タロットの小アルカナのワンドの6・カップの6・ソードの6・ペンタクルの6の意味をまとめました。正位置・逆位置のほか、恋愛、仕事などそれぞれのシュチュエーション別の意味を学ぶこともできます。
(2023/07/13更新)
解説動画
1.各スートの6のカードの特徴

今回は6のカードだね。5のカードはつらそうなカードが多かったけど、6のカードは何だか明るい印象のカードが多いね。





6のカードはそのスートが最も美しく表現されたときに起こることが描かれてるからね。
いい印象のカードが増えてくるんじゃないかなと思うよ。

最も良い、じゃなくて最も美しいっていうのがちょっときになるね。

良い=善っていうのは、例えば叡智をもって相手に打ち勝つソードではそもそも適応しにくい気がするからね。でも、「美しい」であれば適応範囲がある気がするんだ。

なるほどねえ。でも「美しい」で考えてみると、ワンドの6やカップの6なんかは良くわかる気がするけど、ソードの6はどこかから逃げてるこの様子が美しいっていうのはちょっとぴんとこないなあ。

ソードの6は困難からの脱出や問題の解決が描かれてるカードだね。叡智を相手に打ち勝つことじゃなくて、大切な人やものを困難から遠ざけるために使ってる様子のカードなんだよ。

あ、確かにそう考えるとかっこいいかも。
なるほどね。そんな感じで各スートの特徴が最も、美しく働くってどういうことなのか、っていうのがタロットなりに描かれてるんだね。
「6」のカードがあらわすもの
小アルカナの各カードはセフィロトの木の各セフィラに対応しています。
6のカードは第6のセフィラである「ティファレト」に対応しています。
ティファレトは「美」を表し、6のカードは、それぞれのスートが、最も美しく表現されたときに何が起こるのかが描かれています。

6のティファレトに対してエリファス・レヴィは以下のようにのべています。
最高の知能は当然のことながら条理にかなっている。「神」は、哲学に於ては、一つの仮設でしかありえない、しかしこれは良識によって人間の条理に押しつけられる仮設である。「絶対的条理」を擬人化することが「神の理念」の規程につながる。必然、自由、そして条理、これこそが「カバラ」の偉大な至高の三角形、最高位の神々しい「三つ組」であり、カバリストたちはこのうち条理を「王冠(ケテル)」、必然を「知恵(コクマ)」、そして自由を「知能(ビナ)」と名付けるのである。
(中略)
幽光」を自在に操るためにはまた、その二通りの振動を理解し、魔術的均衡とよばれる「カバラ」に於いて六つ組で表される諸力の均衡を見極めることが必要である。
この均衡はその第一原因のすがたでながめたときは「神」の意思であり、人間の中においては、自由であり、物質の中においては数学的均衡である。
均衡は安定性と持続性を産み出す。
自由は人間の不滅性を産み出し、「神」の意思は永遠なる条理の法則を作動させる。観念の中の均衡が、知恵であり、能力の中ではこれが偉力となる。均衡とは厳密性である。法則を守れば、均衡が存在し、いかにわずかにせよ、法則を犯せば、均衡はもはや存在しなくなる。
それ故なにひとつ無益・無用なものはない。すべての言葉、すべての運動が均衡のために、もしくは均衡と対立して、真理のために、もしくは真理と対立して存在するのである、けだし均衡は真理を表わし、そして真理は賛成と反対の和解、少なくとも両名の釣り合いでなりたつのだから
人文書院 エリファス・レヴィ「高等魔術の教理と祭儀 ー教理篇ー」より
6は自分以外の約数の合計でできている数字で完全数とよばれます。そして6をのぞいた6の約数は1と2と3です。レヴィは三つ組の合計説明の引き合いに、ケテル(=1)、コクマ(=2)、ビナ(=3)を出していますが、1と2と3の合計が完全数である6なのです。
三つ組で出現する「完全な言」が6でさらに完成されるとはどういうことでしょうか?
レヴィは6の説明のタイトルに「魔術的均衡」というサブタイトルをつけています。
自然界の多くの力は引力と斥力からなりたちます。N極とS極が引き合って、N極同士、S極同士がしりぞけあうように、2つの力が均衡を保っているときに世界は「安定」した形をとるのです。
「言」には必ず反対概念が想定できます。三つ組で作られた「完全な言」は反対概念と拮抗することで均衡をたもちます。そしてアリストテレスは「中庸」をたもつことこそが徳であると考えました。
そのため、各スートの6のカードではそれぞれのスートがもっとも均衡をたもち、そして美しく表現された際におこることが描かれています。
2.各カードの一般的な意味

ソードの6についてはさっき説明してくれたけど、他のカードも、もうちょっと詳しく知りたいな。ワンドの6はパレードしてるところなのかな?





