためにある、しかし万人がそれに支えられる術を心得ているとは限らない。確保すべきものは実力である。
人文書院 エリファス・レヴィ「高等魔術の教理と祭儀」ー教理篇ーより
レヴィは、9は「神の反射の数」であると述べ、神の「抽象的偉力」のみならず、迷信や偶像崇拝をも表わすと示しています。
また、その後、「理性」だけでは使い方を心得ておらず「学問」が必要であり、「自由」だけでは「自由」はなり得ず、「権利」が必要といった形で、それぞれの概念の実現には、それを正しく行使するために手に入れるべきものが描かれています。
また、ヨハネ黙示録、ヨブ記など、聖書の中の様々な箇所で、神は「真なる信仰」を試すために偶像崇拝であったり、災厄であったりを人々にもたらします。
また、「悪魔」のような「不信仰」は信仰があるからこそ存在するものです。
これはグノーシス主義にもつながります。つまり、神の偉大さはその偉大さゆえに、迷信や偶像崇拝といった「反射」を生み出すのです。
そのため、各スートの9では、そのスートが完成するために現れる「葛藤」「反射的な出来事」が描かれます。
各スートの完成形は10のカードです。10のカードの「反射」としての要素の「9」として捉えることで各カードの本質が見えやすくなるのかなと思います。
2.各カードの一般的な意味
8で転換がおきて、9で葛藤や課題があって、10で完結するのはわかったけど、絵だけだと具体的な意味はやっぱり分かりにくい気がするなあ
9のカードは「悪い意味で捉えすぎる」ことがなければ、割とカードそのままな気がするけどね
「悪い意味でとらえすぎない」ってどういうこと?
そうだなあ。僕が違和感を感じるのはペンタクルの9を「寂しい人」って捉えたり、カップの9を「自分の富を独占しようとしてるケチ」って捉えたりしてる読み方かなあ。
基本的にカードの意味は自分で自由に読んでいいとは思うんだけど、9のカードはどうしても葛藤を抱えてるので、悪く読もうとしたら悪く読めちゃう気がするんだ
え?今いったのってそんなに悪い意味かな?カップのおじさんはえらそうだし、ペンタクルの女の人は一人ぼっちに見えるよ?
意外かもしれないけど、タロットって個人の性格を攻撃してるカードってほとんどない気がするんだよ。ペンタクルの4もケチな「性格」を攻撃してるっていうよりは、自分の今持ってるものへの「執着」を警告してるし、ソードの5だって「卑怯者」っていいたいわけじゃなくて、「勝つためには手段を選ばない」っていう様子を描いてるだけなんだ。だから、なるべくフラットに読んだ方がいいと思うんだよね。
フラットに?
例えば、ペンタクルの9は財産をもった女性が一人で庭に立っていて、手にのってる小鳥には覆いが被されていて、彼女は自分の好奇心や興味をあえて制限してしまっていることがわかる。
でも、起こってることは「それだけ」なんだよ。それに対して「寂しい」とか「頑固」とか思うのって「僕たちのこれまでの経験に基づいた余分な情報」なんだよね。
ああ、なるほどね。ちょっとわかった気がする。
ペンタクルの9でいうと、仕事に集中している、プライベートは封印している、みたいなことはとれるけど、それに対して余分感想を加えすぎない方がいいってことなんだね。
そうなんだ。そういった「余分な感想」は個人の常識や、その時々の考え方に縛られてることも多い。そしてそれはいろんな立場の人を占うときには相手を偏見で傷つけてしまったり、読みにくい状況を生み出してしまうことにもつながるんだ。それは9のカードに限った話じゃないけど、葛藤があって、複雑な意味を持つことも多い9のカードは、よりそういう「余分な感想」が乗りやすい気がするんだよね。
なるほどねえ。完全に主観を捨てることが無理だとしても、「カードに何がかかれているか」をなるべくフラットに、好意的に読むことが自分の思いこみを手放したカードの読解につながるんだね
各スートの9の一般的な意味
各スートの9は、各スートが完成までに乗り越えるべき葛藤や段階をあらわします
9のカードは、一般的に幸運を表すとされているカップの9から、とても大きな悲しみを表すソードの9まで、バリエーション豊かなカードが描かれています。
ただそれぞれに「良い・悪い」を考えるよりは、絵柄をシンプルに解釈しつつ、「この絵が10の完成の直前に来ているのはどう言う意味だろう」と考えるといいのかなと思います。
ワンドの9では10のキャパシティーオーバーに向けて、無限の準備を始めてしまっている様子が描かれています。ここに描かれている人物は自分が安心するまで準備の手を緩めないでしょう。それは、万全の準備をあらわすとともに、その準備はとどまるところを知らず、やがて10で描かれている「人間の労力」という限界に達することを示唆しています。
