タロットの小アルカナのワンドの2・カップの2・ソードの2・ペンタクルの2の意味をまとめました。正位置・逆位置のほか、恋愛、仕事などそれぞれのシュチュエーション別の意味を学ぶこともできます。
(2023/04/09更新)
解説動画
1.各スートの2のカードの特徴
今度は2のカードだね。1のカードはどのスートも似たような構図だったけど、2のカードからそれぞれのスートの個性が出てくる気がするね
そうだね。2のカードはそれぞれのカードが「調和的に」働いた場合に何が起こるかを表してるよ。
あ、確かに。ソードとペンタクルはいかにも「バランスとってる」感じだしね。
でも拡大志向のワンドは広い世界を眺めてて、あんまり調和って感じでもないね
確かに。露骨にバランスをとってるソードやペンタクルに比べると、ワンドはちょっとわかりにくいかもね。でも、このワンド、塀の中にいるんだよ。
ほんとだ。視線は外にむいてるけど、体は塀の中にいるね
元々無制限に広がっていきたいワンドは「調和」っていう2のキーワードとは相性が良くない気がするんだよね。だから、気持ち的には外に向いていってるんだけど体は塀の中にいるんだ
ああ。ちょと自重してるんだね。
そんな感じだね。2のカードだけじゃなくて、他の番号でもそのスートの持っている意味と番号の持つ意味が促進的にはたらくこともあれば、今回のワンドの2みたいに抑制的にはたらくこともあるんだよ
「2」のカードがあらわすもの
小アルカナの各カードはセフィロトの木の各セフィラに対応しています。
2のカードは第2のセフィラである「コクマー」に対応しています。「コクマー」は叡智を司るセフィラです。
セフィロトの木における「叡智」とはどのようなものでしょうか?エリファス・レヴィは以下のように述べています。
知恵とは何か?二原理の和解と結合であり、カインの精力を制御するアベルの温厚、女性のやさしい勧告に従う男性、正式の結婚に打ち負かされた放蕩、秩序と平和のやさしさに手なづけられた変革的活力、愛に屈服した驕慢、信仰の霊感を認めた学問である。
このとき人間の学問は懸命なものとなる、なぜなら謙虚な態度を知り、愛によって或は普遍的慈悲によって教えられる謬ることのない普遍的条件に従うからである。(中略)
啓示は、二つ組で出来ている。すべての言葉は、二重構造で、二を想定する。
啓示から生まれる道徳律は二組から生まれる対立の上に基礎を置いている。精神と外形は、観念と記号のように、現実と虚構のように、互いに惹きつけ、また退け合う。人文書院 エリファス・レヴィ「高等魔術の教理と祭儀」より
ロゴス=言語化できる概念全般こそが根源だととらえられているとケテルの説明で述べましたが、そうやってケテルから創出された概念を私たちが認識するとき、我々は二項対立としてどうしてもとらえます。愛を知るとその反対の憎悪を知り、影がなければ光はみえず、私たちは対立している2項を物事をとらえます。
そんな2項で世界をとらえる私たちがよりよく生きていくために、「叡智」を運用するとはどういうことでしょうか?
それは、2つの項目のどちらかに偏るのではなく、2つの概念を調和させ、バランスをとることです。
レヴィの例をかりると、変革的活力は人間の進歩のためには大切ですが、それだけを偏重して進歩だけに拘ればそれはやがて不和をもたらすでしょう。開発が自然開発を生み出した現代の我々にはそれがよくわかるはずです。変革的活力は周囲への配慮と優しさがあってはじめて健康的な運用ができるようになります。つまり、叡智とは、どちらが欠けてもなりたたない両極を調和させ、それによって両極を結合させることだとレヴィはとらえているのです。
先ほどの例でいうなら、秩序と平和だけの世界はひょっとしたら全く進歩のない管理社会かもしれません。変化をもとめる気持ちもまた必要なのです。変化をもとめる革新的活力と秩序と平和を調和させ、それらを結合させることで、「環境に配慮しながら進歩も選んでいく」というより輝かしい結論をもたらすことができます。
2のカードは各スートが調和的にはたらくときにもたらすものを表しているのです
2.各カードの一般的な意味
2のカードはそれぞれのスートが調和的に働いたら何がおこるかを表してるんだね。1のカードよりはなんとなくイメージは掴みやすい気はするけど、何してるのかよくわからない絵も多い気がするなあ
そうだねえ。ここでいう「調和」っていうのは、「何もしない」とか「様子を見てる」ってことじゃなくて、変化の幅を意識的に調整するってことだからね。それがそれぞれのスートによって全然イメージが違ってくる気がするんだよね。
わかりやすいのがワンドかな?