ワンドの6は、凱旋の風景だね。自分の力を拡大することが目標のワンドにとって、一番美しいのはこうやって領地を広げて凱旋してる瞬間なんだよ。

5のときもそうだったけど、ワンドは自分だけじゃなくて、一緒にいる人たちも楽しそうだね。

勢力が拡大することを目的としてるワンドからすると、相手を打ち負かすより、自分の勢力にいれちゃったほうがいいからね。バトル漫画とかで、ライバルが次には味方になってどんどんこちらの数がふえてったりするでしょ?アレがイメージに近いかもね。

なるほどね。明るいバトル漫画だと連載が進めば進むほど味方の数がふえてるもんね。カップの6はこれは子供の頃の思い出なのかな?思い出はいつも美しい的な??

そうだね。そういう過去の美しい記憶って解釈もできるし、精神や愛情を表すカップにとって一番美しいのは手垢のついてない子供の頃の感情だって解釈もできるだろうね。

たしかに。大人と違って子供は利害にとらわれずに相手に愛情を伝えられるからね。最後のペンタクルは…これは、自分の儲けを貧しい人に分け与えてる感じなのかな?

そうだね。多くの宗教では、自分の利益を貧しい人たちに寄付する「喜捨」は尊いことだとされてるよ。そして施しをしている真ん中の人は天秤をもってるから、自分の商売を続けつつ、余剰の富は周囲に分け与えてみんなで富を分かち合う喜びを知ってるんだってことが表されてるね。

なるほどねえ。「道徳的に良い」とか「利益を生み出す」ってことじゃなくて、それぞれのスートがもってるものが「美しく感じられる」行動や有様ってどんなことなんだろうってのをあらわしてるんだね。
各スートの6の一般的な意味
各スートの6は各スートが最も美しく表現されたときに起こることが示唆されています。




ワンドの6では、従者を従え、凱旋する人物が描かれています。勢力の拡大が目標のワンドにとって、勢力の拡大に成功し、それが祝福されている瞬間こそが最も美しい瞬間であることが表されています。
カップの6で描かれているのは子供たちの純粋なやりとりです。これは「思い出は美しい」ことを表す場合もあれば、子供のような手垢のついていない純粋な愛情のやり取りの美しさを表現する場合もあります。
ソードの6ではソードは、大切な人をまもるようにささっており、安全な陸地に向けて避難する様子が描かれています。ソードの叡智は、相手を打ち負かすために使うと悲しみを生み出しますが、「争いを避けるため」「大切な人を守るため」に使われるときが最も美しい使われ方であると表されています。
ペンタクルの6では、富める人が貧しい人に施しをしています。施しをしている富める人は、手に天秤をもっており、収支のバランス感覚がうしなわれていないことが推察されます。欲張りな大金持ちは嫌われるかもしれませんが、全ての財産を施してしまう人は商売が続けられず、継続的な施しを与えることができません。自分の成功と、周囲の人への還元の両立の姿が美しいことが描かれています。
このように、それぞれのスートの本質が最も美しく、理想的に働いている様子が6のカードでは描かれています。
エクササイズ1
正位置・逆位置の一般的な意味について、カードの絵をみて考えてみましょう。
いったん、自分の言葉でまとめてみてから次に読み進むことをお勧めします。
それぞれのカードの意味を類推してみよう!
- それぞれのスートのカードの正位置はどんな意味だと思いますか?カードの絵やここまでの説明を参考に自分の言葉で考えてみましょう。
- それぞれのスートのカードの逆位置はどんな意味だと思いますか?カードの絵やここまでの説明を参考に自分の言葉で考えてみましょう。
逆位置については、過剰・不足それぞれ考えましょう。 - 逆位置が必ず悪い意味というわけではありません。逆位置のこのカードがいい意味や、アドバイスで出てきた場合どのように読めばいいでしょうか?考えてみましょう
ワンドの6 図柄の解説

