ワンドの6
基本的な解釈
月桂冠を被った若者が馬にまたがり、同じようにワンドをもった人たちを従えています。
5で均衡していた力にある一つの決着がついたようにみえます。
ウェイトはこのカードに対して以下のように説明をつけています。
月桂冠をかぶった騎士が、同じく月桂冠で飾られた杖を手にしている。足元の従者たちもそれぞれの杖をもっている。
魔女の家BOOKS アーサー・ウェイト「タロット公式テキストブック」より
各スートのもっとも美しい表現である6のカードにおいて、ワンドは目的が達成された瞬間の喜び、勝利の喜びが描かれています。
敵を出し抜き倒すことを目的としているソードとちがい、勢力の拡大をめざすワンドの「勝利」は常に「道の途中」です。この勝利でさらに大きな力を得て、(従えている従者がそれをあらわしています)さらに新しいステージへと進んでいく姿が描かれています。
正位置
正位置では「目的の達成、勝利」というこのカードのもつ意味が中庸にはたらいていると考えます。
これまで取り組んでいたことに一定の成果が得られること、そしてさらに次のステージへと進んでいけることが示唆されています。
ワンドの「勝利」とは敗者を産み出す「最終決着」ではなく、敗者も味方に加えて一緒に進んでいく「凱旋」です。このカードはあなたがさらなる挑戦にすすんでいくこと、人間関係の場合にはさらなる関係の発展に進んでいけることを示唆しています。
逆位置
逆位置では「目的の達成、勝利」というこのカードの持つ意味が過剰や不足として働いていると考えます。
過剰として働く場合には目的の達成にこだわりすぎて、手段を選ばなくなってしまっていることや、焦りがでてしまっていることへの警告が寓意されています。
不足の場合には、目的の達成にいたらないこと、前に進むことに対して臆病になってしまうことが示唆されています。
また、救いとしてこのカードがもたらされる場合には勝負から降りてマイペースに進むことができることや、目的は達成できなくとも信頼できる仲間のサポートが得られることなども示唆します。
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