さっき、ワンドの2は抑圧されちゃってるって話してたよね。ワンドは無限に拡大したいエネルギーってイメージだったと思うけど、それが調和をはかる、調整するってことによって押さえつけられちゃってるってこと?
そんな感じだね。一見地球儀を手にして意気揚々としているようにも見えるんだけど、アーサー・ウェイトはこのカードに対して『壮大なるこの世の富に囲まれたアレクサンダー大王の病い、苦行、悲しみを象徴しているかのようだ』って書いてる。無限に大きくなっていきたいワンドにとっては「調和」っていうのは退屈な「予定調和」なんだよね。
それに対して、愛情や感情的な喜びを表すカップは2人の思いが釣り合って新しい関係が生まれる幸せな構図を描いてるね。
愛情は調和と相性よさそうだもんね。
そしてソードとペンタクルは方向性は違うけどちょっと楽しそうだね
自分で手を加えて収穫をつくりあげるペンタクルと、叡智でもって相手に打ち勝つソードはどっちも実は「意図的に頭を使う」ことに縁があるスートだからね。意図的に調和を保つこととは案外相性はいいんじゃないかなと思うよ。
あ。なるほど。ソードは敵を倒すために精神集中してる感じで、ペンタクルは、収支のバランスや状況の変化を楽しんでる感じなのかな?
ざっくりいうとそんな感じだね。このあと、各カードの詳しい意味もみていくけど、絵だけで見ると、イメージが掴みにくいカードも、スートの意味と番号の意味を組み合わせると意味が理解しやすくなるよ。小アルカナは小アルカナの設計原理を理解することが、カードを理解する上ですごく大事だと僕は思うよ
各スートの2の一般的な意味
「調和」がテーマの2のカードは、各スートごとに明確に相性に差があるカードであるように感じます。
無限にエネルギーを拡大していきたいという意図をもつワンドでは、「調和」は「安定」をもたらすものの、ワンドのエネルギーを抑制してしまう「塀」としても働きます。そのためこのカードは安定はしているものの、退屈してしまっている状況も表します。
それに対してカップでは、2人の思いが「調和」して、素晴らしい絆が生まれていることが描かれています。与えることによって受け、受けることによって与える素晴らしい愛の形は「調和」があってこそ生まれることを教えてくれているようです。
叡智でもって敵に打ち勝つソードでは、調和は心を落ち着かせ、精神を集中させることを表し、成果を受け取ることを表すペンタクルでは、収支のバランスや状況の変化をうまくコントロールして「動きながら安定している」という「意図的な調和」を表します。
小アルカナはウェイト版がはじめたオリジナルの絵柄とはいえ、1909年に描かれたタロットカードは、絵だけの印象で捉えると、わかりにくいものも多々あります。そのため、各スートの番号の持つ意味とスートの意味を組み合わせることで、カードの絵からさらに色々な情報が読み取れるようになります。
エクササイズ1
正位置・逆位置の一般的な意味について、カードの絵をみて考えてみましょう。
いったん、自分の言葉でまとめてみてから次に読み進むことをお勧めします。
それぞれのカードの意味を類推してみよう!