カップの9では裕福そうな商人が描かれています。家族が豊かに暮らすためには、まずは自分自身が豊かである必要があります。そのためこの男は、ワインの入った綺麗なカップをよく見える様に置いています。これは物質的にも精神的にも満たされている様子であるとともに、それをさらに分かち合う相手がいることで、10で描かれている奇跡の絆につなげられることもまた示唆されています。
ソードの9では深い悲しみが描かれています。9に描かれているのは女性で10に描かれているのは男性なので、二人は別々の人物です。9の女性は自分に危害が加えられることではなく、大切な人に悲劇が訪れることを嘆いています。戦いはどこかで敗北を迎えます。そしてその裏には必ず大切な人の悲しみが存在していることを教えてくれています。
ペンタクルの9では豊かな田園の中で、頭巾をかぶった小鳥を手に乗せた女性が佇んでいます。この田園は女性のものであり、頭巾を被った小鳥は、彼女が自らの興味を押さえつけてでも仕事に集中したことが大きな富を生み出していることを示唆しています。そうやって仕事に集中することによって得た素晴らしい富は、やがて子孫へと受け継がれていくことがペンタクルの10で示されています。
良い・悪いにこだわらなければ、各スートの9のカードはシンプルにその絵柄を解釈することで意味がわかりやすいカードだと思います。そしたさらに、8のカードの後、10のカードの前にこのカードがくるとはどういうことか、と考えることで、カードはさまざまなことを教えてくれるでしょう。
エクササイズ1
正位置・逆位置の一般的な意味について、カードの絵をみて考えてみましょう。
いったん、自分の言葉でまとめてみてから次に読み進むことをお勧めします。
それぞれのカードの意味を類推してみよう!
- それぞれのスートのカードの正位置はどんな意味だと思いますか?カードの絵やここまでの説明を参考に自分の言葉で考えてみましょう。
- それぞれのスートのカードの逆位置はどんな意味だと思いますか?カードの絵やここまでの説明を参考に自分の言葉で考えてみましょう。
逆位置については、過剰・不足それぞれ考えましょう。 - 逆位置が必ず悪い意味というわけではありません。逆位置のこのカードがいい意味や、アドバイスで出てきた場合どのように読めばいいでしょうか?考えてみましょう
ワンドの9 図柄の解説
8本のワンドを背に、一人の男が1本のワンドをもって立っています。アーサー・ウェイトはこのカードに対して『敵をまちうけるように油断のない視線をむけている』と表現しており、意味に対しても『抑圧された状況における強さをあらわす。攻撃されると大胆にも反撃するだろう』と表現しています。彼は相手のどのような攻撃に対しても反撃をする備えを構えているのです。
相手を出し抜くことを考えるソードと違い、ワンドは自分を強くしていくことで相手に対抗します。それは前向きな様でいて、終わりのない競争にもつながります。ワンドのもつ無限に拡大していきたいというエネルギーゆえに、無限の準備をしいられようとしている人物が描かれています。
キーワード
準備・周到
正位置
「準備・周到」が中庸に働いていると考えます。自分が積極的に動いて物事を打開できる情況というよりは、今は「待ち」の状態であるようです。また、自分自身が凝り固まってしまって視野が狭くなっていないか警告されている場合もあります。
逆位置
逆位置では「準備・周到」が過剰や不足にはたらいていると考えます。過剰の場合には、待っているとより情況が悪くなることを意味します。不足の場合には、膠着状態から動きはじめることができることを暗示します。「待機」の時は終わりそうです。
逆位置を不足として読む場合
自分からは動けない、と感じていた状態から解放され、目標に対して自発的なアクションが取れるようになることをあらわします。また、長年膠着していた状況が一気に動き出すことを表す場合もあります。
逆位置を過剰として読む場合
本人は「様子を見て準備をしている」と感じていることが、「何もせずにただただ手をこまねいて待っているだけ」になってしまっていることを表します。慎重に行動することは大切ですが、恐れのあまり動けなくなってしまうのは違います。もう少し思い切った行動をとった方がいいことが示唆されています。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
膠着した状況から解放されること、自発的に動けるようになることなどが示唆されています。また、これまで準備したことを活かして大胆な行動に出ることを勧められていることもあります。いずれにせよ自らアクションを起こすタイミングがきているようです。
カップの9 図柄の解説・一般的な意味
一人の男がきれいなカップを背に座っています。一見強欲そうにもみえる絵ですが、アーサー・ウェイトはこの絵に対して『善良そうな男性が心から満足して、豊富なワインを背後のカウンターに並べている』と示しており、男性は物質面だけでなく、精神面でも満たされている状態であることがわかります。
