ペンタクルの7
基本的な解釈
一人の男が作物にみのったペンタクルをながめています。一見不満そうにみえますが、ウェイトはこの図に以下のような説明を加えています。
杖によりかかった男が農作物に実ったペンタクルを注視している。これは彼の宝である。
魔女の家BOOKS アーサー・ウェイト「タロット公式テキストブック」より
このことから、彼は不満をもってこの作物をながめているというよりは、作物をじっくりとみつめ、それに満足しつつも、さらなる高みをめざしているとかんがえられます。
各スートの7のカードはそのスートが強く働いたときに何がおこるかを寓意します。収穫をあらわすペンタクルの場合には、努力が実って成果がえられることを示す一方で、より大きな成果のためにさらなる研鑽を続けていくことが示唆されています。
正位置
正位置の場合は努力が実って成果が一定の成果がみられること、そしてそれをさらに客観的に眺めてさらに改善点をみつけられること、そして自信をもつことができることが示されます。
これまでの努力が実って一定の成果がえられそうです。それについては他のカードでも似たような意味のものはありますが、さらに、自分の成果を客観的に眺めているこのカードではそこで「自分の成果を自信にしつつ、さらに次のステップへとすすんでいく」姿もまた寓意されます。もちろん収穫が得られるのはすばらしいことですが、それ以上に「成果が得られた自分」に「自信がもてる」ことが大きな収穫であるようです。
これまでの収穫があなたの自信につながっていることもまた示唆されています。
逆位置
逆位置の場合は、正位置での意味が過剰や不足ではたらいていると考えます。
過剰の場合には、成果に対する驕りへの警告です。あなたがこれまでの成果にあぐらをかいて鍛錬を怠っていないか警告してくれています。
不足の場合には、成果の過小評価や成果がでないことへの焦りがでていないか警告をしています。
自分に厳しい人ほど、自分の成果を過小評価しがちです。批判的・客観的に評価することも大事ですが、どんな小さな成果でもまずは自分が認めることでより大きな成果につながるのではないでしょうか。得られていない物を嘆くのではなく、得ているもの、できたことを認めることで焦りや悲嘆から抜け出せることを教えてくれています
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