カップのペイジ
基本的な解釈
一人の若者がカップを見つめています。若者は楽しそうに微笑んでおり、カップの中には可愛い魚がのぞいています。
ウェイトはこのカードにこのような説明を加えています。
色白で、楽しげで、どこか女性っぽい小姓。手にしたカップの中から踊り出して彼を見つめる1匹の魚を、瞑想するように一心に眺めている。それは彼の心の中にあるものが形をとってあらわれたものである。
魔女の家BOOKS アーサー・ウェイト「タロット公式テキストブック」より
カップの中の魚は、外からきたものではなく、彼の心の中のイメジネーションをあらわしたもので、彼はいわば、自分のイマジネーションを見つめることに夢中になっていることをあらわします。
カップのスートは精神的な充足や人と人との関わりで得られる精神的な喜びをあらわします。そしてそれは外にある条件が決めるものではなく、自分の豊かな精神世界をもっていること、そしてそれを大切にしていることが必要であるとカードは伝えてくれています。
正位置
正位置ではイマジネーションからのメッセージを受け取れることや、自分の精神世界を楽しむことが中庸に働いていると解釈します。このカードをひいたときには、素晴らしイマジネーションやインスピレーションを受け取ることができそうです。また、すぐに形になるものではないにしても、自分がはじめてみたいことや幸せのイメージをつかむことができ、精神的に満たされることでしょう。「求めれば叶えられん」というのは「自分が求めるもの」を自分がはっきりと自覚することが大切であるということを示唆しています。カップのペイジは自分の精神世界の中で自分が望むものをしっかり理解し、そしてそれを見つめて自覚することが大切であると教えてくれています。
逆位置
逆位置でのカップのペイジは正位置でのメッセージが過剰や不足にはたらいていると解釈します。不足の場合には、精神的に不安定でイライラしがちになり、自分の心の中に浮かぶものに向き合うことができないことが示唆されます。
逆に過剰の場合は、精神世界にとじこもってしまい、外の現実に目を向けることができなかったり、机上の空論に夢中になってしまう状況があげられます。
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