タロットの小アルカナのワンドの5・カップの5・ソードの5・ペンタクルの5の意味をまとめました。正位置・逆位置のほか、恋愛、仕事などそれぞれのシュチュエーション別の意味を学ぶこともできます。
(2023/07/10更新)
解説動画
1.各スートの5のカードの特徴
今度は5のカードだね。今回はなんか悲しそうだったり、あんまり良い意味じゃなさそうなカードが多いなあ。
タロットには良い意味も悪い意味もないんだけど、5のカードは厳格をあらわすセフィラ「ゲブラ」に対応して、「対立」や「対立がもたらす喪失」を表すから、ちょっと悲しいイメージのカードが確かに多そうだね。
そうだよねえ。対立はできることならしないほうがいいもんね。
それでいうとソードとワンドが露骨に「対立」っぽいけど、同じ対立でもワンドはなんか楽しそうだけど、ソードはなんか悲しそうだね
1人1本ずつの棒をもってフェアに争ってるワンドと違って、1人が複数の武器をもってて他の人を追い出したyってるソードはアンフェアな感じだねえ。
ワンドはぶっちゃけ「相手」のことよりも「自分の勢力の拡大」を目指すカードだから対立しても、「相手を倒そう」とはしないんだよ。でも、ソードは「相手に打ち勝つ」ことを考えちゃうから必ず勝ち負けが生まれるんだね。
なるほどねえ。そこにもスートの性質が出てくるんだね。
でも、ワンドやソードと違って、ペンタクルやカップは「対立」って感じにみえないね
カップに関しては「衝突」って考えてもいいかもしれないね。人の気持ちを表すカップが衝突を起こしてしまったら、取り返しがつかないことになっちゃうこともあるんだ。こぼれちゃった水はもとにもどせないでしょ?
あ、覆水盆に返らずってやつね。じゃあペンタクルは?
ペンタクルはどっちかっていうと「分断」って感じかな。富や成果をあらわすペンタクルだけど、それはいつも公平に分配されるとは限らないんだ
「5」のカードがあらわすもの
小アルカナの各カードはセフィロトの木の各セフィラに対応しています。
5のカードは第2のセフィラである「ゲブラー」に対応しています。「ゲブラー」は峻厳さをあらわすセフィラです。
5という数字について、エリファスレヴィは以下のようにのべています。
「五芒星」は四大要素に対する精神の支配を表明するものであり、空気の悪霊、火の精霊、水の魔物、地の亡霊は、この徴しによって縛り付けられる。
この記号を武器に、適当な準備を整えるならば、諸君の魂の眼にも例えることができる能力を介して無窮を見極め、天使の軍団と悪霊の隊列を自分の配下に使えさせることも可能である。
(中略)
さらにまた「賢者の石」の作成にとって、「大作業」の達成にとって必要な独特の「溶解爐(アクタノール)」の正確な寸法を割り出すのにも、この「五芒星」が使われるのである。「第五元素」を錬成できるもっとも完璧な蒸留器はこの形態に合致し、そして「第五元素」自体が「五芒星」の徴しによって象られるのである。
人文書院 エリファス・レヴィ「高等魔術の教理と祭儀」ー教理篇ーより
つまり、5の数は小アルカナの各スートを寓意している四大元素を縛り付け、支配し、そしてそこから第五元素を蒸留するものであるとのべています。第五元素とは、神々の空間(宇宙)を満たしているエーテルという物質のことです。
レヴィは四大元素を支配し、蒸留することでエーテルが得られると考えていました。
また、四大元素はそれぞれ、温度と湿り気によってそれぞれ異なる性質をもちます。
- 火:熱+乾
- 空気:熱+湿
- 水:冷+湿
- 地:冷+乾
この相反する四大元素を統合する5の数字は、各スートの「対立」「対立による喪失」がもたらすものが描かれています
2.各カードの一般的な意味
5のカードの全体のイメージはなんとなくわかったんだけど、
やっぱりまだちょっとイメージはつかみにくいなあ…
ワンドの5はみんなで競い合って頑張る感じなのかな?って思うけど他のカードが全然うかばないや。
確かに、何してるのかよくわかないカードも多いからね。
あと、カードの中のどこに注目するかによって意味が変わってくるものも多いよ。
どういうこと?
