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第31話:小アルカナを学ぼう その6 5のカード

むぎのタロット講座

第31話:小アルカナを学ぼう その6 5のカード

このお話で学べること

各カードの5のカードの意味を理解しよう

31 5のカードを学ぼう

ホップ
今回は5のカードだよね。
なんか全体的にちょっと暗い感じのカードが多いね…
むぎ
セフィロトの樹では5のセフィラはゲブラっていって、「厳格さ」をあらわすセフィラだよ
セフィロトの樹
ホップ
厳格さ、っていい意味もある気がするんだけど、なんで厳格さをあらわすカードが悲しい絵が多いの?
むぎ
そうだねえ。まず今回もエリファス・レヴィの説明から引用してみようか

さてここで四つ組の上に統合を付け加えるなら、神の綜合的概念と分析的概念、秘法伝受者の神と一般大衆の神とが同時に別々に得られる。ここに到って教義は通俗化し、抽象性が薄れ、司祭の登場となる。
人文書院 エリファス・レヴィ「高等魔術の教理と祭儀」ー教理篇ーより

ホップ
司祭?たしかに大アルカナの5番は法王(=司祭とよばれることもある)だけど…今回はいつも以上に何いってるかさっぱりわかんないや

むぎ
もうちょっと引用を続けるね。

「五芒星」は四大要素に対する精神の支配を表明するものであり、空気の悪霊、火の精霊、水の魔物、地の亡霊は、この徴しによって縛り付けられる。
この記号を武器に、適当な準備を整えるならば、諸君の魂の眼にも例えることができる能力を介して無窮を見極め、天使の軍団と悪霊の隊列を自分の配下に使えさせることも可能である。
人文書院 エリファス・レヴィ「高等魔術の教理と祭儀」ー教理篇ーより

ホップ
うわぁ、なんかメガテンみたいだね。
むぎ
逆だよ。こっちに影響されてるんだとおもうよ。
ホップ
なんかものすっごい中二病みたいなこと言ってることしかわかんないんだけど、これがなんでタロットの5のカードにつながるの?
むぎ
そうだねぇ。そもそも僕が引用につかっているエリファス・レヴィの本っていうのが「高等魔術の教理と祭儀」っていう本で、実際にいろいろな儀式を通じて奇跡や魔術を公使しようとしてる。で、5のゲブラから具体的な実践の話がはいってきてるから、よりややこしいんだよね。
ただ、ここで引用したことで伝えたかったことは、5の数=五芒星=四大元素を支配できるものってことなんだよ。
ホップ
どういうこと?
むぎ
もうちょっと引用続けるよ

さらにまた「賢者の石」の作成にとって、「大作業」の達成にとって必要な独特の「溶解爐(アクタノール)」の正確な寸法を割り出すのにも、この「五芒星」が使われるのである。「第五元素」を錬成できるもっとも完璧な蒸留器はこの形態に合致し、そして「第五元素」自体が「五芒星」の徴しによって象られるのである。
人文書院 エリファス・レヴィ「高等魔術の教理と祭儀」ー教理篇ー

ホップ
賢者の石とか、大作業とか、正直おなかいっぱいな厨二病感なんだけど
むぎ
まぁ、その厨二病の元ネタ側だからねえ。
ここで大事なのが5=五芒星は4元素を支配するとともに、第五元素と関連してるってことなんだ
ホップ
第五元素って?タロットになってる空気、火、水、地以外に何かあるの?
むぎ
エーテルのことだねえ。四大元素は地上の世界のアルケーで、さらにその天上の神々の世界を構成しているのがエーテルだって考えているよ。
ホップ
あ、つまりさっきの引用っていうのは空気の元素と火の元素と水の元素と地の元素を縛って、そこからエーテルを蒸留するっていう話になるってこと?
むぎ
そういうことだね。
まとめると、5っていう数字は五芒星に対応していて、それは4大元素の上位にあるエーテルの蒸留につかわれ、そのものも、エーテルを寓意する。つまり、5の数字は四つのエレメントを支配する数字なんだよ
ホップ
なんか結構無理やりまとめた感じがあるなあ
むぎ
僕も正直そう思うよ。
エリファス・レヴィの5の説明は魔術的な儀式の話が中心になっちゃってるからねえ。
そして四大元素を無理やり固定するのが五芒星なわけなんだけど、四大元素はそれぞれ「温度」「湿り気」っていうパラメーターをもってて、相反する存在とされてる
四元素の性質
  • 火:熱+乾
  • 空気:熱+湿
  • 水:冷+湿
  • 地:冷+乾
むぎ
こういう相反するものたちを統合して、縛り付けて、そして第五元素を蒸留する5のセフィラだから各スートでの対立がもたらすものを示しているんだとおもうよ