月桂樹を被った騎士が、月桂樹で作られたリースが飾られた杖を手に凱旋しています。彼は従者を従えており、従者たちもまた、それぞれ生き生きとした葉をつけたワンドをもっています。
アーサー・ウェイトはこのカードに対して『多くの意味を持つ』と注釈を加えながら、『表面的には勝利者、または大ニュースの到着。希望とする分野での成功』という意味をくわえています。
ワンドの6 に描かれているのはワンドのエネルギー の発露が最も美しく発揮される瞬間「栄光」の凱旋です。 力を尽くして手に入れた成功や勝利を意味するカードです。
キーワード
凱旋・栄光
正位置
正位置では「凱旋・栄光」というこのカードのもつ意味が中庸にはたらいていると考えます。これまで取り組んでいたことに一定の成果が得られること、そしてさらに次のステージへと進んでいけることが示唆されています。
あなたがさらなる挑戦にすすんでいけることを示唆しています。
逆位置
逆位置では「凱旋・栄光」というこのカードの持つ意味が過剰や不足として働いていると考えます。過剰として働く場合には目的の達成にこだわりすぎて、手段を選ばなくなってしまっていることや、焦りへの警告です。不足の場合には、目的が達成できないこと、臆病になっていることを警告しています。
逆位置を不足として読む場合
想定してた目的が達成できず失敗に終わることが暗示されます。また、成功したとしても、思ったほどの満足感を感じられず、不満な結果に終わることを表します。勝利の喜びを噛み締めることができない状態をあらわします。
逆位置を過剰として読む場合
勝利することにこだわりすぎて、視野がせまくなってしまったり、手段を選ばない必死の状態になってしまっていることへの警告がなされています。何かの達成を目指すことはあくまで「幸せ」になるための「手段」であるはずです。手段と目的が転倒することへの警告がなされています。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
勝利へのこだわりを手放すことが、とおまわりなようで、本当の目的を達成する上でのポイントとなることを教えてくれています。人間関係でも仕事でも、今考えていることだけが成功・幸せの形ではありません。目的の達成へのこだわりを手放し、視野を広げることで今見えていなかった解決策を見出すことができそうです。
カップの6 図柄の解説・一般的な意味

古い庭園のようなところで、男の子が女の子にカップをわたしています。彼らが手に持っているカップだけでなく、画面上に描かれた全てのカップには花が満ちています。
アーサー・ウェイトは、このカードに対して『過去と記憶を表すカード。過去(子供時代など)を振り返る。幸福。楽しみ』という前向きな解釈を加える一方で、『すでに存在しないもの』という意味深な解釈も加えています。
カップの6 は、人間の絆・愛情 が最も美しい形の表現、一番純粋 だったころの愛情や絆が描かています。それは私利私欲には知らない子供のような純粋な愛情表現をあらわすとともに、もう、2度と戻ってこない心の支えとなるような思い出、 美しい記憶もあらわしています。
キーワード
憧憬・記憶
正位置
カップの6の正位置は「過去」と「記憶」を寓意します。過去の記憶があなたを支えてくれていることを表します。ただ、状況によっては過去を懐かしむあまり、現在の姿が見えなくなっていることを表す場合もあります。
逆位置
逆位置の場合は「過去」「記憶」という正位置でのキーワードが過剰や不足にはたらいていると考えます。過剰の場合には、過去の記憶への執着が強すぎて、次のステップにいけなくなってしまっていることが示唆されます。不足の場合には、「過去」「記憶」から脱却して、現実にむけての行動がとれはじめていることを示唆します。
逆位置を不足として読む場合
過去の思いが薄れてしまっている、というネガティブな解釈と、過去の思いを手放して今この瞬間とそのあとに集中できるようになっているというポジティブな解釈どちらも可能です。いずれにせよ、過去への思いが減じている状況をあらわします。
逆位置を過剰として読む場合
過去へのこだわり、思い出の美化が強くなりすぎており、現実を見ることができないことへの警告がなされています。思い出は思い出すたびに美化される傾向になります。過去のことではなく、今この瞬間に集中する必要があることが告げられています。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
過去の思い出への執着、憧憬を手放す必要があることを教えてくれています。時間を遡ることは不可能です。過去の良かったこと、過去の成功へのこだわりを手放すことが今は必要であることを教えてくれています。あるいは、過去への執着をいい意味で手放せる状況になっていることを伝えている場合もあります。
ソードの6 図柄の解説・一般的な意味