例えば、ソードの5のカードは、手前の勝者の立場からみると、手段を選ばない方法で得られる勝利って感じだけど、奥の敗者の立場からみると屈辱って感じになるよね。カップの5だって、倒れてるカップに注目したら取り返しのつかないことへの悲しみになるけど、無事なカップに注目するなら「まだなんとかなる」ってことになるかもしれない。
ペンタクルの5も、手前の貧しそうな人に注目するか、奥のキラキラの窓に注目するかで全然違ってきそうだね。でもなんでそんな複数の意味に取れるカードになってるのかな?
それは僕にもわからないけど、それこそ「対立」「衝突」を表すカードだからこじゃないかな。
対立や衝突が起きる時っていうのは、どちらかが完全に悪いってことも、どちらかが完全に良いってこともない。色々な事情があって、対立や衝突という状態になっているのかなって思うんだ
ああ、いろんなことなる立場があるからそもそも対立や衝突が起こってるんだもんね
そういうことだね。だから5のカードは他のカード以上に、絵をなるべく多角的にみて、考えていくことが大切になってくると思うよ。
各スートの5の一般的な意味
「衝突」「対立」「対立による喪失」がテーマの5のカードは、他の番号のカードに比べて、多様な見方ができるカードが多いように感じます。
ただやはり、他のカードと同様に、そのスートが持つ性質と、番号が持つキーワードをうまく組み合わせていきつつ、絵柄を見ることでカードをうまく理解できるようになっています。
ワンドの5では若者たちが1本の棒をもって争っています。自らの勢力の拡大を目指すワンドにとっての「対立」とは自分のベストを尽くしてフェアに戦う「競争」です。「相手を打ち負かす」ことを意図しないワンドにとっての「対立」とはお互いが切磋琢磨して高め合う健康的な営みになります。
同じ対立でも勝ち負けがはっきりしているソードでは、手段を選ばないアンフェアな勝利と、全てを奪われ立ち去る敗者の屈辱が描かれています。
受動的なカップとペンタクルにとって「対立」とは「得ることができない」「失ってしまう」性質が強くなります。カップではそれは精神的な苦痛であり、ペンタクルでは肉体的・物質的な苦痛です。
しかし単純な精神的・物質的な苦痛だけを表しているカードではありません。カップには倒れたカップとは別に倒れていないカップが画面の中に描かれており、困窮しているペンタクルの後ろには救いをもたらす教会の窓が描かれています。(しかしペンタクルの5に描かれている二人の人物は教会の中にはいることができないでいるようです)
「対立」とは2者の立場が必ず必要となります。そのため、他のカード以上に多様な視点からの解釈が可能なカードになっています。
エクササイズ1
正位置・逆位置の一般的な意味について、カードの絵をみて考えてみましょう。
いったん、自分の言葉でまとめてみてから次に読み進むことをお勧めします。
それぞれのカードの意味を類推してみよう!