このカードは一般的に「ラッキーなカード」とみなされることも多く、物質的・精神的な充足や喜びを表すカードです。
しかし、カップの9は10の完成の手前の状態です。カップの9では、物質面・精神面での豊かさを手に入れた一方で、まだそれを分かち合う体験が不足していることも、あわせて示唆されています。
キーワード
富裕・満足
正位置
正位置では、満足や充足といったこのカードのキーワードが中庸にはたらいていると解釈します。物質的、精神的に満たされて幸福な状態が約束されています。今考えていることは、満足のいく形で実現されていくことになるでしょう。
逆位置
逆位置の場合は、物質的な充足が得られない状況の他、物質的な豊かさからの執着から自由になり、真実の豊かさに気づくことの可能性も示唆されています。
逆位置を不足として読む場合
思ったほどの満足が得られないことをあらわします。それは物質的な成功が思ったほどではないことをあらわすこともあれば、物質的な成功は得られているものの、それに対して満足することができないことを表している場合もあります。
逆位置を過剰として読む場合
豊かさ、成功への執着が問題解決を遅らせていることを示唆しています。誰しも幸せになりたいと考えており、それは物質的・精神的な豊かさとは強い相関があります。しかし、豊かさへの執着で精神的に追い込まれてしまたら本末転倒です。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
豊かさへの執着を捨てることで、かえって今ここにある幸せに気がつくことができると教えてくれています。また、「自分が幸せである」と周囲にアピールすることよりも、今ここにある幸せに自分がただ気づくことが大切であることも示唆されています。
ソードの9 図柄の解説・一般的な意味
一人の人物が9本の剣を前に悲嘆に暮れています。
アーサー・ウェイトはこのカードに対して『これほどの悲しみを、彼女は今まで知らなかった。これは完全な悲しみのカードである』と述べています。
9と10のカードは連続したストーリーを表しますが、10で剣に刺されているのは男性であるため、9の人物と10の人物は別人であるようです。
彼女は、自分の死を恐れて嘆いているのではなく、「自分の大切な人に訪れる避けられない不幸」を深く悲しんでいます。耐えられない様な大きな悲しみを表すカードであるとともに、その大きな悲しみから目を背けず、しっかりと向き合うことで次に進めることも教えてくれているカードです。
キーワード
悲痛・悲哀
正位置
深い悲しみや嘆きを寓意します。
結果そのものが期待できないこと、うまくいかないことも表しますが、それ以上に、その失敗によって心に大きなダメージを負うことを示唆しています。
喪失の深い痛みは「それまで深く愛した」ことの裏返しです。
その痛みを最後まで感じきることで、愛をまっとうすること、そしてその痛みを感じ切った時に、新しいステップを踏み出せることを彼女は寓意してくれています。
逆位置
このカードの逆位置は「昇華しきれなかった過去の悲しみが無意識の抑圧となって働いている状態」と解釈します。
このカードが出てきた時点で、「悲しみ」が根元にあります。あなたの中の感情はあなたが見つけて、「感じきる」ことで手放すチャンスが与えられます。ですが、その感情に向き合わないかぎり、永遠にその感情はあなたに見つけて欲しくて、何度でも亡霊のように浮上してくることになるのではないでしょうか。
逆位置を不足として読む場合
深い悲しみから解放されることが示唆されています。ただそれは、悲しい出来事が去るというよりは、十分に悲しみに向き合い切った結果、そこから解放されるイメージです。
逆位置を過剰として読む場合
このカードは悲しみが過剰に働いていると考えられるため、逆位置では主に不足の意味として解釈します。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
悲しみを抑圧せずに向き合うことで悲しみから解放されることが示唆されています。悲しんでいないふりをしたり、無理に明るく振る舞うのではなく、本当に傷ついて、痛みを抱えた自分自身に自分でしっかりと向き合い、癒すことが求められています。
ペンタクルの9 図柄の解説・一般的な意味
手に小鳥を乗せた女性が田園の中に立っています。
アーサー・ウェイトは背景の田園に対して『それは広い領地で、あらゆる意味での潤沢さをあらわす。それは彼女自身の所有物であり、物質的な豊かさを証明する』と説明しています。彼女は独力で成功し、大きな富を手に入れています。しかし、9のカードは10の完成までの通過点・葛藤をあらわします。
手の上の小鳥には頭巾がかぶされ、視界が覆われており、彼女が成功のために本当は興味があったことに対して、目をむけないようにしていることを表しています。富を手に入れた彼女にとって家族やパートナーの問題はこれから解決する課題であることも示唆されています。