31-1 5のカードの概要

5のカードは第5セフィラであるゲブラに対応します。
セフィロトの樹
5という数字について、エリファスレヴィは以下のようにのべています。

「五芒星」は四大要素に対する精神の支配を表明するものであり、空気の悪霊、火の精霊、水の魔物、地の亡霊は、この徴しによって縛り付けられる。
この記号を武器に、適当な準備を整えるならば、諸君の魂の眼にも例えることができる能力を介して無窮を見極め、天使の軍団と悪霊の隊列を自分の配下に使えさせることも可能である。
(中略)
さらにまた「賢者の石」の作成にとって、「大作業」の達成にとって必要な独特の「溶解爐(アクタノール)」の正確な寸法を割り出すのにも、この「五芒星」が使われるのである。「第五元素」を錬成できるもっとも完璧な蒸留器はこの形態に合致し、そして「第五元素」自体が「五芒星」の徴しによって象られるのである。
人文書院 エリファス・レヴィ「高等魔術の教理と祭儀」ー教理篇ーより

つまり、5の数は小アルカナの各スートを寓意している四大元素を縛り付け、支配し、そしてそこから第五元素を蒸留するものであるとのべています。第五元素とは、神々の空間(宇宙)を満たしているエーテルという物質のことです。
レヴィは四大元素を支配し、蒸留することでエーテルが得られると考えていました。
また、四大元素はそれぞれ、温度と湿り気によってそれぞれ異なる性質をもちます。

四元素の性質
  • 火:熱+乾
  • 空気:熱+湿
  • 水:冷+湿
  • 地:冷+乾
この相反する四大元素を統合する5の数字は、各スートの「対立」「対立による喪失」がもたらすものが描かれています

31-2 ワンドの5

スート×番号のもつ意味
  • ワンドの意味:活動、アクション、動き、冒険、挑戦
  • 5(ゲブラ:厳格):各スートによってもたらされる対立や喪失

  • ホップ
    なんか運動会でこういうのあったよね
    むぎ
    棒引きかな?今はあぶなくてでダメってなってる学校もあるみたいだね
    ホップ
    ほええ。大変だねえ。なんかモメてるところなのかもしれないけど、他のスートに比べたらワンドの5はなんか平和だよね
    むぎ
    まあ、ワンドの「対立」は健康的だし、無限に拡大していく彼らは「競争」しても失わないからね。
    ホップ
    どういうこと?
    むぎ
    ソードの5と比べてみるとわかりやすいよ
    むぎ
    ソードの5も、ワンドの5も、まあ一言でいっちゃったら「競争」だと思うんだ。でもホップ、この2つ、どっちが「嫌な感じ」がする
    ホップ
    ええー?!そりゃソードだよー。
    だってこの人相当悪い顔してるし、なんか負けちゃった人たちかわいそうだよ。
    むぎ
    そう。ソードの戦いは、必ず「敗者」を産んじゃうんだよ。
    それに対してワンドでは、この次のワンドの6ではみんなでなかよくパレードする。