- それぞれのスートのカードの正位置はどんな意味だと思いますか?カードの絵やここまでの説明を参考に自分の言葉で考えてみましょう。
- それぞれのスートのカードの逆位置はどんな意味だと思いますか?カードの絵やここまでの説明を参考に自分の言葉で考えてみましょう。
逆位置については、過剰・不足それぞれ考えましょう。 - 逆位置が必ず悪い意味というわけではありません。逆位置のこのカードがいい意味や、アドバイスで出てきた場合どのように読めばいいでしょうか?考えてみましょう
ワンドの2 図柄の解説
立派な衣服をきた男性が塀の中から世界を見渡しています。2のカードは各スートが調和的にはたらいたときに何がおこるかを示唆しています。調和とは、「範囲」を決めてその中でバランスを取る行為であるとも言い換えることができます。アーサー・ウェイトはこのカードに「世の富に囲まれたアレクサンダー大王の病い」という解釈を加えています。無限の拡大・エネルギーの発散を象徴するワンドにとって、調和とは、「足枷」であり「制限」なのです。ワンドのパワーが欲しいのは「無限の荒野」をどこまでもつきすすんでいく「カウボーイ」であって、その拡大の限界が見えてしまうことは安定ではあるものの、退屈で悲しいものなのです。
キーワード
安寧・制限
正位置
正位置ではエネルギー・活動といったワンドのテーマが調和的にはたらいたときにおこることを表します。無限の冒険を求める彼にとってこの状況は少し退屈で、そしてなにより孤独であるようです。ワンドの2は成功はしているものの、物足りなさを感じていること、次に進む一歩が見つからないこと、一定の成果はあげているものの精神的には理由のない不充足があることを示唆しています。
逆位置
逆位置では正位置のワンドの2が感じていた「予定調和」がうちやぶられることを示唆します。調和を打ち破り、新しいことに挑戦することを示唆していますが、その挑戦は「自分から選んだ」挑戦というよりは予期しないことや衝動で新しい状況に飛び込んでいくことを示唆しているようです。外からの大きな力、あるいは自分の中の言葉にできない衝動によってつきうごかされ、新たな状況に飛び込んでいくことを逆位置のワンドの2は示唆しています。
逆位置を不足として読む場合
予定調和が打ち破られて新しい状況に飛び込むことをあらわします。アーサー・ウェイトはこのカードの逆位置に「驚異・魅力・情動・トラブル」という解説を加えています。これは正位置での予定調和が不足して、良くも悪くもで予想外の展開が起こることを意味します
逆位置を過剰として読む場合
このカードは、もともと「予定調和」が「過剰」で働いていると考えられるカードです。そのため、逆位置は「過剰」よりも「不足」を中心として読むのがいいかなと思います。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
予定調和を打ち破ってこれまでになかった新しい行動を取ることが求められています。また、変化が起こった際にそれに怯えるよりも、それが予想外のものであったとしても「チャンスだ!」と捉えることで前向きに進んでいけることを表します
カップの2 図柄の解説
カップの 2 は、愛情・精神的な つながりがもたらす調和をあらわしています。愛や友情のはじまり、新しい関係のスタートを示唆するカー ドです。
アーサー・ウェイトはこの絵柄に対して『若者と乙女がお互いに誓いを述べている』という解説を加えています。愛情を表すカップが調和的にはたらくとは、どちらかが一方的に相手を思うののではなく、お互いがお互いのことを思い合い、そこにかけがえのない絆が生まれることを表します。ここに描かれているのは一組の男女ですが、恋愛に限らず、すべての素晴らしい人間関係は、お互いがお互いを信頼し、思い、尊重することによって成立することをこのカードは教えてくれています。
キーワード
誓約・紐帯
正位置
素晴らしい人間関係が結ばれること、良好な関係がつくられることを意味します。相手がいる場合にはその相手との関係を意味しますが、仕事などの場合には取引先との関係性であったり職場での関係性であったりします。
また、相手がいない問題に対しては「自分との関係性」という可能性もあるのではないかとおもいます。
逆位置
逆位置では正位置で結ばれていた「調和的な関係」が過剰であったり不足であったりしている状況であることをあらわします。実はアーサー・ウェイト自身はこのカードの逆位置に特に解説は加えていません。正位置で描かれた人間関係のスタートが過剰にせよ、不足にせよ、機能不全を起こしている状態をあらわすと予想されます
逆位置を不足として読む場合
不足の場合には、関係の破綻や悪化、信頼関係を結ぶことができないことなどを表します。カップの2は「今ある関係」というよりも「新しい絆を結ぶ」ことが中心となるカードです。そのため、それが不足している時には理想的な関係をつくることができないことをあらわすでしょう
逆位置を過剰として読む場合
過剰で働く場合には、関係性への過剰な期待や依存によるトラブルをあらわします。人間関係はすばらしいものですが、依存度が高すぎると嫉妬や執着といった問題を引き起こします。ある特定の関係への執着がトラブルを生むことを逆位置の過剰では示唆しています