船頭が旅人を安全な岸に逃がそうとしています。ソードは旅人は小さな子供を連れており、ひょっとしたらこの船頭の家族なのかもしれません。ソードは旅人と子供を守るようにとりかこんでいます。
アーサー・ウェイトはこのカードに対して『(船頭が航行する)コースは穏やかで、積荷も軽く見える。彼はこの仕事をやりとげるだろう』と説明を加えています。船頭は守備良く、旅人たちを逃すことができそうです。
ソードの6 は、「叡智」の最も美しい生かし方、つまり、争いを回避し、大切 なものを守る姿を描いています。叡智で困難を切り抜け、衝突を避ける ことを示唆するカードです。
キーワード
脱出・避難
正位置
正位置では知性をもって問題を解決することが示唆されます。
このカードがでてきたとき、対象者は問題を抱えていたとしたらその問題に対して、うまく対応できること、簡単にやりとげられることが示唆されます。妨害がはいらずにスムーズに事が進められることがここでは示唆されます。
また、船頭は人のいない航路を選んでいることから、問題の解決方法は正面衝突というよりも、なるべく揉め事が起きない形、衝突を避ける形での解決となりそうです。
逆位置
逆位置の場合には、知性をもって問題を解決することが過剰や不足として働くことが示唆されます。
過剰に働く場合には、問題を避けるあまり、問題に直面することができない弱さが示唆されています。不足に働く場合には、問題を解決するには力不足であり、準備が必要であることが示唆されています。
救いとしてこのカードがもたらされるときには、問題に向き合う覚悟ができたことが示唆される場合もあります。
逆位置を不足として読む場合
困難をうまく乗り越える力がないことが警告されています。何かトラブルが起きた時に人はうまく立ち回ってそれを回避しようとします。ですが、今あなたが考えている問題解決方法や問題を回避する方法を実行するにはあなたに情報や実力が不足していることが警告されています。
逆位置を過剰として読む場合
困難から逃れようとするあまり、問題の本質から目を背けてしまっていることへの警告がなされています。問題は回避できるにこしたことはないですが、逃げ回っても問題そのものがなくなるわけではありません。問題にしっかりと向き合うことが今は求められているようです。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
今は問題を回避することよりも、覚悟を決めて向き合う必要があることを教えてくれています。一件困難に感じるかもしれませんが、問題と向き合うことで本当の意味での解決に近づけそうです。また、問題から逃げずに向き合う勇気をもつことができている、と解釈する場合もあります。
ペンタクルの6 図柄の解説・一般的な意味

