31-5 ペンタクルの5

基本的な解釈
貧しそうな男女が教会の灯の前を歩いています。
男性のほうは怪我をしているようで、とてもつらそうです。
アーサー・ウェイトはこのカードに以下のような解釈をつけています。
二人の乞食が吹雪の中を歩いていて、灯の灯った窓の前を通り過ぎようとしている。
魔女の家BOOKS アーサー・ウェイト「タロット公式テキストブック」
また、正位置の解釈に以下のような説明をつけています。
このカードは特に物質面でのトラブルをあらわす。
魔女の家BOOKS アーサー・ウェイト「タロット公式テキストブック」
「喪失」に対してカップでは精神的な苦痛にフォーカスしていましたが、ここでは物質的な苦痛にフォーカスされているようです。
いずれにせよこのカードは金銭面や物質面での不足を表します。
また、教会の灯のほうに彼らは目もくれず歩いています。
教会は本来は彼らのような貧しい人々を支える働きもあるはずです。
彼らは物質的に困っているだけでなく、実はすぐそばに用意されてる救いも見えなくなってしまっているようです。
正位置
物質的な困難、金銭面での困難をあらわします。
取り掛かろうとしている物事に対して金銭面での不足がありそうです。このカードがでてきたときには自力で解決するよりもなんらかの支援を周囲に求めることが大切となります。
人間関係を占った場合であっても、まずは物質面・環境面での安定をはかることが大切であると告げられています。
金銭面で特に困っていない場合には健康状態について言及されている可能性もあります。いずれにせよ、今は自分自身のコンディションを整えることが大切であるようです。
逆位置
逆位置でも正位置とあまり意味はかわりませんが、より深刻な状況となります。
ウェイトはこのカードの逆位置に以下のような注釈をつけました。
混乱。混沌。不調和。不品行
魔女の家BOOKS アーサー・ウェイト「タロット公式テキストブック」より
物質面や健康面での不足が精神にも影響をきたしていることが示唆されています。仕事関連にせよ、人間関係にせよ、このカードの逆位置がでてきたときには自分だけの問題にはせず、周囲の力を借りて、まずは問題解決よりも自分自身を整えることが必要であると告げられています。
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