キーワード
富貴・成果
正位置
正位置では事業や経済的な成功が中庸にはたらいていると解釈します。今考えている事業があるのであれば、その事業が順調にすすんでいくことが保証されています。人間関係の問題であっても、自分が計画をしていくことでうまく進んでいくことを示唆します。
またこのカードは問題に対して集中する必要があることも示唆しています。
逆位置
逆位置ではこのカードの寓意している事業や経済的な成功が過剰や不足ではたらいていると解釈します。過剰の場合には、自分の思いにとらわれすぎて柔軟さが失われていることを意味します。逆に不足の場合には、自分の事業にエネルギーが集中できていないこと、それによって十分望む成果が得られない可能性があることを示唆します。
逆位置を不足として読む場合
成功したい分野について、集中力に欠けていることが示唆されています。特定の分野で成功を収めるためには、その対象に対して集中的に取り組むことが必要です。その集中力に欠けていることが示唆されています。
逆位置を過剰として読む場合
特定の対象に入れ込みすぎていることが警告されています。成功したい分野に対して集中することはとても大切ですが、入れ込みすぎて周囲がみえなくなったり、ナーバスになってしまっては本末転倒です。少しリラックスしたり、他の分野にも目をむけることがもとめられています。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
一つの物事に入れ込んでいた状況から、いい意味で注意が散漫になって解放されることを示唆しています。一つのことに集中するのは素敵ですが、かえってさまざまな分野に手を広げている人のほうが成功していることもあるのではないでしょうか。また、プライベートが充実してくることを表す場合もあります。
3.各カードの状況別の意味
9のカードは、カードによっては正直出ちゃったら相手に意味を伝えにくいカードもあるなあ…
そうだねえ。ソードの9やワンドの9は望まない人も多いだろうね。
でも、それぞれ、いいところや対応方法もあるんじゃないかなって思うんだよね。
どういうこと?深い悲しみや、復讐の機会を狙って虎視眈々としてるっぽいのなんて、あんまりいい意味にとれない気がするんだけど
ワンドの9は、ちょっと物騒に見えるけど、周到に準備を重ねて機会を伺っているって言うふうにも解釈できるよね。今は実行の時ではないにしても必要な準備はじっくり進められてるってことでもある。
ソードの9は「深い悲しみ」であることには間違いないけど、タロットはその悲しみに対してしっかりと感じ切ることで乗り越えることもまた示唆してるんだ。
なるほどね。人生楽しいことばっかりじゃないかもしれないけど、悲しみや痛みを乗り越えた人だけが知ってる素晴らしさもきっとあるもんね。
これは僕の意見になっちゃうけど、タロットは人生にとって必要ないものをカードにしてないんじゃないかなって思ってるよ。喜びが人を輝かせる様に、深い悲しみや失敗や痛みも、長い目でみたら人の幸せや豊かさに繋げていくことができるんじゃないかなって思うんだ。9のカードや10のカードはそれも含めて生きることだって教えてくれてる気がするよ。
エクササイズ2:恋愛・仕事などそれぞれの状況ごとの意味をまとめてみよう
カードの仕事・恋愛・家庭生活など状況ごとの意味をそれぞれのカードの絵をみながら考えてみましょう。
いったん、自分の言葉でまとめてみてから次に読み進むことをお勧めします。
- それぞれのカードが仕事に関する相談で出てきた場合は、どんな意味だと思いますか?正位置・逆位置それぞれ考えてみましょう。逆位置については過剰・不足・アドバイスでそれぞれ考えてみましょう
- それぞれのカードが恋愛に関する相談で出てきた場合は、どんな意味だと思いますか?正位置・逆位置それぞれ考えてみましょう。逆位置については過剰・不足・アドバイスでそれぞれ考えてみましょう
- それぞれのカードが結婚生活・家庭に関する相談で出てきた場合は、どんな意味だと思いますか?正位置・逆位置それぞれ考えてみましょう。逆位置については過剰・不足・アドバイスでそれぞれ考えてみましょう
ワンドの9の状況別の意味
ワンドの9の仕事での意味
正位置
- プロジェクトの遂行のために必要な準備を着々と進めている
- 今は実行のタイミングではないが、いつでも実行できるように準備すべき
- あらゆるリスクに備えた行動ができている
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 準備不足のまま、物事を進めてしまいそうになっている
- 準備段階だったものを実行に移そうとしている
- 準備を進めているものに対して、見落としがある
逆位置を過剰として読む場合
- 準備ばかりで実行にうつせていない
