カップの2
基本的な解釈
1組の男女が盃をかわしています。
中央には「ヘルメスの杖」と翼のついたライオンがえがかれており、叡智と霊的な統合をあらわしています。
エネルギーの拡大を寓意するワンドにとって「調和」は「制限」でしたが、受動性や愛情を寓意し、器によってその形をかえる「水」のような「カップ」にとっては「調和」はまさに理想的な形での表現となります。
カップの寓意する愛情は愛する対象を持ちます。そしてその愛する対象と自分との調和がうまくとれているとき、そこには新しい関係性が生まれるのです。
カップの2は新たな人間関係が結ばれることを意味しています。
正位置
カップのもつ精神や愛情が「調和的」にはたらいたときにおこることを表すカードです。
素晴らしい人間関係が結ばれること、良好な関係がつくられることを意味します。
相手がいる場合にはその相手との関係を意味しますが、仕事などの場合には取引先との関係性であったり職場での関係性であったりします。
また、相手がいない問題に対しては「自分との関係性」という可能性もあるのではないかとおもいます。いずれにせよ、わたしたちは対象を対等とみなし、お互いのことを理性的に尊重できるとき、素晴らしい関係を結ぶことができるのです。
逆位置
逆位置では正位置で結ばれていた「調和的な関係」が過剰であったり不足であったりしている状況であることをあらわします。
過剰の場合には、相手との関係性に依存しすぎていること、あるいは不当な形でのつながりであることを示唆します。また、特定の相手との関係を結ぶことへの執着の強さが寓意されている可能性もあります。人間関係の問題はとても大切ですが、それを大切にしすぎてバランスをうしなってしまっては元も子もありません。関係への依存や執着が強すぎることが示唆されています。
不足の場合には、関係の破綻、悪化をしめします。人の心と心によってつながる人間関係はいくら仲が良くてもほんのちょっとしたことで行き違いが発生します。今の関係にトラブルがおこるまえに、相手を自分が尊重できているか、そして同じように自分自身を大切にできているか警告されています。
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