- それぞれのスートのカードの正位置はどんな意味だと思いますか?カードの絵やここまでの説明を参考に自分の言葉で考えてみましょう。
- それぞれのスートのカードの逆位置はどんな意味だと思いますか?カードの絵やここまでの説明を参考に自分の言葉で考えてみましょう。
逆位置については、過剰・不足それぞれ考えましょう。 - 逆位置が必ず悪い意味というわけではありません。逆位置のこのカードがいい意味や、アドバイスで出てきた場合どのように読めばいいでしょうか?考えてみましょう
ワンドの5 図柄の解説
1本ずつのワンドをもった、5人の若者が争っています。ただ、その争いは相手を打ち負かすためだというより、お互いの力を見せつけ合い、高め合うためのもののようです。
アーサー・ウェイトは、このカードに『戦闘もしくはスポーツのように、ワンドを振り回す若者の一団。それは戦争の模倣である』という解説を付け加えています。ここでの争いは、スポーツのように、フェアな状況で切磋琢磨するものであり、相手を根本的に打ち負かすものではないのです。
ワンドのもつエネルギーをぶつけあい、お互いに全力を出し合って、フェアに正々 堂々と切磋琢磨しあう、良い意味で の「競争」を暗示するカードです。
キーワード
競合・競争
正位置
正位置では、このカードがもつ、「競争」「切磋琢磨」といったキーワードが中庸にはたらいていると考えます。自分一人だとできない目標達成も良きライバルや競争相手がいることで自分を高めていくことができます。
このカードは周囲とコミュニケーションをとって、率直に意見を交わし合うことによって自分のレベルをあげて問題を解決していけることが示唆されています。
逆位置
逆位置では、このカードがもつ「競争」「切磋琢磨」といったキーワードが過剰や不足にはたらいていると考えます。過剰の場合には「相手」を意識しすぎて自分の力を高めることを怠っていることが警告されています。逆位置のワンドの5は「相手」を見すぎてわざわざ「競争」を作り出す必要はない、ということを警告してくれています。
不足の場合には臆病になってしまっていることへの警告です。時にはお互いに意見をぶつけて、前に進んでいくことも大切です。争いを避けて問題を先送りにしないようにとカードは告げています
逆位置を不足として読む場合
対等な立場での意見のぶつけあいや本音のぶつけ合いができなくなっている状況を表します。和を尊ぶことは大切ですが、その結果、どちらかが常に我慢を強いられることになったり、本音をいえなくなることは問題です。そういった健康的な意見のぶつけあいができなくなることを示唆しています。また、フェアな状況ではなくなることを表す場合もあります。
逆位置を過剰として読む場合
対抗すること、競争することが目的になってしまっていることへの警告です。過剰な価格競争が業界全体の疲弊を招くことがあるように、健康的な競争であっても、いきすぎると消耗してしまいます。相手に勝つことを目標にしすぎないことが大切だと告げています。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
競い合うよりも、お互いを認め合うことが大切だとアドバイスしてくれています。切磋琢磨することは何ごともお互いのレベルを高め合うことはできますが、客観的な優劣がつきにくいものもたくさんあります。競うのではなく自らの持ち味を大切にすることの大切さを教えてくれています。
カップの5 図柄の解説
黒いマントを着た男が、3つの空のカップを眺めています。カップからこぼれたワインはもう取り返しがつかない状態になっています。対立を表す5と感情を表すカップが組み合わさることで、避けられない人間同士の衝突と、それにともなう決別・別れの痛みがえがかれています。
ただ、悲しいことばかりではなく、男の後ろには、まだきれいなままの2つのカップがのこっており、男の奥には小さなお城も見えます。
失ったカップの痛みにしっかりと向き合うことで、いつかは、まだ、残っている2つのカップに目を向けることができるようになることもまた、示唆されているカードです。
キーワード
後悔・諦念
正位置
このカードが意味する「損失による悲しみ」が中庸にはたらいていると解釈します。これまで頑張ってきたこと、取り組んできたことに対して満足のいく結果がえられない形になりそうです。しかし、その悲しみをじっくり感じきったあとで、「あなたが今もっているもの」に再度目を向けることができれば、また歩き出すことができることもカードは教えてくれています。
逆位置