- リスクに対して備えすぎた結果、動けなくなっている
- 慎重さが、プロジェクト遂行の妨害になっている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 準備に時間を割くよりも、スモールステップでいいので実行する
- リスクや損失を恐れるよりも、失敗から学ぶぐらいの姿勢で進むほうがいい
- 自分から行動を起こすことが求められている
ワンドの9の恋愛での意味
正位置
- 目に見えた進展はないものの、信頼を積み重ねることができている
- 自分からは動かず、相手から動いて欲しいと思っている
- 好きな気持ちはあるものの、自分からは進めないと感じている恋愛
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 思い切った行動を起こせるようになっている
- 長らく動かなかった恋愛が動き出そうとしている
- まだ信頼関係ができていないのに大胆な行動をとろうとしてしまっている
逆位置を過剰として読む場合
- 慎重に行動しすぎていて動けなくなっている
- 相手の気持ちを考えすぎて自分の気持ちを表現できないでいる
- 気持ちは高まっているのに、相手に好意を伝えたり、気づいてもらうことができていない
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 悩みすぎるよりも思い切った行動が今は大切
- 時間をかけるよりも、具体的な行動を起こすことが求められている
- 信頼関係の構築よりも、相手への好意の表明が今は求められている
ワンドの9の家庭・結婚での意味
正位置
- さまざまなリスクに備えて慎重に結婚の話を進めている
- 家族に関するさまざまなリスクに関して、備えをすることができている
- 今は大きな変化はないものの、変化に備えてあらゆる準備を進めている
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 長らく進まなかった結婚の話について自分から行動を起こすことができている
- 楽天的すぎて、家族のこれからに対する備えができていない
- 準備不足のまま物事を進めてしまおうとしている結婚・家庭生活
逆位置を過剰として読む場合
- 万全を期すあまり、結婚についての具体的な話がすすめられていない
- 家族におこりうる変化やリスクに備えすぎて、ナーバスになってしまっている
- もう十分に実行できるにもかかわらず、大きな決断を下すことができていない
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 完全な準備にこだわらず、自分たちの希望する時期に結婚をすすめるべき
- 完全に備えることを考えるよりも、失敗しても受け入れていくマインドが大切
- リスクを恐れるよりも、家族の幸せや自己実現を優先したほうがいい
カップの9の状況別の意味
カップの9の仕事での意味
正位置
- 満足な成果を得ることができる
- セールス的な成功だけでなく、自分自身の満足も大きい
- 思った以上の成果を手にすることができる
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 満足のいく結果をあげることができない
- かけたコストにみあう成果がかえってこない
- 仕事の先行きに対して明るい希望を持つことができない
逆位置を過剰として読む場合
- 成功への執着がかえって、成功を遠ざけてしまっている
- 売り上げや数値目標を達成することへのこだわりが強すぎてうまくいっていない
- 十分な成果が得られているにもかかわらず、成功や名誉へのこだわりが強すぎてその喜びを感じることができなくなっている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 今現在上がっている利益に不満を持つよりも、ありのままの状態を評価することが大切
- 成功への執着を手放すことが、かえって本質的な成功につながる
- 売り上げにこだわりすぎるよりも、サービスとして実現したかったことは何かに目を向ける
カップの9の恋愛での意味
正位置
- 思いが報われ、恋愛を成就させることができる
- 幸せな恋愛を楽しむことができる
- 完全に満足のいく成果を手にすることができる
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 望んだ通りになかなか発展しない
- 関係は進められるが、望んでいるほど仲良くなれない
- 関係は悪くないにも関わらず失望感が大きい
逆位置を過剰として読む場合
- 恋愛対象としてどうみられているか、にこだわりすぎていることが関係発展の障害になっている
- 恋愛をトロフィーのような、自己満足の道具にしてしまっていることへの警告
