カップの10
基本的な解釈
虹のように10個のカップが空にかかり、地上では家族が幸せそうにしています。
ノアの方舟の最後のシーンをおもわせるような素敵な絵です。
ウェイトはこの絵に対して
虹の中にカップが出現し、驚き喜ぶ夫婦がそれを見上げている。2人は互いに支え合いながら手を広げている。その周りで踊る子供は空の奇跡をみてはいないが、その仕草は心からの幸福をあらわしている。かなたにはこの家族の家がある。
魔女の家BOOKS アーサー・ウェイト「タロット公式テキストブック」
と、心温まる注釈をくわえています。
このカードは精神的な充足、満たされる絆、友情、愛情、家族愛など、愛情が満たされることを寓意しています。
正位置
精神的な充足、幸福を表すカードです。このカードがでてくるとき円満な人間関係や絆から得られる幸福が約束されます。
人間は人間同士の絆から喜びをえることができます。それは家族や恋人であることもあれば、大切な友人であったり、いつも職場で出会う人たちであったり、様々かとおもいます。いずれにせよ、人と人との絆から受け取る喜びを享受できることを描いているカードです。
逆位置
逆位置の場合は、正位置で描かれていたものが過剰や不足ではたらきます。
不足の場合は単純に愛情面での不満や寂しさ、絆を感じられない不信などが挙げられます。
過剰の場合には、「愛情の乞食」になってしまっていないかの警告となります。
カップの9で満たされた人物が描かれていたように、他の人との絆はあなたを幸せにしてくれる一方で、どんな親しい大切な人でもあなたを幸せにするために存在しているのではありません。お互いがお互いに依存してしまうとき、わたしたちは容易に被害者になります。逆位置のカップの10は、あなたが愛情の受け手であることをこだわりすぎるあまり、自分を満たすことや周囲に愛情を注ぐことができていないのではないかと警告をしてくれています。
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