ウェイト版タロットのワンドの4の意味の解説です。(2023/08/15改定)
解説動画
ペンタクルの4 図柄の解説・一般的な意味
両手両足でしっかりとペンタクルを守っており、背後には彼の所有物であろう街が広がっています。1枚のペンタクルは心臓の前にあり、自分自身を防衛する気持ちも強いようです。
アーサー・ウェイトは、このカードに対して『彼は自ら所有するものを放そうとしない』と解説しています。ペンタクルが象徴する収穫が「安心」「安全」を求めると、「自分の富を絶対に他にひとには渡さない」という姿勢になります。財産への執着や過度な防衛姿勢を暗示します。
ペンタクルのカードは具体的・物質的なものを表す側面が強いですが、この守る対象が「自分の気持ち」である場合もあります。その場合は、過剰な防衛本能によって意固地になってしまっていることをあらわします。
キーワード
執着・吝嗇
一般的な意味
正位置
正位置では所有、執着というこのカードのもつ意味が中庸にはたらくことを示唆します。自ら所有するもの、今あるものを頑なにまもり、手放そうとしないことを表します。カードそのものは険しいですが、必ずしも悪い状況を示唆するわけではありません。状況によって、今もっているものが保証されるという好意的解釈にもなれば、今のものに執着しすぎて新たなものに手を伸ばすことができないという警告的な解釈にもなり得るカードです。
逆位置
現在持っているものへのこだわり、防衛、過度の執着を表すペンタクルの4ですが、もともと過剰気味の意味であるため、逆位置では「不足」つまり、執着を手放すことができることと解釈する場合が多いです。ただ、アーサー・ウェイトはこのカードに対して「相続」「贈り物」といった「今恩恵を持っていること」を表す解釈もしています。そのため、正位置よりもさら強い執着のニュアンスが出ていると取れる場合もあります。
逆位置を不足として読む場合
こだわりがあったものへの執着が薄れ、次へと進んでいくことができるようになることが示唆されます。また、これまでの価値観が自分と合わなくなり、新たな価値観に目覚めることを表す場合もあります。
逆位置を過剰として読む場合
このカードは元々が過剰気味であるため、不足が中心の解釈となります。ただ、正位置が必ずしも過剰な読みとも言い切れないため、執着がより強い意味として現れると解釈することもできます
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
こだわりや所有しているものへの執着がいい意味から解放されることを表します。アドバイスとして読む場合には、今すでに持っているものや今の考えへのこだわりを手放すことが問題解決につながることを示唆します。
状況別の意味
仕事での意味
正位置
- 現在の仕事のスタイルや進め方にこだわりすぎることが成功の妨げになっている
- 自分の利益や立場を守ることに固執している
- 既存顧客の囲い込みはしっかりできている
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 現在の利益やスタイルへのこだわりを良い意味で手放すことができる
- 自分の利益へのこだわりをなくすことが組織全体の利益につながっている
- 既存の利益への対策がすこしおざなりになっている
逆位置を過剰として読む場合
- 利益や立場への執着が強すぎてコミュニケーションができない状態になっている
- 既得権益への強いこだわりが新たな利益を生み出しにくい状況になっている
- 自分のポジションや今すでに得ている利益へのこだわりが強すぎて疑心暗鬼になりすぎている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 今現在持っているものや、ポジションへの執着を減らすことが問題解決につながる
- 自分の利益だけに注目するのではなく、会社全体・取引先全体・社会全体の利益を見渡すことで良い解決策がみつかる
- これまでのやり方・これまでの顧客の声だけに拘らないことが大切
恋愛での意味
正位置
- 独占欲が強くなりすぎてしまっている。
- 相手との関係を維持することに意固地になっている
- 傷つくことを恐れるがゆえに、前に進めなくなっている
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 良い意味で相手への執着が薄れて自由に行動できるようになってきている
- 今の関係性を手放す勇気をもつことで思い切った行動がとれている
- 傷つくことを恐れない行動が状況の打破につながる
逆位置を過剰として読む場合
- 独占欲が強すぎて、コミュニケーションが取れない状態になっている
- 相手の注意を自分だけに向けたい気持ちが強すぎて自分を苦しめている
- 自分が傷つくリスクを絶対に受け入れない姿勢が状況の膠着を招いている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 相手への執着や独占欲を手放すことが関係の発展につながる
- セルフイメージや恋愛そのものへのイメージを手放すことで解決策がみつかる
- 自分を守ろうとしすぎないことが思い切った解決策につながる
結婚・家庭での意味
正位置
- 一方の独占欲が強すぎて前に進みにくい結婚の話
- 束縛的・独善的な家族の関係
- しっかりと結束している家族
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 家族、結婚相手の自由意志を認められるようになる
- お互いへの執着をいい意味で手放すことができるようになる
- 今の相手、状況へのこだわりをいい意味で手放すことができる
逆位置を過剰として読む場合
- 独占欲が強すぎて、相手の意思を完全に無視してしまっている
- 愛情や心配が強すぎるあまり、家族の自由を完全に奪ってしまっている
- 自分たちの家庭を守りたい意思が強すぎてすべてに疑心暗鬼になっている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- お互いの自由意志を尊重することで健康的でより良い関係性が築ける
- 家族であっても、お互いの自由を許すことが大切
- 失敗すること、利益を損ねることを恐れすぎないことが大切
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