- 人から羨ましがられる関係になりたい、という願望が本当の願いを見えなくしてしまっている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 不満に目を向けるよりも、今すでに実現していることを喜んだほうがいい
- 恋愛対象としてどう見られているかにこだわりすぎないことが大切
- 人からどう思われるかを気にするよりも、自分の幸せを軸に考えたほうがいい
カップの9の家庭・結婚での意味
正位置
- 精神面・金銭面で幸せになれる結婚の話を進めていける
- 精神的にも物質的にも豊かな家庭生活
- 家族の希望を完全に叶えることができる
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 精神面あるいは金銭面で不満の残る結婚
- 精神面あるいは金銭面で生活に不安のある家庭
- 家族の希望を叶えるためには何らかの犠牲が必要となっている
逆位置を過剰として読む場合
- 周囲から羨まれる結婚をしたいという願望がつよすぎることが、結婚を円滑にすすめるための妨害になっている
- 豊かさに執着していることが、かえって家族の幸せの妨げになっている
- 金銭面での目標を達成するためにやっている努力がかえって家族の幸せを阻害してしまっている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 高条件を望み続けるよりも、今目の前にある結果を受け止めることが幸せにつながる
- 豊かさや人から羨まれる幸せへの執着を手放すことですぐそこにあった幸せに気がつく
- 金銭面での目標を達成するために家族の幸せを犠牲にしていないか、振り返る必要がある
ソードの9の状況別の意味
ソードの9の仕事での意味
正位置
- 悲しい出来事に見舞われてしまう。
- 損失、失敗そのものよりも、それに伴う精神的な苦痛が大きい
- 精神的な苦痛や立ち直れないほどの悲しみを仕事で経験することになる
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 仕事における過去の悲しい記憶を手放すことができ、前向きに向き合える様になる
- 手痛い失敗ではあるが、精神的なショックはさほどでもない
- 過去の失敗による痛み押さえつけていることがかえって問題解決をおくらせている
逆位置を過剰として読む場合
- このカードは悲しみが過剰に働いていると考えられるため、逆位置では主に不足の意味として解釈します。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 仕事における過去の痛みから解放されて前向きに進んでいけるようになる
- 失敗や損失は厳しいものだが、精神的なダメージはそこまでなく、次に向けて進んでいけそう
- 過去の失敗や痛みは見て見ぬふりをするより、しっかりと向き合うことが大切
ソードの3の恋愛での意味
正位置
- 失恋とそれに伴う大きな痛みを経験することになる
- 相手の身に良くないことが起こり、悲しむことになる
- 恋愛に対する痛みに今は向き合うことが求められている
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 過去の恋愛の痛みから立ち直って前向きに進むことができる
- 恋愛に対するトラウマが解消され、自分から行動できるようになる
- 過去の恋愛のつらさや痛みに対して、抑圧するのではなくしっかり向き合った方がいい
逆位置を過剰として読む場合
- このカードは悲しみが過剰に働いていると考えられるため、逆位置では主に不足の意味として解釈します。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- ショックな出来事に遭遇するかもしれないが、思いの外自分のダメージは少なく、前向きに進んでいける
- 過去の恋愛に関するトラウマを手放すことができて、前向きに行動できるようになる
- 次に進むために、過去の恋愛に関する痛みや自分に対する悲しみを押さえつけずしっかりと向き合った方がいい
ソードの9の家庭・結婚での意味
正位置
- 結婚の破談とそれにともなう大きなショック
- 家族についてショッキングな出来事を目にして精神的なダメージを受ける
- 過去の痛みや悲しみに向き合うことが今は求められている
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 相手に対してショックなことがわかるものの、それを乗り越えて結婚に向けて進むことができる
- 家族に関する痛みの感情を手放すことができるようになる
- 家族や自分自身に対する苦しみや痛みや悲しみを抑圧せずにしっかりと向き合うことが大切
逆位置を過剰として読む場合