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
人間関係の終わりや破綻はとても悲しいものですが、いわゆる「悪縁」を断ち切ることで新しい関係をスタートすることができる場合もあります。関係性の解消を前向きに捉えて、そこから新しい関係性をスタートしていくことを示唆することもあります。
ソードの2 図柄の解説・一般的な意味
ソードの2は、知性や物事の勝利 に対する情熱を調和的に働かせることを示唆しています。集中して物事 にとりくむこと、優れたバランス感覚、冷静な判断力を示唆します。
タロットカードで水は精神や潜在意識を表していますが、女性の背後の水は凪いでおり、彼女が精神を落ち着かせていることがわかります。ソードの8では拘束され、意図せず目隠しをされているのに対してソードの2では自らの意思で目隠しを行い、見る必要のないものをあえて見ないようにしていることがわかります。また、女性の腕は心臓の前で交差しており、大切なものを守る意思を感じます。
冷静な選択・判断のためには集中する必要があることを教えてくれるカードです。
キーワード
集中・無心
正位置
理性をはたらかせ、冷静に問題解決をはかることが求められています。
わきあがる感情や情動をおさえこみ、状況に対して冷静に、最善の一手を打つことを決めるカードです。このカードがでてきたときには問題を解決することができますが、そのためには自分の私情や感情を抑え込み、冷静に解決策を実行していく必要があります。また、そのためには客観的に自分の内面をみつめる必要がでてきます。心を落ち着かせ、わきあがる恐怖や恐れをおさえて、ただ最善の一手を自力でうつ必要があること、あなたが冷静になってノイズから目を背ける必要があることがこのカードに示唆されています。
逆位置
逆位置では理性を調和させ、冷静に対応するという正位置の働きが過剰や不足にはたらていると考えます。何か問題を解決したいときには、その問題さえ片付けばすべてがうまくいくと考えがちですが、究極のゴールは「自分が幸せを感じること」であることはいつでもかわらないはずです。問題を解決しようと焦るあまり、もっと大切なものを犠牲にしようとしていないか、自分の思いを無視してしまっていないか、カードは示唆しています。
逆位置を不足として読む場合
不足の場合には均衡状態が崩れ、物事に集中できなくなってしまうことを表します。例えハードな状況であったとしても、「自分で状況をコントロールできる」と思っている間はなんとかなりますが、その均衡が崩れてしまうと問題に対して対応できなくなります。問題に向き合う冷静さが失われていることへの警告です。
逆位置を過剰として読む場合
過剰の場合には、問題を解決しようとするあまり、自分の感情を押し殺しすぎて、バランスを崩してしまうことを示唆します。問題解決に集中することはたいせつですが、集中し過ぎてしまって「盲目」になってしまうとやりすぎです。問題にいれこみすぎて本質がみえなくなることへの警告がなされています。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
問題に対して集中し過ぎないこと、いれこみすぎないことが問題解決につながることをアドバイスしてくれています。負け始めたギャンブラーが負けを取り返そうとひきかせえせなくなることでトラブルを大きくするように、問題に集中することでかえって問題が大きくなることもあります。時には問題そのものから意識を外すことも大切だと教えてくれています。
ペンタクルの2 図柄の解説・一般的な意味
ペンタクルの2は「動的平衡」を あらわします。財産や収穫の安定と は、不変なことではなく、変化のバランスをとることです。調和のとれ たよい意味での変化を示唆します。
背景に感情をあらわす水が描かれていますが、ペンタクルの2では水は大きく波を打っています。アーサー・ウェイトはこのカードに対して『陽気さや気晴らし』という説明を加えています。ペンタクルの2の若者はいい意味で感情の変化や状況の変化を楽しむことができているようです。ペンタクルは収穫や変化をあらわしますが、大きな収穫や成果を意図的に得るためにはその途中で試行錯誤を楽しむ必要があること、短期的な利益にとらわれず変化を楽しむことも大切であることを教えてくれています。
キーワード
変化・転変
正位置
正位置では調和のとれた「変化」を楽しむことが示唆されています。
変化を恐れることなく楽しんでいくことが求められています。あなたはひょっとしたらもたらされる変化に恐怖を感じているかもしれませんが、この変化の波は楽しむことができればうまくのりこなすことができる波です。変化をおそれず、楽しむことが求められています。
逆位置
逆位置では正位置で寓意されていた「調和のとれた変化を楽しむこと」が過剰または不足にはたらいていることを示唆しています。変化があることはとても楽しいことではありますが、「振り回されている」と自分感じるレベルになると問題です。過剰にせよ、不足にせよ状況の変化についていけない状況をあらわします。
逆位置を不足として読む場合
不足の場合には変化を恐れて臆病になってしまっていることが示唆されます。修行無常ではないですが、どんなに素晴らしいものでもいつかは変化をすることになります。変化することを受け入れられないこと、変化を恐れすぎることへの警告がなされています。