カードが意味する「損失に対する悲しみ」が過剰や不足にはたらいていると解釈します。過剰にはたらいているときは、悲しみを大きく受け止め過ぎて冷静な判断力が失われていることが示唆されています。不足の場合には、自分の悲しみの気持ちに蓋をしてしまっている可能性が示唆されています。また、悲しみや苦しみからの脱出、今もっているものに目を向けることができるようになるといった救いを意味する場合もあります。
逆位置を不足として読む場合
悲しみや心の痛みに十分に向き合うことができていないことを示唆しています。強すぎる悲しみや辛さを私たちは時にシャットアウトしたくなります。ですが、抑圧した悲しみや痛みは向き合わないかぎり、いつかまた私たち自身に戻ってきてしまいます。また、悲しみから復帰できることを表す場合もあります。
逆位置を過剰として読む場合
悲しみや心の痛みを大袈裟に感じすぎてしまっていることを示唆しています。生きていればつらいこと、悲しいことはありますが、自分が被害者であるという意識を強く持ちすぎると、まだ無事なもの、自分の手にしているものすら見えなくなります。被害者意識や痛みや悲しみへの過剰反応を手放すことを提案されています。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
悲しみを過大評価してしまっていないか示唆されています。起こった物事はかえられないかもしれませんが、自分自身の感じ方を変えることがでいます。受け入れること、許すことができれば失われたものではなく、まだ自分の手元にあるものを思い出すことができます。
ソードの5 図柄の解説・一般的な意味
一人の男が3本のソードを独占し、他の2人の男を追い出している様子が描かれています。アーサー・ウェイトによると、この男は土地の所有者で、敗者となった男たちは全てを手放し立ち去る運命にあります。激しく動く雲や、立ち去る男たちの落胆ぶりから、すっきりとした勝利ではなく、禍根が残されていることが示唆されます。
このカードは勝者側からみると、手段を選ばずにつかんだ勝利を表し、敗者側から見ると、屈辱的な状況を表します。
スポーツのようなフェアな競争ができるワンドと違い、相手を打ち倒すことに目的があるソードでは、決定的な勝者と敗者の格差が生まれてしまうのです。
キーワード
狡猾・禍根
正位置
このカードが出てきた場合、自分が勝者の側なのか、敗者の側なのかを考える必要があります。
勝者の場合はあなたが誰かを出し抜いてでも目的を達成しようとしていることが示唆されます。もしも意図的にやっているのであれば、そこに禍根が残ることを覚悟する必要があります。思い当たることがなければ、あなたの行いが知らず知らずのうちに、誰かを傷つけて禍根を残してしまっている可能性があることが示唆されています。
敗者の場合には、あなたを貶めようとしている人がいることが示唆されています。
逆位置
逆位置の場合は、不足の場合には、屈辱的な状況からの脱出を示唆しますが、過剰の場合には正位置とあまり意味はかわらず、より敗北による落胆の度合いが大きくなります。
いずれにせよこのカードが出てきた時の解決策は「力づく」でなんとかすることではなく、争いそのものから意識を外すことです。
本当は他の可能性があるにもかかわらず一つのことに執着することで「勝つか負けるか」の泥沼に自らを置いてしまいます。
少し距離を置いて考える必要があることが示唆されています
逆位置を不足として読む場合
不本意・屈辱的な状況から脱出できることを示唆します。また、カードに描かれている勝者の側の立場が不足していると捉えた場合、問題に対して、誠実に向き合うことができるようになることを表す場合もあります。
逆位置を過剰として読む場合
正位置とほぼ意味はかわりませんが、より落胆の度合いや狡猾さが大きいと解釈できる場合もあります。ただ、元々が過剰に卑怯・狡猾な手段を選んでいるカードですので、不足として読むほうが読みやすいのかなと思います。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
屈辱的な状況から脱することができることを示唆しています。また、自己の利益だけを優先するのではなく、相手のことも考えて手段を選ぶことが大切であると警告されている場合もあります。
ペンタクルの5図柄の解説・一般的な意味
ボロボロの衣服を着た男女が雪の中をあるいています。アーサー・ウェイトはこのカードに対して『特に物質的な面でのトラブルをあらわす』と表現しています。
富や成果物を表すペンタクルは、豊かさも生み出すとともに、必ず貧者も生み出します。そういった対立構造を描いたカードです。