裕福そうな身なりの男が、天秤を片手に富を貧しい人々に分け与えています。アーサー・ウェイトの解説によると、この天秤はお金を量るのに使っているようで、この男は、収支のバランスを考えながら貧しい人々に富を分け与えていることがわかります。アーサー・ウェイトはさらに、このカードに対して『(困窮する人々に富をあたえることは)彼の人生における成功と、心の善良さを表す』と説明を加えています。
ペンタクルの 6 は「収穫」の最 も美しい姿、喜びの感情で他者と富 を分かち合う姿が描かれています。富がもたらす心のゆとり、分かち合い の喜びを示唆するカードです。
キーワード
喜捨・慈善
正位置
正位置ではこのカードのもつ慈善、寛大さが中庸にはたらいていると考えます。
このカードは相談者が質問した項目に対して十分な成功がえられることを表すだけではなく、その喜びを人々と分かち合うことでその喜びが大きくなることを示唆します。ただし、このカードでは真ん中の男性は天秤を握っています。人と分かち合うことは大切ですが、あくまで「自分の無理のない範囲で」ということも警告されています。
逆位置
逆位置ではこのカードのもつ慈善、寛大さが過剰や不足に働いていると考えます。
過剰の場合は、他者からの承認を得るために、自分をないがしろにしてまで他者に報いてしまっていないかということが示唆されています。
不足の場合には、周囲への感謝やリターンが不足していることが示唆されます。伝えているつもり、渡しているつもりでも、相手には伝わっていないことはよくあります。意図的に感謝やリターンを周囲にかえしていきましょう。
逆位置を不足として読む場合
周囲への思いやりが不足している、または、その思いやりがうまく伝わっていないことを表します。人間は一人では生きてはいけません。一人で生きているつもりでも、誰かの支えやつながりの中で生きていることがほとんどです。関わっている人への感謝の気持ちを大切にしたり、それをきちんと伝えることが問題解決につながることを教えてくれています。
逆位置を過剰として読む場合
周囲への気配りや配慮がオーバー気味になってしまっていることを表しています。あなたが独立した人格を持つ一人の人間であるように、周囲の人もまた、独立した人格を持つ一人の人間です。過剰な配慮は相手の成長や可能性を奪うことにもつながります。周囲への気配りや配慮を少しセーブしたほうがいいことを教えてくれています。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
自分と周囲との関わり方を見直すタイミングが来ていることを教えてくれています。周囲に全く感謝をしないことも、周囲に気を使いすぎて疲弊してしまうことも、どちらもバランスが良くない状態です。自分と周囲との関係性を見直し、適切な関わり方をしていくことが求められています。また、いい意味で、周囲に気を使いすぎず、自分を大切にできるようになったことを表す場合もあります
3.各カードの状況別の意味

6のカードはどのカードも結構カードの絵が具体的で、わかりやすいんだけど、だからこそ、状況によっては当て嵌めにくそうな気がしちゃうなあ

確かにそうかもしれないね。抽象的なほうが読みの幅は広がりそうだけど、具体的だと解釈のし直しが大変だって感じる人もいるかもしれないね。





例えば、カップの6って子供の頃の思い出とかそんな感じだと思うんだけど、ついこないだ始まった問題とかに対して子供の頃の思い出って適応しにくい気がするんだよね。

確かにそうだね。でもこれもちょっと一歩引いてみて「子供のころから大切にしている価値観」とか「子供のような純粋な気持ち」みたいな感じもってきたら読みやすくなるかもしれないよ。

確かにそうだね。
いつものことだけど、カードにはやっぱり、決まった意味はなくて、どんなふうにそのカードの「要点」みたいなものを捉えて、解釈し直してくのかがすごく大切になってくるんだね。

そうだね。そこがタロットの楽しいところであり、難しさを感じるところかもしれないね。でもその柔軟性があって、時代や状況にあわせた読み替えがしやすいから、僕は作られてから100年以上たった今でも世界中でタロットが使われてるんだとおもってるよ。
エクササイズ2:恋愛・仕事などそれぞれの状況ごとの意味をまとめてみよう
カードの仕事・恋愛・家庭生活など状況ごとの意味をそれぞれのカードの絵をみながら考えてみましょう。
いったん、自分の言葉でまとめてみてから次に読み進むことをお勧めします。
- それぞれのカードが仕事に関する相談で出てきた場合は、どんな意味だと思いますか?正位置・逆位置それぞれ考えてみましょう。逆位置については過剰・不足・アドバイスでそれぞれ考えてみましょう
- それぞれのカードが恋愛に関する相談で出てきた場合は、どんな意味だと思いますか?正位置・逆位置それぞれ考えてみましょう。逆位置については過剰・不足・アドバイスでそれぞれ考えてみましょう
- それぞれのカードが結婚生活・家庭に関する相談で出てきた場合は、どんな意味だと思いますか?正位置・逆位置それぞれ考えてみましょう。逆位置については過剰・不足・アドバイスでそれぞれ考えてみましょう
ワンドの6の状況別の意味