逆位置を過剰として読む場合
過剰の場合には変化がコントロールをはなれており、無軌道になってしまうことが示唆されています。変化を楽しむことと、無軌道な毎日に疲弊することは違います。過剰のペンタクルの2は大きすぎる変化についていけず、混乱してしまっている状況をあらわしています。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
変化を積極的に臨むよりも、ペースダウンすることが求められています。何か成長や変化を期待する局面であっても、一気に変化をさせるのではなく、少しずつ、バランスを保ちながら挑戦していくことが大切だと告げています。
3.各カードの状況別の意味
なるほどねえ。同じ「調和・バランス」も、スートによって全然雰囲気が違ってくるんだね。でもちょっと絵だけだと何が書かれてるか分かりにくい場合でも「調和・バランス」っていうキーワードがあると思うと解釈がやりやすくなるね
そうだね。個人的に面白いのはペンタクルの2かな。
英語でバランス(balance)っていうと、均衡って言葉もさすんだけど銀行とかの「残高」とかを表す場合もあるんだ。
ああ、会計報告なんかでもバランスシート(貸借対照表)って出てくるもんね。
ペンタクルは収穫をあらわすものだけど、ペンタクルにとってのバランス・均衡っていうのは損益のバランスのことなんだなーってカードを見ると思うんだよね。利益や収穫を得るためには必ず投資をしなきゃいけないし、一時的に損をすることだってある。でも、投資や損をすることを恐れてたら利益は上げられないっていうのがペンタクルの2をみてると感じるんだ。
言われてみたらそうかもね。でもそんなふうに考えちゃうと、仕事はともかく恋愛や家庭ではよみにくいカードになっちゃわない?
そんなことはないよ。「得るものと失うもののバランスをとる」ぐらいに考えたら恋愛や家族でも十分適応できるんじゃないかなと思うよ。
ああ。なるほどね。やっぱりここでもあんまり堅苦しく考えないで、「このカードがあらわすものはこんな感じ」ってふんわり捉えて、それを色々な状況にあてはめていくことが大切なんだね。
エクササイズ2:恋愛・仕事などそれぞれの状況ごとの意味をまとめてみよう
カードの仕事・恋愛・家庭生活など状況ごとの意味をそれぞれのカードの絵をみながら考えてみましょう。
いったん、自分の言葉でまとめてみてから次に読み進むことをお勧めします。
- それぞれのカードが仕事に関する相談で出てきた場合は、どんな意味だと思いますか?正位置・逆位置それぞれ考えてみましょう。逆位置については過剰・不足・アドバイスでそれぞれ考えてみましょう
- それぞれのカードが恋愛に関する相談で出てきた場合は、どんな意味だと思いますか?正位置・逆位置それぞれ考えてみましょう。逆位置については過剰・不足・アドバイスでそれぞれ考えてみましょう
- それぞれのカードが結婚生活・家庭に関する相談で出てきた場合は、どんな意味だと思いますか?正位置・逆位置それぞれ考えてみましょう。逆位置については過剰・不足・アドバイスでそれぞれ考えてみましょう
ワンドの2の状況別の意味
ワンドの2の仕事での意味
正位置
- 安定はしているが少し退屈な状況
- よくも悪くも見通しや想像がつく展開
- 堅調に発展していくことができる
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- いい意味で予測が裏切られて状況が前に進み出す
- 硬直していた状況から前進することができる
- 良くも悪くも波乱含みの展開となる
逆位置を過剰として読む場合
- このカードは元々が「安定への過剰」の状況なので、不足をメインの意味で読むのがいいのかなと思います。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- これまでのやり方にとらわれずに思い切った冒険を。
- 変化を前向きに受け取ることで新しい可能性に出会える
- 状況はこれから変えていくことができる
ワンドの2の恋愛での意味
正位置
- 安定しているものの、新鮮味のない展開
- 良好な状態ではあるが、決定的に前に踏み出すことができない
- 将来に対しての展望を具体的にもつことができる
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 良くも悪くも2人の関係に変化が訪れる
- 長い間進めなかった関係に変化がもたらされる
- これまで想定していた事態から大きく動き出す
逆位置を過剰として読む場合
- このカードは元々が「安定への過剰」の状況なので、不足をメインの意味で読むのがいいのかなと思います。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 一見トラブルに見えるような変化がチャンスにつながる
- 勇気をもって一歩を踏み出すことで事態が大きく動き出す
- どんな変化でも受け入れることで幸せな恋愛につながる
ワンドの2の家庭・結婚での意味
正位置
- 良くも悪くも想定通りで安定した結婚への流れや結婚生活
- 安定しているものの、少し退屈を感じている
- 幸せなはずなのにどこか物足りなさがある生活