注目すべき点は奥に描かれた華やかなステンドグラスです。これは貧富の差を描いているとも考えられますが、手前にいる二人がすぐそこにある救いの手に気がついていないこと、あるいは援助を得ることができないことを表しています。いずれにせよ、肉体的・物質的な困難を表すカードです。
キーワード
困窮・疲労
正位置
物質的な困難、金銭面での困難をあらわします。自力で解決するよりもなんらかの支援を周囲に求めることが大切となります。人間関係を占った場合であっても、まずは物質面・環境面での安定をはかることが大切であると告げられています。
金銭面で特に困っていない場合には健康状態について言及されている可能性もあります。今は自分自身のコンディションを整えることが大切であるようです。
逆位置
このカードは過剰な困難や困窮を表していると考えられるため、逆位置では不足の意味を中心に考え、そこからの解放・救済と捉えるのがわかりやすいかなと思います。ただ、状況によっては過剰と捉え、非常に深刻な困難に見舞われていると解釈することもできます。
逆位置を不足として読む場合
困難な状況からの回復や、困難な状況を乗り越えるための助けが得られることを示唆しています。すぐに問題が解決するわけではないのですが、少しずつ、先行きが明るく見えて生きていることを表します。
逆位置を過剰として読む場合
元々が過剰な困窮・困難を表すカードのため、不足を中心に解釈をするのが良いかと思います。ただ、さらに過剰に解釈をし、再起不能なレベルでの困窮・困難と捉える場合もあります。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
手も足もでなかった混乱・困窮・窮状に救いがもたらされることを示唆しています。また、誰からも助けてもらえない、と自分で思い込んでいるだけで、実はその気になれば解決方法を見つけることができたり、有力な助けがえらえることを表す場合もあります。
3.各カードの状況別の意味
うーん…ここまでで大体カードのイメージはつかめたんだけど、
今回いつも以上に状況によっては読みにくいカードが多いきがするなあ…
ペンタクルの5なんて、恋愛で出てきたらどう呼んだらいいの?
お金が関わってる関係ばっかりじゃないでしょ?
「貧困」ってことにこだわっちゃうと、確かにペンタクルの5は人間関係や恋愛では読みにくいだろうね。でも、「心身ともに弱っちゃってる」みたいな解釈にしたら読みがひろがるんじゃない?
あ、なるほどね。困ってる、追い詰められてる、疲れちゃってる、って解釈ならんとか糸口つかめそうかも。
うーん…あとはソードの5も難しいなあ。これ、読み方もいっぱいある上に、何をベースに読んでいいのかもよくわかんなくなりそうだね
ソードの5は確かに、勝者側なのか敗者側なのかで全然イメージも違ってくるし、アンフェアかどうかって客観的にはわからないから、すごく読みにくいときもあるだろうね。でも逆にいうと、色々な可能性が考えられるカードだから、他のカードとうまく組み合わせやすいとも言えるかもしれないよ。
確かに。いろんな意味があるから解釈も色々かえられるもんね。
いまは、カード1枚1枚の意味をたしかめてるから、どうしても独立したカードの意味としてとりあつかってるけど、実際の占いでは他のカードとの組み合わせやご依頼主様の状況によって色々読み替えることができるからね。読むのに難しさを感じたカードは、実際の占いでは他のカードの解釈をしてから読むとあっさり読めたりすることも多いよ。
なるほどねえ。もしいまちょっと難しいなって思ったカードがあっても、占う時には他のカードをヒントに考えていけばいいんだね。
難しいなって思ってたけど、いまわかりきらなくていいっておもったらちょっと安心したよ。まずは僕なりにちょっと考えてみるね。
エクササイズ2:恋愛・仕事などそれぞれの状況ごとの意味をまとめてみよう
カードの仕事・恋愛・家庭生活など状況ごとの意味をそれぞれのカードの絵をみながら考えてみましょう。
いったん、自分の言葉でまとめてみてから次に読み進むことをお勧めします。
- それぞれのカードが仕事に関する相談で出てきた場合は、どんな意味だと思いますか?正位置・逆位置それぞれ考えてみましょう。逆位置については過剰・不足・アドバイスでそれぞれ考えてみましょう
- それぞれのカードが恋愛に関する相談で出てきた場合は、どんな意味だと思いますか?正位置・逆位置それぞれ考えてみましょう。逆位置については過剰・不足・アドバイスでそれぞれ考えてみましょう
- それぞれのカードが結婚生活・家庭に関する相談で出てきた場合は、どんな意味だと思いますか?正位置・逆位置それぞれ考えてみましょう。逆位置については過剰・不足・アドバイスでそれぞれ考えてみましょう
ワンドの5の状況別の意味
ワンドの5の仕事での意味
