ウェイト版タロット、大アルカナの魔術師の正位置の意味について解説します。
(2022/06/28改定)
解説動画
大アルカナ 魔術師の意味・概要
魔術師:図柄の解説
一人の男が、右手を上に、左手を下に向けて立っています。
頭上のマークは無限大を。ベルトの蛇は無限の循環を表すウロボロスを表しており、彼の力に限界がないことを示しています。彼は「地(=コイン)」「火(=棒)」「風(=剣)」「水(=杯)」の4つの元素を思いのままに操り、形をあたえていく「創造者」です。
アーサー・ウェイトは『このカードの基本的な意味は『能力とコミュニケーションである』と述べています。
W.ベンヤミンは、「人間」は「名」を与えることを許された唯一の存在であると述べました。自覚すること、意思を発動させることで、人間は、世界の認識・創造に参加します。「魔術師」は、天と地をつなぐように、手を上下に掲げています。彼は、無から有を作り出すのではなく、偉大なる力の「媒介」となって、「世界」に「形」を与える存在なのです。
魔術師:キーワード
創造、意思
魔術師 正位置の一般的な意味
意思や創造といったキーワードをポジティブに解釈します。魔術師は、「創造的思考」と「創造的実践」をあらわします。
このカードをひいたとき、なんらかの「意図」「創造性」が求められているといえるでしょう。
「あなたの人生はあなたの考えた通りになっている」と、伝えると多くの人は反論するのではないでしょうか?私たちは普段の生活で、いつもいろいろなことを「決めさせられている」気持ちになります。仕事でも、プライベートでも、自分の思ったとおりにはなかなかことが進まず、「仕方ないから」「本当はこんなことやりたくないけど」やらされている、と感じている場面もあるのではないでしょうか?
ですが、究極的には自分の人生は自分が作っているものです。
デカルトは、「我思うゆえに我あり」(=Cogito erugo sum コギト エルゴ スム)という言葉で、「考えている『この私』」(=Cogito コギト)だけがそれ以上疑いえない絶対的なものであると定義しました。私たちが、ただ唯一、「確か」だと思えるものは、今ここに何かを考えている「私自身」というものだけだと彼は考えたのです。
たとえそれが不本意な選択であったとしても、いつもその「選択」を最終的に「決めて」いるのは他ならぬあなた自身です。魔術師のカードは恋愛であれ、人間であれ、意図的に、頭をつかって関わっていくことで状況を切り開けること、変えていけること、初めていけることを表しています。
魔術師 正位置の状況別の意味
仕事に関する意味
- 新しいアイデアや事業を形にしていくことができる
- いいスタートを切ることができる
- 周囲と活発なコミュニケーションをとって仕事を成功に導く
恋愛に関する意味
- 相手とうまくコミュニケーションをとっていくことが大切
- うまく関係を発展させるきっかけが掴める
- 相手のことをよく観察して、頭を使ってコミュニケーションをとっていくことが求められる
家庭・結婚に関する意味
- コミュニケーションを工夫することで関係が円滑に。
- 新しい生活のスタートを順調に切ることができる
- お互いのことを冷静に話し合うことで関係が順調になる
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