ワンドの6の仕事での意味
正位置
- 望んでいたことを達成できる
- これまでの努力が報われて十分な成果を上げることができる
- 成功と周囲からの評価のどちらも得ることができる
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 望んだほどの成果や報酬を手に入れることができない
- プロジェクトの挫折・頓挫
- 努力に対して周囲からの評価が伴っていないように感じる
逆位置を過剰として読む場合
- 目的の達成に躍起になりすぎてしまって無理をしてしまう
- ノルマの達成のために周囲にプレッシャーをかけすぎている、あるいはかけられすぎている
- 周囲から評価されることそのものが目的になってしまっている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 今すぐには結果が出ないので、焦らずに取り組むべき
- すぐに結果を求めるよりも、どんなサービスや商品を提供したいかという本質について考えるべき
- 自分だけでなく、関わる人すべてが幸せになれるようなことを考えるべき
ワンドの6の恋愛での意味
正位置
- これまでの努力を実らせて素晴らしい結果を手にすることができる
- 周囲に祝福される関係を作っていける
- 相手と望む関係に発展していける
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 恋愛に関する希望を達成することができない
- アプローチをかけてもおもったほどの成果が得られない
- 相手に対して時間や手間をかけたことが思ったほどの成果につながっていない
逆位置を過剰として読む場合
- 相手を手に入れること、独占することに執着しすぎている
- 周囲からどう思われるかを気にしすぎていて自分の本音がよくわからなくなっている
- 恋愛を楽しむことではなく、相手から愛されて独占することが目的になってしまっている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 相手の気持ちを手に入れることよりも、地道に信頼を築くことが大切
- 相手を手に入れることだけでなく、恋愛そのもの、自分の生活そのものを楽しむ気持ちをもったほうがいい
- 今は目的達成のときではないので、焦らずに行動すべき
ワンドの6の家庭・結婚での意味
正位置
- 理想的な結婚を実現することができる
- 長年の家族の夢を実現することができる
- これまで家族がやってきたことが大きな成果を結ぶタイミングがきている
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 望んだ条件、相手との結婚の話が進まない
- これまで努力してきたことに対して思ったほどの成果は達成できない
- 挫折感、徒労感を感じてしまう体験
逆位置を過剰として読む場合
- 相手を手に入れること、結婚することそのものが目的になってしまっている
- 願望達成のために家族に多大な犠牲を強いている
- 家族の夢の実現だけに執着しすぎていて、家族の当たり前の幸せが見えなくなっている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 自分の理想を押し付けるのではなく、ありのままの現状をまずは受け入れる
- 願望の実現だけでなく、毎日の当たり前の幸せや自分の人生そのものを大切にする
- 周囲からの評価や周囲に優越することにこだわりすぎない
カップの6の状況別の意味

カップの6の仕事での意味
正位置
- 裏表のないまっすぐな気持ちで同僚や取引先に向き合うことができる
- 過去の成功や体験が大きな支えになっている
- 初心を忘れずに仕事に向き合うことができている
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- あれこれと深く考えすぎてしまっていることが問題を難しくしている
- 会社や仕事に対しての初心を忘れてしまっており、目的から離れてしまっている
- 同僚や取引先と素直にコミュニケーションが取れる関係性が作られていない
逆位置を過剰として読む場合
- 大人としての配慮が欠けており、感情的で子供っぽい振る舞いが評価を下げている
- 利益を度外視した過剰な理想主義が問題となっている
- 過去の経験や良かった記憶にとらわれすぎていることが問題解決を妨げている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 分別のある、大人としての振る舞いが求められている
- 過去の成功や理想の囚われず、現実にきちんと向き合うことが大切
- 仕事を始めた時のコンセプトよりも、今現在考えていることを大切にする
カップの3の恋愛での意味
正位置
- 子供のような素直でまっすぐな気持ちで向き合うことができる関係性
- 昔からよく知っている相手のような錯覚を覚えるぐらいの関係性
- 過去の思い出や過去の相手への思いが強くなっている
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 等身大の自分でどうしても向き合うことができない
- 素直になれず、もどかしい恋愛
- 過去の経験から、どうしても恋愛に前向きになれないでいる
逆位置を過剰として読む場合
- お互いに純粋な気持ちを持ちすぎていることが、恋愛関係発展の障害になってしまっている
- 過去の思い出や、過去の相手と今の相手をどうしても比べてしまっている
- 幼いころに植え付けられた先入観や思い込みが今の恋愛の発展を妨げている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 過去の思い出や恋愛と今の恋愛を比較しないようにする
- 過去の相手へのこだわりや執着を手放すタイミングがきている
- 過去の自分の価値観から距離をおくことで今の幸せを掴むことができる
カップの6の家庭・結婚での意味
正位置
- おとぎ話のようなロマンチックな結婚を迎えることができる
- お互いが純粋でまっすぐな愛情を抱いている素敵な家族関係
- 家族の過去の思い出がいつまでも幸せを与えてくれる
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 問題はないものの、ロマンチックさに欠ける結婚
- 打算的な感覚でお互いに向き合ってしまっている
- 過去の悲しい記憶が、家族の心に不和をひきおこしている
逆位置を過剰として読む場合
- 結婚式や結婚生活に過度な夢を抱きすぎていることへの警告
- 過去の良かった時の思い出に囚われて前に進むことができない家族
- 子供時代の幸せへの囚われが今の現実に目を背けることにつながってしまっている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 結婚や家庭に夢見すぎな幻想をいだくよりも、現実的な問題に対応する必要がある
- 過去の思い出や記憶にすがりつきすぎない
- 昔のきれいな思い出にひたるよりも、今目の前にある生活を優先させるべき
ソードの6の状況別の意味