正位置
- 同僚たちと切磋琢磨しながら自分を高めていくことができる
- 競合相手の存在が、自分たちのサービスや商品のクオリティをあげることにつながっている
- 同業他社とも刺激しあえるいい関係を築きながら成長していける
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 同僚に対して劣等感を感じてしまっていることが自分のモチベーションを下げている
- 競合相手に対して勝つ実力がないと思ってしまっている
- 衝突することを恐れて本音をいえなくなっている
逆位置を過剰として読む場合
- 競合相手や同僚よりも優れているかどうかに固執しすぎている
- 競合相手との競争にあけくれて顧客の求めているものを無視してしまっている
- 社内政治に集中しすぎて仕事が疎かになっている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 同僚や競合相手への対抗ではなく、顧客を優先した仕事作りをおこなう
- 同僚と比べて一喜一憂するのではなく、自分なりのペースで仕事を進めていく
- 他者と比べるのではなく、自分が大切にしたい価値観を思い出す
ワンドの5の恋愛での意味
正位置
- 恋のライバルはいるものの、それがかえって自分を高めるきっかけになっている
- 恋愛以前に、人間としてお互いに尊敬し合える関係性
- 相手に自分以外にも好きな人がおり、これから恋愛の行方は変わっていく可能性がある
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 恋のライバルの存在に心が折れてしまっている
- 恋愛対象としてどう思われるかを意識しすぎて、対等な意識を失っている
- 相手に他に好きな人や交際相手がいることで自分には勝ち目がないと思っている
逆位置を過剰として読む場合
- ライバルに張り合うことだけを考えすぎて相手の気持ちが見えなくなっている
- 「他の人よりも愛される」ことを目標にしすぎており、自分の持ち味を失っている
- 自分みがきに夢中になりすぎている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- ライバルに勝つことを考えるよりも、相手と自分との関係性に集中する
- 自分だけをみてほしいという独占欲やライバルへの対抗意識を大きくしすぎない
- メディアの伝える「魅力的な恋愛対象」の情報に踊らされるよりも、自分の持ち味を活かす
ワンドの5の家庭・結婚での意味
正位置
- お互いを高め合って成長していける家族関係
- 結婚に関して周囲の人から色々な意見があるが、それがかえっていい方向にまわっている
- 言いたいことをきちんとお互いに伝え合える家族関係
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- パワーバランスが崩れた家族関係
- 周囲の人からの意見に対抗する力がなく、難航する結婚
- 意見の衝突を恐れてお互いの思いを伝えられない家族関係
逆位置を過剰として読む場合
- お互いがお互いの主張をぶつけ合いすぎて疲労している家族関係
- 周囲よりも幸せに見えることに意識をおきすぎた結婚
- 全員が譲歩しないことで、問題解決までの道のりが長引いてしまっている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- お互いを尊重しあい、譲り合うことも大切
- 周囲からどうみえるかよりも、自分たちがどうありたいのかを優先する
- 衝突を恐れずに本音をきちんと理性的に伝えることが求められている
カップの5の状況別の意味
カップの5の仕事での意味
正位置
- 同僚や取引先との回復のできない信頼の損失
- 感情的なぶつかり合いによって人間関係に亀裂を生み出している
- 失敗の喪失感から立ち直れない
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 過去の失敗や信頼関係の損失から立ち直ることができる
- 過去の失敗に向き合うことが不足している
- 喪失感にしっかりと向き合う必要がある
逆位置を過剰として読む場合
- 過剰に過去の失敗に囚われてしまっている
- リスクを取ることの恐怖から有効な施策が打てていない
- 過去の損失にとらわれすぎて新しい施策を考えることができていない
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 失敗を恥じるよりも、しっかり向き合ってそこから学ぶべき
- 損失・悲しみの時は終わりを迎えようとしている
