ウェイト版タロットのソードのキングの意味の解説です。(2023/10/20改定)
解説動画
ソードのキング 図柄の解説・一般的な意味
1本の剣をもった精悍な王が草原の玉座に座しています。アーサー・ウェイトはこのカードに対して『ここに登場する王は裁判をおこなうものであり、(中略)その姿は大アルカナの伝統的な「正義」のシンボルを思い出させる』と述べており、『彼は「正義」を表現し、殺生与奪の権利を握る立場にある』と述べています。ソードのキングは「判断」を下す「王」なのです。
しかし、「正義」と違って、その剣はわずかに右に傾いており彼の判断は公正なだけでなく、「彼自身の思惑」が含まれる可能性も示唆されています。
叡智をもって勝利をおさめる優れた戦いの勝者をあらわしています。
キーワード
剛毅・英断
一般的な意味
正位置
決意・決断を寓意するカードです。正義のカードにも少し似ていますが、正義が客観的に公正、公平であることを重じていたのに対して、ソードのキングは「あなたがどう思うか」「あなたがどう判断するのか」というあなたの決意そのものに重きをおいています。剣はどうしても痛みを伴います。ですが、ソードのキングはリスクがあったとしても、決断を下す必要があることを告げてくれています。
逆位置
逆位置の場合には正位置でのキーワードが過剰や不足にはたらきます。
不足の場合には、自分で決めることができないこと、気持ちがフラフラと揺れ動いてしまうことへの警告がなされています。逆位置の場合は、このカードがもつ「裁き」の負の側面が大きく出てきます。あなたが決めつけで誰かを捌いてしまっていないかを警告してくれています。
救いとしてこのカードが出てくる場合には、決定権者の重積から逃れることができることを示唆する場合もあります。
逆位置を不足として読む場合
決断力のなさが問題解決を遅らせていることを指摘しています。それは、必要な判断を下すことができない意志の弱さを表す場合もあれば、決断を周囲に受け入れさせる実力がないことを表す場合もあります。また、自分で責任を引き受けず、他者のせいにしてしまっていることへの警告を表す場合もあります。
逆位置を過剰として読む場合
決めつけで物事を判断してしまっていることに対する警告がなされています。人は誰しも完全ではないように、人の判断も完全ではありません。我々は神のような最善最良の選択を常にやり続けるというよりは、状況状況に応じて、「ベター」な選択をしていく形になります。ソードのキングの逆位置の過剰は自分の判断が正しいと信じすぎることによって独善的になってしまうことへの警告をしてくれています。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
自分の判断に疑念をもつこと。自分だけで決めずに他の人にもアドバイスを求めることなどが示唆されています。自分の選択を過信することなく慎重に判断することが求められているとカードは教えてくれています。また、責任ある判断を下す必要がなくなることを表す場合もあります。
状況別の意味
仕事での意味
正位置
- 思い切った決断で成功をおさめることができる
- 競合に打ち勝つ強硬策を実施する必要がある
- 利益につながらないものは思い切って手放す必要がある
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 必要な決断ができないことでビジネスチャンスを逃してしまっている
- 必要がないことにコストをかけすぎている
- 周囲の顔色を伺いすぎて必要な意見や判断をすることができていない
逆位置を過剰として読む場合
- 大胆すぎる判断がリスクを高めてしまっている
- 損切りのタイミングが早すぎる
- 厳しい判断で周囲の反感を買ってしまっている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 今は決断の時ではない
- 自分だけで判断せず、周囲の意向も伺う
- 大胆な手に走るよりも、リスクの少ない方法を選ぶ方がいい
恋愛での意味
正位置
- 悪縁を断ち切って、良縁につなげていくことができている
- 困難を乗り越えて恋愛を成就させることができる
- 周囲の目を気にせずに大胆な行動を取ることができている
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 過去の悪縁を断ち切れないことが現在の恋愛の発展の妨げになっている
- 目の前のハードルに戦意喪失してしまっている
- 周囲の目が気になって大胆なアプローチをかけることができない
逆位置を過剰として読む場合
- 簡単なことで相手との関係を切り捨ててしまっている
- うまくいかないことがあると、人間関係をリセットする癖が悪い方向にはたらいている
- 周囲を出し抜く行動が裏目にでてしまっている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 相手との関係性や相手との可能性をすぐに判断しない
- 勢いだけで行動せず、冷静に相手との関係を見極めることが大切
- ライバルを出し抜くよりも、一人の人として信頼関係を構築することを優先すべき
結婚・家庭での意味
正位置
- 障害を乗り越えて、結婚を決めることができる
- 大胆な決断が家族の問題を解決する
- 思い切って手放すことを決めることで、家族や結婚生活での幸せを手にすることができる
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 過去の悪縁が結婚生活や家族に暗い影を落としてしまう
- 結婚の成立までの障害を乗り越えることができないと感じている
- 判断が遅れることが家族に不利益をもたらしてしまう
逆位置を過剰として読む場合
- 家族に対しての不当な決めつけが家族を深く傷つけてしまっている
- 自らの態度が、親族との対立を生み出してしまっている
- 早すぎた判断が家族にトラブルを呼んでしまう
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 自分の思い込みで家族や結婚相手を傷つけないように気をつける
- 障害に立ち向かうよりも、回避する方法を考える
- 重要な判断を下す前に、必ず家族にしっかりと相談をする
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