- このカードは悲しみが過剰に働いていると考えられるため、逆位置では主に不足の意味として解釈します。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- ショックな出来事がおきたとしても、自分がどう感じるかは自分で選ぶことができる
- 過去のトラウマや悲しみから解放されるタイミングがきている
- 家族や自分の悲しみや痛みは抑圧するのではなく、向き合うことで乗り越えることができる
ペンタクルの9の状況別の意味
ペンタクルの9の仕事での意味
正位置
- 取り組むべきプロジェクトに集中することで大きな成果をあげることができる
- 仕事の上で満足のいく成果をあげることができる
- プライベートは少しセーブして仕事に集中することが求められている
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- あれこれ手を広げすぎていることが成功を妨げている
- 思ったほどの成果を得ることができない
- プライベートや他のことに重点をおきすぎていることが成功を妨げている
逆位置を過剰として読む場合
- 仕事に入れ込みすぎており、安定を欠いている
- いまのプロジェクトにこだわりすぎていることが、かえって成功を遠ざけている
- 仕事の上での成功にこだわりすぎてプライベートや自分の健康を犠牲にしてしまっている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- いまは仕事に集中しすぎないほうがかえってうまくいく
- 仕事の成功にこだわりすぎず、自分の健康やプライベートなことにも意識を割くようにする
- 仕事に関係ないことも含めて、色々な分野に興味を持つことが成功につながる
ペンタクルの9の恋愛での意味
正位置
- 学校や仕事のことを通じて相手と関係を発展していける
- いまは恋愛対象としてどう思われるかより、人間として、一緒にいる仲間として信頼を得るほうが関係改善につながる
- 仲良くはなれるが、恋愛への発展は少し時間がかかる
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 相手との関係は悪くないが、相手はあなた以外の人にも目を向けている
- 仕事や学校での出会いの相手であれば、プライベートで仲良くなることができる
- この恋愛への集中力、興味が薄れていく
逆位置を過剰として読む場合
- 相手に入れ込みすぎていて、視野がせまくなっている
- 真面目な人だと思われすぎており、関係が発展しにくい
- 仕事や学校での関係が優先されてしまっており、プライベートで仲良くなりにくい
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 相手に入れ込みすぎないことが大切
- 相手にこだわらず、友人も含めて、交友関係を広げることが関係発展に近づけられる
- 信頼関係はあるので、恋愛やプライベートに関する話を積極的にしていくことが大切
ペンタクルの9の家庭・結婚での意味
正位置
- お互いの仕事の成功をいまは結婚よりも優先している
- 家族が仕事や学業に集中できる環境を提供できている
- 一つの目標に対して進んでいくことができる家庭
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 仕事がうまくいかない逃げを結婚に求めてしまっている
- 家族が仕事や学業に集中できない要素を家庭が生み出してしまっている
- 家族の進みたい方向が定まっていない
逆位置を過剰として読む場合
- 幸せな結婚へのこだわりや執着が強すぎて、前向きな話ができなくなっている
- 家族が仕事に集中しすぎるあまり、他の家族を疎かにしてしまっている
- 学業や仕事での目的を達成することにこだわりすぎて、家族に無理を強いている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 目標を達成することにこだわりすぎないほうがうまくいく
- 相手との結婚に執着するよりも、自分自身の生活や他の人との関係も大切にしていくことでかえって結婚の話がすんなりすすむ
- 家族が達成したい目標に対して入れ込みすぎないことが大切
1 小アルカナ9のカードの特徴
9のカードがあらわすもの
2 各カードの一般的な意味
各スートの9の一般的な意味
ーエクササイズ1 それぞれのカードの意味を考えてみよう
ーワンドの9図柄の解説・一般的な意味
ーカップの9図柄の解説・一般的な意味
ーソードの9図柄の解説・一般的な意味
ーペンタクルの9図柄の解説・一般的な意味
3 各カードの状況別の意味
ーエクササイズ2 それぞれのカードの状況別の意味を考えてみよう
ーワンドの9の状況別の意味
ーカップの9の状況別の意味
ーソードの9の状況別の意味
ーペンタクルの9の状況別の意味