ウェイト版タロットのワンドの5の意味の解説です。(2023/08/15改定)
解説動画
ワンドの5 図柄の解説
1本ずつのワンドをもった、5人の若者が争っています。ただ、その争いは相手を打ち負かすためだというより、お互いの力を見せつけ合い、高め合うためのもののようです。
アーサー・ウェイトは、このカードに『戦闘もしくはスポーツのように、ワンドを振り回す若者の一団。それは戦争の模倣である』という解説を付け加えています。ここでの争いは、スポーツのように、フェアな状況で切磋琢磨するものであり、相手を根本的に打ち負かすものではないのです。
ワンドのもつエネルギーをぶつけあい、お互いに全力を出し合って、フェアに正々 堂々と切磋琢磨しあう、良い意味で の「競争」を暗示するカードです。
キーワード
競合・競争
一般的な意味
正位置
正位置では、このカードがもつ、「競争」「切磋琢磨」といったキーワードが中庸にはたらいていると考えます。自分一人だとできない目標達成も良きライバルや競争相手がいることで自分を高めていくことができます。
このカードは周囲とコミュニケーションをとって、率直に意見を交わし合うことによって自分のレベルをあげて問題を解決していけることが示唆されています。
逆位置
逆位置では、このカードがもつ「競争」「切磋琢磨」といったキーワードが過剰や不足にはたらいていると考えます。過剰の場合には「相手」を意識しすぎて自分の力を高めることを怠っていることが警告されています。逆位置のワンドの5は「相手」を見すぎてわざわざ「競争」を作り出す必要はない、ということを警告してくれています。
不足の場合には臆病になってしまっていることへの警告です。時にはお互いに意見をぶつけて、前に進んでいくことも大切です。争いを避けて問題を先送りにしないようにとカードは告げています
逆位置を不足として読む場合
対等な立場での意見のぶつけあいや本音のぶつけ合いができなくなっている状況を表します。和を尊ぶことは大切ですが、その結果、どちらかが常に我慢を強いられることになったり、本音をいえなくなることは問題です。そういった健康的な意見のぶつけあいができなくなることを示唆しています。また、フェアな状況ではなくなることを表す場合もあります。
逆位置を過剰として読む場合
対抗すること、競争することが目的になってしまっていることへの警告です。過剰な価格競争が業界全体の疲弊を招くことがあるように、健康的な競争であっても、いきすぎると消耗してしまいます。相手に勝つことを目標にしすぎないことが大切だと告げています。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
競い合うよりも、お互いを認め合うことが大切だとアドバイスしてくれています。切磋琢磨することは何ごともお互いのレベルを高め合うことはできますが、客観的な優劣がつきにくいものもたくさんあります。競うのではなく自らの持ち味を大切にすることの大切さを教えてくれています。
状況別の意味
仕事での意味
正位置
- 同僚たちと切磋琢磨しながら自分を高めていくことができる
- 競合相手の存在が、自分たちのサービスや商品のクオリティをあげることにつながっている
- 同業他社とも刺激しあえるいい関係を築きながら成長していける
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 同僚に対して劣等感を感じてしまっていることが自分のモチベーションを下げている
- 競合相手に対して勝つ実力がないと思ってしまっている
- 衝突することを恐れて本音をいえなくなっている
逆位置を過剰として読む場合
- 競合相手や同僚よりも優れているかどうかに固執しすぎている
- 競合相手との競争にあけくれて顧客の求めているものを無視してしまっている
- 社内政治に集中しすぎて仕事が疎かになっている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 同僚や競合相手への対抗ではなく、顧客を優先した仕事作りをおこなう
- 同僚と比べて一喜一憂するのではなく、自分なりのペースで仕事を進めていく
- 他者と比べるのではなく、自分が大切にしたい価値観を思い出す
恋愛での意味
正位置
- 恋のライバルはいるものの、それがかえって自分を高めるきっかけになっている
- 恋愛以前に、人間としてお互いに尊敬し合える関係性
- 相手に自分以外にも好きな人がおり、これから恋愛の行方は変わっていく可能性がある
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 恋のライバルの存在に心が折れてしまっている
- 恋愛対象としてどう思われるかを意識しすぎて、対等な意識を失っている
- 相手に他に好きな人や交際相手がいることで自分には勝ち目がないと思っている
逆位置を過剰として読む場合
- ライバルに張り合うことだけを考えすぎて相手の気持ちが見えなくなっている
- 「他の人よりも愛される」ことを目標にしすぎており、自分の持ち味を失っている
- 自分みがきに夢中になりすぎている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- ライバルに勝つことを考えるよりも、相手と自分との関係性に集中する
- 自分だけをみてほしいという独占欲やライバルへの対抗意識を大きくしすぎない
- メディアの伝える「魅力的な恋愛対象」の情報に踊らされるよりも、自分の持ち味を活かす
結婚・家庭での意味
正位置
- お互いを高め合って成長していける家族関係
- 結婚に関して周囲の人から色々な意見があるが、それがかえっていい方向にまわっている
- 言いたいことをきちんとお互いに伝え合える家族関係
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- パワーバランスが崩れた家族関係
- 周囲の人からの意見に対抗する力がなく、難航する結婚
- 意見の衝突を恐れてお互いの思いを伝えられない家族関係
逆位置を過剰として読む場合
- お互いがお互いの主張をぶつけ合いすぎて疲労している家族関係
- 周囲よりも幸せに見えることに意識をおきすぎた結婚
- 全員が譲歩しないことで、問題解決までの道のりが長引いてしまっている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- お互いを尊重しあい、譲り合うことも大切
- 周囲からどうみえるかよりも、自分たちがどうありたいのかを優先する
- 衝突を恐れずに本音をきちんと理性的に伝えることが求められている
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