27-5 ペンタクルのエース
基本的な解釈
雲からでてきた腕がペンタクルをつかんでいます。
ヨッドが描かれていたほかのスートのエースとちがって、ペンタクルのエースにはヨッドは描かれていません。
これは、ペンタクルがこれまでの努力の成果であったり、収穫であったり「地に足のついた」もので、神から(直接的には)もたらされるものではないことを示唆しています。
また、足元の庭園は自然のままではなく人間の手がはいったものです。
カップの幸福は具体的なものというよりも「幸福感」のような感情でしたが、ペンタクルの幸せは「財産」であったり「家族」であったり具体的な形をもっています。裕福で満ち足りた人生を寓意しています。
正位置
ペンタクルのエースがもつ、「収穫」「物質的な充足」が中庸にはたらいていると解釈します。
これまでの成果が実り、具体的な結果や成果物を得ることができそうです。
それは人間関係のことかもしれませんし、仕事の成功かもしれません。いずれにせよ、はっきりとわかる形で一つの成果がえられ、次のステップへと進んでいけそうです。
逆位置
ペンタクルのエースの「収穫」や「物質的な充足」が過剰や不足に働いていると解釈します。
過剰に働いている場合には成果や物質的な裕福さへの過度な執着をあらわします。また、形式にこだわってしまっている可能性があります。「私のことを愛しているならこれぐらいしてくれてあたりまえ」「私の仕事に対してはもっと成果がもらえて当たり前」と、収穫を過剰にもとめてしまっていませんか?また、「彼氏がいないなんてみじめだから絶対別れない」とか「正社員じゃないと寂しいから無理」のような形で形のあるポジションや地位にこだわりすぎて本質を見失っているかもしれません。
不足の場合には、思ったような成果が得られないこと、期待したものがなかなか手に入らないことを示唆します。
救いとしてこのカードがもたらされるときには結果へのこだわりから解放されて精神的なあんていがえられることを示唆することもあります
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