ソードの6の仕事での意味
正位置
- 上手く立ち回ることで危機を脱することができる
- よくない状況にまきこまれたとしても、そこから抜け出すことができる
- 問題を上手く解決する方法を見つける実力が十分にある
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 問題に対して上手く対応する実力を持ち合わせていない
- 衝突やトラブルを回避することはできない
- 困難に対して誰も傷つかない解決策を見出すことができない
逆位置を過剰として読む場合
- 困難や問題を避けようとすることが問題解決を遅らせている
- 問題の本質をみずに、ただただ、対処療法的に問題を解決しようとしている
- 場当たり的な対応が、本当の意味での課題の解決につながらない
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 問題に対して恐れずに向き合うことが大切
- 傷つくことを恐れるよりも、リスクを引き受けてしっかりと対応する必要がある
- クレームなどの問題から逃げずに向き合うことが問題解決につながる
ソードの6の恋愛での意味
正位置
- トラブルを上手に避けて恋愛の関係を進めていくことができる
- 恋愛上でのトラブルに対してうまくたちまわることができる
- お互いにいい関係は築けるものの、決定的な一歩に踏み出せない
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 恋愛でのトラブルを回避することができない
- 駆け引きをすればするほど、結果が裏目にでてしまう
- 一時的に関係が悪化するリスクはあるが、本音で相手に向き合えるようになる
逆位置を過剰として読む場合
- 傷つくことを恐れすぎていることが、恋愛の発展を妨げている
- 上手く立ち回ろうとしていることで、相手に本音が伝わりにくくなっている
- スマートに振る舞おうとすることが、かえって問題解決を遅らせている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 傷つくことを恐れずに相手に本音をぶつけることが発展の鍵となる
- 今はうまくたちまわって問題解決をするよりも、リスクを恐れずに正面からぶつかっていくことが大切
- 恋愛そのものから逃げずにきちんと向き合うことが大切
ソードの6の家庭・結婚での意味
正位置
- トラブルや障害をうまく乗り越えて望む結婚を叶えることができる
- 上手く立ち回ることで家族の問題を回避することができる
- 家族や親戚の衝突を避けることができる提案ができる
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 周囲からの反対やトラブルを避けることができない結婚
- 親戚や家族のトラブルに対して、誰も傷つけない解決策を提案できない
- トラブルを避けようと動けば動くほど裏目にでてしまう
逆位置を過剰として読む場合
- 周囲からの反対やトラブルを恐れすぎていて結婚を進めることができていない
- トラブルを避けようとしすぎている姿勢がかえって障害になっている
- 本音をいわずにのらりくらりとかわしていることで家族がお互いに向き合えなくなっている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 今は恐れずに問題に立ち向かうべき
- うまくやりすごすことよりも、リスクを恐れずにしっかりと向き合うことが問題解決につながる
- 家族や周囲をうまく説得することよりも、自分たちが何を望むのかを優先すべき
ペンタクルの6の状況別の意味