    ホップ
    本当だねえ。たぶん、馬に乗ってる人が一番になったんだろうけど、みんな楽しそうだね。
    なんで、ソードとちがってワンドって平和に競争できるの?
    むぎ
    表面上の理由としては、ワンドが「フェア」な戦いをしてるからだろうね。
    ソードの5では勝ってる人はたくさん武器をもってる。まあ、負けた人から奪ったのかもしれないけど、それにしたって画面にかかれた負けた人の人数を考えると、勝った人のもってる武器の数はあきらかに多い。つまり相手を出し抜いて勝つから禍根がのこっちゃってるんだよ
    ホップ
    あー…ちょっとわかってきた。部活やスポーツ的な思いっきり戦って終わったらみんなで乾杯するようなやつじゃなくて、相手を出し抜いて騙し討ちもアリみたいな泥沼の戦いなんだね。
    むぎ
    表面上の違いとしてはそんなかんじだね。フェアプレイのワンドと勝つためなら手段を選ばないソード。そういう違いにみえる。
    で、もうちょいふみこんで考えてほしいんだけど、そもそもなんでソードは「相手を出し抜いて」勝とうとするのに、ワンドは自分の力を高めて相手に勝とうとするんだろう?
    ホップ
    ええ…?そりゃ、ソードは相手が持っているものを奪おうとするからなんじゃないの?
    むぎ
    そうなんだよね。
    ワンドは正直「相手の持ち物」にあんまり興味がない。「自分が拡大すること」を「自力で」やりたいっていう発想だ。でもソードは「相手を出し抜いて打ち勝つ」ことに力点がおかれてる。
    ここからは僕の想像なんだけど、ソードはゼロサムゲームを生きていて、ワンドは資源は無限の状態で切磋琢磨してるんじゃないかなって思うんだ
    ホップ
    ゼロサムゲーム?
    むぎ
    サムは合計のことだね。合計が常に0になるゲーム。つまり、誰かが勝ったらその分誰かが負けてプラマイゼロに全体がたもたれてるゲームのことだよ。
    たとえば、戦争で領地を奪うときって、土地の広さは限られてるからだれかが土地を獲得したらその分、だれかが土地を失っているよね。そんなかんじのことなんだよ。
    そして、ゼロサムゲームは必ず、敗者、失うものを生み出すんだ
    ホップ
    なるほどねえ。限られたものを奪い合うソードでは「相手をだしぬくこと」が大切になってくるけど、資源が無限のワンドの場合、自分の力をとにかく大きくしていくことが大事なんだね
    むぎ
    そういうこと。だから、ワンドの5は相手を叩きのめすための戦いじゃなくて、自分の力を強くしていくための健康的な切磋琢磨の様子なんだよ。

    基本的な解釈

    各スートの5のカードはそのスートの「対立」がもたらすものを示していますが、ワンドの5では、5人の若者が棍棒で何やら争っている様子がえがかれています。
    ソードの5での争いは明確な勝者と敗者、そして禍根を生み出していたのに対して、ワンドの5では何やら和気藹々とあらそっているようにもみえます。

    叡智を行使して、「勝利」することが目的にあるソードにとって争いとは、相手を出し抜くことですが、自分の力・勢力を自分の力で「拡大」していくことが目的のワンドにとって争いとは、ライバルとしのぎをけずって切磋琢磨していく健康的な「競争」になります。
    このカードでは切磋琢磨して己を高め合っていく様子をあらわします。

    正位置

    正位置では、このカードがもつ、「競争」「切磋琢磨」といったキーワードが中庸にはたらいていると考えます。
    自分一人だとできない目標達成も良きライバルや競争相手がいることで自分を高めていくことができます。
    このカードは周囲とコミュニケーションをとって、率直に意見を交わし合うことによって自分のレベルをあげて問題を解決していけることが示唆されています。
    このカードがでてきたら臆せずに周囲と積極的に関わり、アドバイスをもらい、自分を成長させていきましょう。

    逆位置

    逆位置では、このカードがもつ「競争」「切磋琢磨」といったキーワードが過剰や不足にはたらいていると考えます。
    過剰の場合には「相手」を意識しすぎて自分の力を高めることを怠っていることが警告されています。スティーブ・ジョブスはAppleでの商品開発について説明するのに以下のようなたとえをつかっています。

    美しい女性を口説こうと思った時、ライバルの男がバラの花を10本贈ったら、君は15本贈るかい?? そう思った時点で君の負けだ。 ライバルが何をしようと関係ない。 その女性が本当に何を望んでいるのかを、見極めることが重要なんだ。

    ここでいいたいのは、「相手が薔薇をおくった」ことに囚われて「もっとたくさんの薔薇を」送ろうと思った時点で激しい競争のレッドオーシャンにつっこんでしまうこと、そして本当に「いいもの」を作ろうとおもったら「相手」に対抗するのではなく、「本当に必要なもの」を自分で考えることが必要だということではないでしょうか。
    もしもAppleが「他の会社依も優れた」ものを作ることをコンセプトにしていたら、今の独創的な同社の製品はつくられていなかったでしょう。
    逆位置のワンドの5は「相手」を見すぎてわざわざ「競争」を作り出す必要はない、ということを警告してくれています。
    不足の場合には臆病になってしまっていることへの警告です。
    時にはお互いに意見をぶつけて、前に進んでいくことも大切です。争いを避けるあまり問題を先送りにしないようにとカードは告げています