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 長年変えられなかったことを変えることができるチャンスが訪れる
- 安定な生活に変化がもたらされる
- 良くも悪くも変化にあふれた家庭生活
逆位置を過剰として読む場合
- このカードは元々が「安定への過剰」の状況なので、不足をメインの意味で読むのがいいのかなと思います。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 状況の変化を前向きに受け止める
- 変化していくことを恐れないことが本当の幸せにつながる
- 急なトラブルや変化を恐れるよりも前向きに捉えることが大切
カップの2の状況別の意味
カップの2の仕事での意味
正位置
- 理想的なビジネスパートナーとの出会い
- 職場や取引先での素晴らしい仕事上でのご縁に恵まれる
- 両者が完全に納得のできるフェアな取引の成立
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- ビジネスパートナーと良好な関係が築けない
- 仕事上では問題がないが、温かみに欠ける職場や取引先との関係性
- どちらか一方だけに有利な不満の残る契約
逆位置を過剰として読む場合
- 人間関係を重視しすぎており、忖度が増えてしまっている職場環境
- 相手の顔色を伺いすぎている
- 仕事内容に集中することができていない
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 相手からどう思われるかよりもビジネスの中身を重視する
- 職場での人間関係にあまりこだわりすぎない
- 完全な合意が得られないとしても、なるべく妥当な妥協点を探す
カップの2の恋愛での意味
正位置
- 最高のパートナーとの出会い
- 素敵な恋愛の始まり
- お互いに心が通じ合う素晴らしい関係
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 肉体だけの関係になってしまうおそれ
- 片思い、通じ合わない気持ち
- 恋愛として発展させていくことができない
逆位置を過剰として読む場合
- 相手からの感情が重すぎてすすみにくい
- 理想の恋愛へのこだわりが強すぎる
- 恋愛そのものへの依存や幻想が強すぎる
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 気持ちだけでつっぱしらない
- 恋愛だけにこだわりすぎないことも大切
- 相手の気持ちよりも、自分がどうありたいかを今は大切にする
カップの2の家庭・結婚での意味
正位置
- 硬い絆で結ばれた夫婦
- 最高の結婚ができる
- とても強い絆で結ばれた家族
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- お互いへの信頼や愛情が不足している結婚・家族生活
- 不満があるわけではないが、もっといい選択があるような気がする結婚
- 家族以外のところに目がむいている
逆位置を過剰として読む場合
- 相手への依存が大きすぎる結婚生活
- 親離れ・子離れができない家庭
- 相手を縛り付けてしまっている結婚・家族生活
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- お互いに依存しすぎない、独立した関係も大切にする
- 夫婦・家族だけでなく一人一人の時間も大切にする
- 盲目的に相手を信用しすぎないことも大切
関連項目
ソードの2の状況別の意味
ソードの2の仕事での意味
正位置
- やるべきことに集中して取り組める
- 落ち着いて物事に対応することができている
- 現在のプロジェクトの成功のために集中することができている
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 余分無ことに気を取られてしまっていて集中できていない
- 成功とは直接関係のないことに気が散ってしまっている
- 仕事以外のプライベートなどが仕事のパフォーマンスを下げている
逆位置を過剰として読む場合
- 入れ込みすぎて周囲が見えなくなってる
- 集中しすぎてカリカリしてしまっている
- 集中と選択をやりすぎたがために、大切なものを見落としている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 集中しすぎない、気分転換も大切
- 一見無駄だと思えることでもすぐにカットはせず気長に構える
- のんびりと構えることも大切
ソードの2の恋愛での意味
正位置
- 邪魔がはいらず、お互いの関係に集中することができる
- 好きな相手への気持ちが定まり、行動すべきことが見えてくる
- 恋愛よりも他のことに集中したいと相手は考えている
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 自分の気持ちが定まらず、気が散ってしまっている
- 恋愛以外のことが気に掛かっていて恋愛に集中できない
- 恋愛に興味をもてなかった状況から、恋愛にも興味を示すようになる
逆位置を過剰として読む場合
- 問題に入れ込みすぎてしまって周囲が見えなくなっている
- 相手のことに集中しすぎてしまっており、思い詰めてしまっている