- 悲しみやリスクを大きく評価しすぎない
カップの5の恋愛での意味
正位置
- 失恋。向き合うこともつらくなるような心の痛み。
- 過去の痛みをずっと引きずってしまっている
- 過去の悲しみに向き合うタイミングが来ている
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 過去の失恋や悲しみから立ち直ることができる
- 先に進むために、過去の悲しみや痛みにしっかり向き合うことが求められている
- 悲しみや痛みを抑圧していることが関係の発展を妨げている
逆位置を過剰として読む場合
- 過去の失敗や痛みを過大評価してしまっている
- 失うことの恐れを大きく評価していることが関係発展を妨げている
- 恋愛での痛みを恐れすぎないことが大切
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 悲しい気持ちや過去のトラウマに今こそしっかりと向き合うタイミングがきている
- 悲しみを自分の中で大きくしすぎないことが大切
- 過去の痛みや辛い経験から抜け出すタイミングがきている
カップの5の家庭・結婚での意味
正位置
- 悲しい結果を迎える結婚、家庭生活
- 過去の悲しみに囚われてしまっている
- 喪失や別れの痛みに向き合うことが今は求められている
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 過去の痛みや悲しみから脱することができる
- 抑圧している痛みや悲しみが問題解決を遅らせている
- 痛みや意見の不一致に目を逸らすことが問題解決を遅らせている
逆位置を過剰として読む場合
- 別れの痛みや苦しみを過大評価しすぎている
- そこまで大きな問題ではないことに対して嘆きすぎている
- 過去の痛みに囚われすぎている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 過去の痛みや辛さを手放すタイミングがきている
- 感情を抑圧するのではなく、痛み、悲しみも含めてしっかりと向き合うことが大切
- 過去のことにとわられすぎないようにすることが求められている
ソードの5の状況別の意味
ソードの5の仕事での意味
正位置
- 手段を選ばず強引な方法で進めてしまっている
- 勝利は得られるものの、禍根が残ってしまう
- 卑怯な方法で利益を奪われてしまう
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 正々堂々とお互いに仕事に向き合うことができるようになる
- 不利な状況から脱出することができる
- いい意味で利益への執着が薄れてフェアな方法で仕事を進められるようになる
逆位置を過剰として読む場合
- 元々が過剰に狡猾な手を使っているカードなので逆位置では不足が中心で読むのがいいかと思いますが、正位置の持つ意味をより極端にした解釈が可能な場合もあります。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 目的達成のためでもイリーガルな手段は使わないことが求められている
- 政治力や相手を妨害することではなく、商品やサービスの価値そのもので勝負する必要がある
- 一方的な不利益から脱出することができる
ソードの5の恋愛での意味
正位置
- 相手を手に入れるためならどんな手段でも使うというマインドになってしまっている
- ライバルから卑怯な方法で出し抜かれてしまう
- 自分にとっての悪い情報が相手に流されてしまい、不利な状況になる
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 一方的に不利な状況から脱することができる
- 相手への必死さがいい意味で薄れてフェアなマインドで相手に向き合うことができるようになる
- 下心なく、相手にむきあえるようになる
逆位置を過剰として読む場合
- 元々が過剰に狡猾な手を使っているカードなので逆位置では不足が中心で読むのがいいかと思いますが、正位置の持つ意味をより極端にした解釈が可能な場合もあります。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 相手を手に入れるために、躍起になりすぎないことが大切
- ライバルが卑怯なことをしてきても、あなたが恐る必要はない
- 恋愛に関して不利な状況から脱出することができる
ソードの5の家庭・結婚での意味
正位置
- 相手の意思を無視して、自分の都合で進めようとする結婚