ペンタクルの6の仕事での意味
正位置
- 成功を自分だけのものにせず、周囲や社会に還元していくことでより大きな成果をあげることができる
- 自分の成功だけでなく、周囲や社会全体に貢献できる方法を考えることがより大きな成功につながる
- 仕事としての成功だけでなく、人柄や人格も評価されている
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 自分の成功にこだわるあまり、周囲からの評価を下げてしまっている
- 目先の利益に囚われるあまり、さもしい行動に出てしまっている
- 自分あるいは自社の利益にはなるものの、業界全体にはマイナスになるような動き方をしてしまっている
逆位置を過剰として読む場合
- 周囲へ与えすぎてしまっており、自分の成果が手元に残らなくなってしまっている
- 他者に与えることに集中しすぎるあまり、自分のことが疎かになってしまっている
- 八方美人になりすぎている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 今は自分自身の利益を守ることを優先すべき
- 他者を容易に信じたり任せたりしないほうがいい
- 周囲に還元するよりも、まずは自分の仕事に集中するべき
ペンタクルの6の恋愛での意味
正位置
- 自分と相手との関係だけでなく、周囲全体と関係をよくしていくことで恋が前に進んでいく
- 恋愛対象以前に、人としての信頼が関係の発展につながっていく
- 辛い時に必ず手を差し伸べてくれるような関係性を作っていくことができる
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 自分の気持ちを優先しすぎるあまり、周囲や相手の気持ちを無視してしまっている
- 相手への配慮がなくなっており、自分の気持ちだけしか見えなくなっている
- 独占欲が強すぎることが関係の発展を妨げている
逆位置を過剰として読む場合
- 周囲の友人からの反応に気を使いすぎて相手との関係が前にすすみにくい
- お人よしすぎて関係発展にふみこめない
- 誰にでもいい顔をしすぎていることが相手に好意が伝わらない原因になっている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 周囲からどう思われるかを気にせず、相手に個別のアプローチをしていくことが大切
- 周囲に好かれたくてやっていることが逆効果になっているかも。等身大の自分を認めて。
- 自分のエゴや独占欲を否定しないで受け止める
ペンタクルの6の家庭・結婚での意味
正位置
- 自分たちだけでなく、周囲の人たちも幸せにすることができる結婚
- お互いがお互いを思いやることができ、支え合える家族関係
- 自分たちだけの幸せではなく、周囲の人たちのことも気を配れ、信頼される家族
逆位置
逆位置を不足として読む場合
- 独占欲やわがままが、相手を苦しめている結婚生活
- 家族の特定の誰かが多大な犠牲を強いられる関係性
- 全員が独善的になりすぎており、お互いへの思いやりが不足している家族
逆位置を過剰として読む場合
- 相手の気持ちや周囲からの評価を気にしすぎており、自分たちの気持ちに向き合うことができなくなっている結婚生活
- やってあげること、尽くすことが過剰になっており、家族の成長を妨げている
- 親戚や周囲にいい顔をしすぎて自分たちの生活が疎かになってしまっている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
- 相手に尽くすこと、やってあげることよりも、相手の成長のために手を出さない我慢を覚える時が来ている
- 周囲からの評価や、世間様からどう思われるかよりも、自分たちがどうした以下に集中する
- 親戚や他の家族のことよりも、まずは自分自身を優先する
1 小アルカナ6のカードの特徴
6のカードがあらわすもの
2 各カードの一般的な意味
各スートの6の一般的な意味
ーエクササイズ1 それぞれのカードの意味を考えてみよう
ーワンドの6図柄の解説・一般的な意味
ーカップの6図柄の解説・一般的な意味
ーソードの6図柄の解説・一般的な意味
ーペンタクルの6図柄の解説・一般的な意味
3 各カードの状況別の意味
ーエクササイズ2 それぞれのカードの状況別の意味を考えてみよう
ーワンドの6の状況別の意味
ーカップの6の状況別の意味
ーソードの6の状況別の意味
ーペンタクルの6の状況別の意味