    31-3 カップの5

    スート×番号のもつ意味
  • カップの意味:精神、閃きの受容、愛情、喜び、空想、受動性
  • 5(ゲブラ:厳格):各スートによってもたらされる対立や喪失

  • ホップ
    これは見るからに悲しそうだねえ…
    むぎ
    アーサー・ウェイトはこのカードの解説に対して「損失を表すカードではあるが、いくらかは失われずに残っている。3つは使ってしまったが、2つは残されている。」ってのべてる。
    ホップ
    あ、これこかしちゃったんじゃなくて、使ったんだ。
    むぎ
    どのみち「覆水盆に返らず」ってかんじだとおもうけどね。
    人間関係や愛情を表すカップにとって、「対立」はシンプルに「関係の喪失」や「悲しみ」を意味するんだ
    ホップ
    まぁ…人間関係のダメージが一番傷つくもんね。
    でもカップが2つ残ってるのってどういうこと?
    むぎ
    完全に全部失うってことはないってことなんじゃないかなって思うんだ
    僕たちは他の人と「対立」したり、あとはカップは受け取りを示すから「自分の気持ちが受け止められなかった」っておもうと、その「不和」の部分にどうしても目がいってしまう。でも、だからといって、その対立ですべて失われてしまったり、自分の全体が受け止められなかったわけでもないと思うんだ。
    ホップ
    おお、なんか大人だねえ
    むぎ
    この人は、いまはどうしても失われてしまった、使われてしまったカップから目が離せない。でもこの人は、「自分にはまだ失っていないものがある」「どこからでもやりなおせる」って気づいたときにまた再スタートがきれるとおもうんだよね。
    カップの水はもうもどらないかもしれないけど、カップは1つたりとも壊れていない。失われたものから、いますでに持っているものに意識がうつせたとき、また再スタートが切れると思うんだよ。

    基本的な解釈

    一人の男性とも女性ともわからな人物が、たおれた3つのカップを見つめています。表情はわかりませんが、その後ろ姿はとても悲しそうです。
    対立・対立による喪失をあらわす5のカードにおいて、愛情や人間関係や精神的充足を寓意するカップでは、感情が対立したときに失われてしまうものがあることを示唆しています。
    このカードに対して、アーサー・ウェイトは以下のような説明をしています。

    損失をあらわすカードではあるが、いくらかは失われずに残っている。3つは使ってしまったが、2つは残されている。
    魔女の家BOOKS アーサー・ウェイト「タロット公式テキストブック」より

    この人物は、今は失われてしまったものに意識がの向いて、まだ持っているものには意識がむかないようです。
    このカードは損失の悲しみをあらわしていますが、同時にそこから脱出するヒントもあらわされています。
    この人物が失われた3つのカードではなく、残っている2つのカードに意識を向けることができればそこから必ずやり直すことができます。
    地面にながれてしまったカップの中身を戻すことはできないかもしれませんが、倒れたカップは壊れてはおらずきれいなままなので、また新たに中身をそそぐこともできます。
    悲しみを受け止めて、「失われたもの」ではなく「今もっているもの」に目を向けた時にまた歩き出せることもこのカードは示唆しています

    正位置

    このカードが意味する「損失による精神的な悲しみ」が中庸にはたらいていると解釈します。
    これまで頑張ってきたこと、取り組んできたことに対して満足のいく結果がえられなかったり、ささいなことで感情をぶつけてしまい、人間関係がそこなわれてしまうかもしれません。ですが、その悲しみをじっくり感じきったあとで、「あなたが今もっているもの」に再度目を向けることができれば、また歩き出すことができることもカードは教えてくれています。人間関係でのトラブルや、成果が得られない悲しみと、そこから立ち直っていくことができることを両面で表しているカードです。