- 自分に有利になるように相手をコントロールしようとする家族関係
- 家庭内で自分の立場がなく、屈辱感を味わう
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 相手と対等な立場に復帰することができる
- 相手へのコントロールの意思を手放すことができる
- 自分だけが不利な状況から脱出することができる
逆位置を過剰として読む場合
- 元々が過剰に狡猾な手を使っているカードなので逆位置では不足が中心で読むのがいいかと思いますが、正位置の持つ意味をより極端にした解釈が可能な場合もあります。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 相手を丸め込む、自分の意のままにすることを考えるより、きちんと対話をすることが大切
- 相手の主張を受け入れる余地を残すことが求められている
- 自分だけが不利で援護が得られない状況を脱することができる
ペンタクルの5の状況別の意味
ペンタクルの5の仕事での意味
正位置
- 利益があげられず、肉体的にも疲労困憊である
- かなり追い込まれて厳しい状況
- 仕事がうまくいっていないにも関わらず、誰にも助けてもらえないと感じている
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 困難から脱出することができる
- 難しい状況に対してサポートしてくれる人に出会うことができる
- 同僚や上司からの援助が得られるようになる
逆位置を過剰として読む場合
- 元々が過剰に困窮しているカードなので逆位置では不足が中心で読むのがいいかと思います。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- まもなく困難を脱出することができるので、希望を捨てない
- 周囲の人に助けを求めることも大切
- 今しばらくの忍耐が求められている
ペンタクルの5の恋愛での意味
正位置
- 生活面・体力面での困難が恋愛を後ろ向きに見せている
- 今は恋愛よりも、仕事や生活基盤を整えることが大切
- 現段階では苦境を脱出する方法が見えてこない
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 苦しかった状況から脱出することができる
- 生活上での困難が回避され、恋愛を楽しむ余裕が生まれてくる
- 助けてくれる人、相談できる人が現れる
逆位置を過剰として読む場合
- 元々が過剰に困窮しているカードなので逆位置では不足が中心で読むのがいいかと思います。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- もうすぐ困難を脱出することができるので、今しばらくの忍耐が求められる
- 生活の苦しさから恋愛に逃げるより、まずは生活を整える方が大切
- 一人で悩みを抱え込まず、相談することが大切
ペンタクルの5の家庭・結婚での意味
正位置
- 生活面・経済面で乗り越えなければいけないハードルがある結婚
- 経済的に困難があり、生活が立ち行かない状況
- 現状の苦しみから自力で抜け出すことができない
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 苦しかった状況から脱出する兆しが見えてくる
- 結婚を妨げていた経済的な理由から脱出することができる
- 苦境を脱するために助けてくれる人に出会うことができる
逆位置を過剰として読む場合
- 元々が過剰に困窮しているカードなので逆位置では不足が中心で読むのがいいかと思います。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 苦境を脱出する兆しがみえてきているのでもう少し我慢することが求められている
- 生活面・経済面での困難から脱出することができるようになる
- 自分だけで悩まず、行政なども含めて使えるサポートは積極的に使うべき
前のお話
次のお話
1 小アルカナ5のカードの特徴
5のカードがあらわすもの
2 各カードの一般的な意味
各スートの5の一般的な意味
ーエクササイズ1 それぞれのカードの意味を考えてみよう
ーワンドの5図柄の解説・一般的な意味
ーカップの5図柄の解説・一般的な意味
ーソードの5図柄の解説・一般的な意味
ーペンタクルの5図柄の解説・一般的な意味
3 各カードの状況別の意味
ーエクササイズ2 それぞれのカードの状況別の意味を考えてみよう
ーワンドの5の状況別の意味
ーカップの5の状況別の意味
ーソードの5の状況別の意味
ーペンタクルの5の状況別の意味