- 相手に対して盲目的になっている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 相手のことだけに拘らず、視野を広げることが大切
- 恋愛だけに集中しすぎないこと
- 少し他の相手にも目を向けてみることでかえってうまくいく
ソードの2の家庭・結婚での意味
正位置
- 目標に対して冷静に、着実に進んでいくことができる結婚
- 仕事・学業など、自分にとって必要なことに集中することができている家庭環境
- お互いのことだけに集中している結婚生活
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 余分なことに気を取られて家族や結婚についての大切な問題を後回しにしている
- 結婚に必要なことに集中できていない状態への警告
- 問題が解決して、少し余裕が出てきた状態
逆位置を過剰として読む場合
- 結婚すること、にこだわりすぎて本質的なことが疎かになっている
- 本当に大切なことに集中しにくい家庭環境
- 問題解決に集中しすぎていることがかえって問題解決をおくらせている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 結婚や家庭にこだわりすぎないことがかえって幸せにつながる
- 家族以外にも目を向けることも大切
- 考えすぎない、思い詰めすぎないように気分転換をはかるべき
ペンタクルの2の状況別の意味
ペンタクルの2の仕事での意味
正位置
- 時代の変化にうまく対応して仕事をすすめる
- 自分たちの価値をアップデートさせながら仕事をしていくことができる
- ピンチもチャンスに変えていける発想力がある
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 変化を恐れて前に進むことができない
- 価値観がアップデートできず、前のやり方にこだわってしまう
- 新しいことにチャレンジするための一時的な損失を受け入れられない
逆位置を過剰として読む場合
- 目新しさに囚われて、本質を見失ってしまっている
- 変化を望みすぎて、安定した取り組みができなくなってしまっている
- 結果が出る前に短期間でコロコロ取り組みを変えすぎている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- すぐに結果が出なくても少し気長に構えてみる
- 「新しいこと」「革新的であること」に価値を置きすぎず冷静に判断をする
- いまはチャレンジよりも安定を求めるタイミング
ペンタクルの2の恋愛での意味
正位置
- 変化していく関係をいい意味で楽しむことが大切
- 気持ちが定まらず、変化が多い関係
- 相手の状況が日々大きく変動しており先がよめない
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 膠着したままで動かない関係性
- 思った通りの展開しかしばらくは起きない
- 自分から状況を動かすことができないと感じている
逆位置を過剰として読む場合
- 変化が大きすぎて気持ちがついていかない
- 突然の環境の変化で望まないことがおこってしまう
- 相手の気持ちにふりまわされる
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 変化を望むよりも、信頼関係をつみあげるべき
- 一発逆転を狙うよりも少しずつ相手との関係を作っていくこと
- 変化していないようで、進んでいっている面に目を向けることが大切
ペンタクルの2の家庭・結婚での意味
正位置
- 環境や状況の変化が結婚を後押しする
- ライフステージの変化を受け入れていくことが大切
- 予想外の変化でかって家族の絆が深まる
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 相手や環境の変化を受け入れることができない
- これから起こる変化や予想外のトラブルを恐れすぎて冷静になれていない
- 相手の変化や成長を受け入れることができていない
逆位置を過剰として読む場合
- 相手のきまぐれや状況の変化に振り回される結婚
- 家族をとりまく環境の変化に適応できない
- 状況が落ち着かず冷静な対応ができない
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 変化を恐れるよりも受け入れて現実的な対応を
- 変化を求めて焦った行動には知らない
- ライフステージの変化に抗わず受け入れていくことが大切
前のお話
次のお話
1 小アルカナ2のカードの特徴
2のカードがあらわすもの
2 各カードの一般的な意味
各スートの2の一般的な意味
ーエクササイズ1 それぞれのカードの意味を考えてみよう
ーワンドの2図柄の解説・一般的な意味
ーカップの2図柄の解説・一般的な意味
ーソードの2図柄の解説・一般的な意味
ーペンタクルの2図柄の解説・一般的な意味
3 各カードの状況別の意味
ーエクササイズ2 それぞれのカードの状況別の意味を考えてみよう
ーワンドの2の状況別の意味
ーカップの2の状況別の意味
ーソードの2の状況別の意味
ーペンタクルの2の状況別の意味