    逆位置

    カードが意味する「損失に対する精神的な悲しみ」が過剰や不足にはたらいていると解釈します。
    過剰にはたらいているときは、悲しみを大きく受け止め過ぎて冷静な判断力が失われていることが示唆されています。変な話ですが、「死ぬほど」ショックなことがあっても「生きている」限りは「死に」ません。ショックで少し悲しみを大きく受け止め過ぎていないか、ショックを与えた事柄そのもの以上に自分がその悲しみを「増幅」」させてしまっていないか、落ち着いて検証しましょう。
    不足の場合には、自分の悲しみの気持ちに蓋をしてしまっている可能性が示唆されています。
    抑圧した感情、見て見ぬ振りをした感情はどこかで反乱を起こします。悲しいことが悪いわけでも惨めに感じることが悪いわけでもありません。それを自分で否定してしまうこと、自分で自分の感じたことを否定してしまうことがあなたの苦悩を終わらないものにしてしまいます。今はそっと自分の感情に目を向けてみてください。
    また、悲しみや苦しみからの脱出、今もっているものに目を向けることができるようになるといった救いを意味する場合もあります。

    31-4 ソードの5

    スート×番号のもつ意味
  • ソードの意味:知性、闘争、対立、怒り、感情の乱れ、知性の使用
  • 5(ゲブラ:厳格):各スートによってもたらされる対立や喪失

  • ホップ
    ワンドのところでも話したけど、まあ、悪そうな顔してるねえ
    むぎ
    ある意味、「対立」と相性のいいスートだからねえ。
    ゼロサムゲームをやってるソードにとって「対立」っていうのは敗者を作り出して、勝者が全てを奪うっていう行為になっちゃうんだよ。
    そして、叡智をつかって勝利を収めるソードは手段を選ばない。だから自分が有利な状況を作り出して相手を叩きのめして奪っちゃうんだ。
    ホップ
    なるほどねえ…
    むぎ
    これが出てきた時は、自分が剣をもって勝ち誇っている勝者のほうか、悲しそうに背を向けている敗者の側なのか考えたほうがいいとおもうんだよね。
    勝者の側だったら誰かを知らないうちに出し抜いて傷つけてるかもしれない。敗者の側だったら誰かが自分をハメようとしてるかもしれない
    ホップ
    …どっちみち悲しいなあ
    むぎ
    そうなんだよね。
    ソードのカードをみて感じることは、結局のところ戦いに対する一番いい姿勢は戦いそのもののリングから降りることなんじゃないかなって思うよ

    基本的な解釈

    一人の人物が武器をかかえ、勝ち誇っています。
    画面の奥にはすごすごと立ち去る敗者たちの姿がみえます。
    アーサー・ウェイトはこのカードに対して以下のような説明をつけています。

    尊大な男が、剣を地面に打ち捨てて去ってゆく2人の落胆した人物を眺めている。彼は2本の剣を担ぎ、もう1本を右手にもっている。彼はこの土地の所有者なのだ。
    魔女の家BOOKS アーサー・ウェイト「タロット公式テキストブック」より

    着目すべきは人数です。
    ウェイトは立ち去る人数は「2人」と名言しています。そして2人の人物は「剣を打ち捨てて去っていく」と説明しています。つまり、地面に落ちている2本の剣は敗者たちのものですが、手に持っている剣はもともと左にかかれた男がもっているものなのです。このことから、最初から有利な状況で戦いを進めて勝利をしたことが伺えます。

    このカードが出てきた時、自分は勝者側なのか、敗者側なのかを考える必要があります。
    勝者の側の場合には、あなたが知らず知らずのうち(意識的かもしれません)に誰かを出し抜こうとしていること、相手を蹴落としてでも目標を手に入れようとしていることが示唆されています。
    敗者の場合には、誰かがあなたの地位を脅かそうとしており、そのためには手段を選ばないであろうことが示されています。
    対立を寓意する5のカードにおけるソードの解決策は極めてシンプルで「手段を選ばず勝利をおさめること」です。
    ですがその勝利は必ず敗者を生み出してしまうこともまたこのカードには示唆されています

    正位置

    このカードが出てきた場合、自分が勝者の側なのか、敗者の側なのかを考える必要があります。
    勝者の場合はあなたが誰かを出し抜いてでも目的を達成しようとしていることが示唆されます。もしも意図的にやっているのであれば、そこに禍根が残ることを覚悟する必要があります。思い当たることがなければ、あなたの行いが知らず知らずのうちに、誰かを傷つけて禍根を残してしまっている可能性があることが示唆されています。
    敗者の場合には、あなたを貶めようとしている人がいることが示唆されています。

