ソードの5

基本的な解釈
一人の人物が武器をかかえ、勝ち誇っています。
画面の奥にはすごすごと立ち去る敗者たちの姿がみえます。
アーサー・ウェイトはこのカードに対して以下のような説明をつけています。
尊大な男が、剣を地面に打ち捨てて去ってゆく2人の落胆した人物を眺めている。彼は2本の剣を担ぎ、もう1本を右手にもっている。彼はこの土地の所有者なのだ。
魔女の家BOOKS アーサー・ウェイト「タロット公式テキストブック」より
着目すべきは人数です。
ウェイトは立ち去る人数は「2人」と名言しています。そして2人の人物は「剣を打ち捨てて去っていく」と説明しています。つまり、地面に落ちている2本の剣は敗者たちのものですが、手に持っている剣はもともと左にかかれた男がもっているものなのです。このことから、最初から有利な状況で戦いを進めて勝利をしたことが伺えます。
このカードが出てきた時、自分は勝者側なのか、敗者側なのかを考える必要があります。
勝者の側の場合には、あなたが知らず知らずのうち(意識的かもしれません)に誰かを出し抜こうとしていること、相手を蹴落としてでも目標を手に入れようとしていることが示唆されています。
敗者の場合には、誰かがあなたの地位を脅かそうとしており、そのためには手段を選ばないであろうことが示されています。
対立を寓意する5のカードにおけるソードの解決策は極めてシンプルで「手段を選ばず勝利をおさめること」です。
ですがその勝利は必ず敗者を生み出してしまうこともまたこのカードには示唆されています
正位置
このカードが出てきた場合、自分が勝者の側なのか、敗者の側なのかを考える必要があります。
勝者の場合はあなたが誰かを出し抜いてでも目的を達成しようとしていることが示唆されます。もしも意図的にやっているのであれば、そこに禍根が残ることを覚悟する必要があります。思い当たることがなければ、あなたの行いが知らず知らずのうちに、誰かを傷つけて禍根を残してしまっている可能性があることが示唆されています。
敗者の場合には、あなたを貶めようとしている人がいることが示唆されています。
逆位置
逆位置の場合は、正位置とあまり意味はかわりませんが、より敗北による落胆の度合いが大きくなります。
いずれにせよこのカードが出てきた時の解決策は「力づく」でなんとかすることではなく、争いそのものから意識を外すことです。
本当は他の可能性があるにもかかわらず一つのことに執着することで「勝つか負けるか」の泥沼に自らを置いてしまいます。
少し距離を置いて考える必要があることが示唆されています
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