    逆位置

    逆位置の場合は、正位置とあまり意味はかわりませんが、より敗北による落胆の度合いが大きくなります。
    いずれにせよこのカードが出てきた時の解決策は「力づく」でなんとかすることではなく、争いそのものから意識を外すことです。
    本当は他の可能性があるにもかかわらず一つのことに執着することで「勝つか負けるか」の泥沼に自らを置いてしまいます。
    少し距離を置いて考える必要があることが示唆されています

    31-5 ペンタクルの5

    スート×番号のもつ意味
  • ペンタクルの意味:収穫、完成品。財産。自然が生み出すもの。家族。
  • 5(ゲブラ:厳格):各スートによってもたらされる対立や喪失

  • ホップ
    めちゃくちゃしんどいカードだね…
    言い方はよくないけど、さっきのソードとは違った意味での「敗北」が見える気がするよ
    むぎ
    そうだねえ。5のカードはそのスートが対立した場合にもたらされる結果を寓意するんだけど、財産を意味するペンタクルの場合には一言でいうなら「貧富の差の拡大」だね。
    ホップ
    なんか…手前のしんどそうな人たちの奥にペンタクルのステンドグラスがキラキラかがやいてるのが、皮肉にも、希望の光にも見えるような気がするなあ
    むぎ
    そうだねえ。まだ彼らは生きているから、希望を失っていないようにもみえるし、富は街の中にあるにもかかわらず、彼らのところまではとどかない不均等を表しているようにも見えるね。
    アーサー・ウェイトはこのカードに対して「物質的なトラブル」っていう注釈をつけてるよ。
    財産は素晴らしいものである一方で、財産が生まれてしまったから貧困が生まれてしまったともいえるんだよね。
    カップの5は「心の痛み」にフォーカスされてたけどこれはどっちかっていうと貧困とか、お金がたりないとかそういう物質的なトラブルにフォーカスしてるカードなんだよ

    基本的な解釈

    貧しそうな男女が教会の灯の前を歩いています。
    男性のほうは怪我をしているようで、とてもつらそうです。
    アーサー・ウェイトはこのカードに以下のような解釈をつけています。

    二人の乞食が吹雪の中を歩いていて、灯の灯った窓の前を通り過ぎようとしている。
    魔女の家BOOKS アーサー・ウェイト「タロット公式テキストブック」

    また、正位置の解釈に以下のような説明をつけています。

    このカードは特に物質面でのトラブルをあらわす。
    魔女の家BOOKS アーサー・ウェイト「タロット公式テキストブック」

    「喪失」に対してカップでは精神的な苦痛にフォーカスしていましたが、ここでは物質的な苦痛にフォーカスされているようです。
    いずれにせよこのカードは金銭面や物質面での不足を表します。
    また、教会の灯のほうに彼らは目もくれず歩いています。
    教会は本来は彼らのような貧しい人々を支える働きもあるはずです。
    彼らは物質的に困っているだけでなく、実はすぐそばに用意されてる救いも見えなくなってしまっているようです。

    正位置

    物質的な困難、金銭面での困難をあらわします。
    取り掛かろうとしている物事に対して金銭面での不足がありそうです。このカードがでてきたときには自力で解決するよりもなんらかの支援を周囲に求めることが大切となります。
    人間関係を占った場合であっても、まずは物質面・環境面での安定をはかることが大切であると告げられています。
    金銭面で特に困っていない場合には健康状態について言及されている可能性もあります。いずれにせよ、今は自分自身のコンディションを整えることが大切であるようです。

    逆位置

    逆位置でも正位置とあまり意味はかわりませんが、より深刻な状況となります。
    ウェイトはこのカードの逆位置に以下のような注釈をつけました。

    混乱。混沌。不調和。不品行
    魔女の家BOOKS アーサー・ウェイト「タロット公式テキストブック」より

    物質面や健康面での不足が精神にも影響をきたしていることが示唆されています。仕事関連にせよ、人間関係にせよ、このカードの逆位置がでてきたときには自分だけの問題にはせず、周囲の力を借りて、まずは問題解決よりも自分自身を整えることが必要であると告げられています。

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    ABOUT US
    yuki
    小学校の時にタロットに出会って以来、かれこれ20年以上タロットを取り扱っている。多くの人を占うだけではなく、自作のタロットを作るに至る。大学では分子生物学を専攻。趣味はイラストとゲーム作り。本業の傍ら、タロットを自由に楽しむ人が増えればいいなという思いからサイトを作る。