タロット意味:13 死・死神(逆位置)


カード概要

キーワード

終焉・再生

カードの説明

ぎょっとするカードの1枚です。死を強く暗示する骸骨が描かれています。マルセイユ版とウェイト版では大きく絵柄が変わっています。
マルセイユ板では、「死神」は死体累々の上で鎌を振るう「刈り取る者」として描かれていますが、ウェイト版の「死神」には、「向き合う者」です。
よく見ると、このカードには、他のカードで登場する者がたくさん出てきます。
足元に王冠と笏を手放してしまった「皇帝」が横たわっており、「力」や「女帝」のような柔らかい衣装をまとった女性は気を失ったように崩れ込んでいます。「法王」と子供だけが、死に向き合い、そして、尊いものに接したかのように手を合わせています。そして彼の背後には船と、「女教皇」のような止まった水、「女帝」の背景に会った流れる水、そしてこれから現れる「月」で描かれている2つの塔と「太陽」が描かれています。
このカードはその見た目、名前から「不吉」なカードとして捉えられることが多いですが、単なる「不吉」を表したいのであれば、これほど多くのモチーフを画面の中に描きこむ必要があったでしょうか?

「わたしは君の元を「必ず」訪れる。わたしは君の「絶対的」な運命だ。」


私事ですが、私は20代の終わりに、癌を患い、「五年生存率」という数字に直面しました。
結果として、私の病は癒え(再発していないかの定期検査は続けていますが)、病気前と変わらぬ生活を享受することができていますが、それまで、「死にたい」と思うことがあったにもかかわらず、その病気に直面するまで、私は「私の死」と向き合うことはありませんでした。
このカードでは、赤目の白馬や、鎧や、掲げた旗や紋章など、死神に纏わるものが、どの大アルカナよりも「現実的」に「リアル」に描かれています。馬一つとってもみても、「愚者」の犬、「戦車」を引くスフィンクスや、「力」のライオン、「太陽」の馬、など、他のカードで描かれているどの動物よりも写実的で、リアルに描かれており、(そもそも、このカードの馬以外に、目の色がはっきりわかる描写をされている動物の絵はありません)「死神」の着ている写実的な鎧に比べると、「戦車」の鎧はまるで玩具のようにリアリティに欠けます。

これほどまでに、「死神」がリアルに描かれているのは、(絵の中のモチーフが多く、死神を浮かび上がらせる必要があると言った技術的な問題もあるでしょうが)普段、意識していないにもかかわらず、必ず、彼が私たちに訪れるものであり、そして、絶対的なものであることを暗示しているのではないでしょうか。

「すべてのものに、いつか「私」は訪れる。「私」と君はどう向き合うのだ?」


「死」に際して、地上での権力・規範は全くの無力です。どれほどの権力者でも死からは逃れることができず、いかなる社会的な責任があったとしても、それは死のタイミングを選ぶ権利にはなりえません(横たわる皇帝)。
「命」とは、「死」と再生の連続であり、波打ち際の砂の城のように、一つの個体の中でも、毎日多くの細胞が死に(ヒトの場合、数にして毎日10%以上の細胞が死んでいると言われています)、その代わりに、新しい命や細胞が補われます。しかし、生が途絶えたとしても、死は絶対に訪れます(死神の前で気を失う女帝)。
自分に絶対に訪れる「死」を受け入れ、「与えられたもの」としての命に感謝することで、ようやく、人は死と正面から向き合うことができ(死の前で手を合わせて膝まづく法王)、
今という瞬間を無邪気に愛するものだけが、「死」すらも祝福することができます(死神に花を捧げる「愚者」と同じような服を着た子供)。

このカードは直接的には「命」の終わりを描いていますが、すべてのものには必ずいつか「終わり」が訪れます。
権力や成果にしがみつき、ともに滅びること、「死」に抗って生産し続けること、「死」に完全降伏すること、「死」すらも祝福すべき今として受け入れること。様々な姿勢をこのカードは見せてくれています。

繰り返しますが、もしもアーサー・ウェイトがこのカードを単なる不吉な「死」と捉えていたのであれば、小アルカナの剣の10のようなシンプルで判りやすい図柄にしたはずです。武器も持たず、ただ、旗を掲げる気高く、穏やかな「死神」は、絶対に訪れる終焉にたいして、あなたがどういった態度をとるのか、問いかけているのではないでしょうか。

逆位置の死神「いつだって、終わらなければ始められないのだ」

逆位置の死神は「終焉」の後の「再生」によりアクセントが置かれた解釈をされることが多いです。
その方針には私も異論がありませんが、この「再生」はあくまで「終焉」の後の「再生」です。
「再生」するために、積極的に「終焉」を迎えることを逆位置の死神は求めています。
上の説明で、癌を患った話をしましたが、癌というのはまさに、「終了」なき「再生」の病です。
通常の細胞は、細胞分裂のたびに、染色体末端のテロメアが短くなっていくので、ある程度の回数分裂すると、分裂を終了します。それに対して、遺伝子に異常をきたした癌細胞は、際限なく分裂を繰り返し、通常そこにあるべき細胞の機能を阻害し始めてしまうことになります。
「終わる」ことなく「再生」し続ければ、本来のそこで働くべきものが働かなくなってしまうのです。

「冬が更地に戻すから、春には花畑が戻ってくるのだ」

このカードは「再生」を意味します。しかし、それはあくまで、あなたが綺麗に「終焉」させてからの話です。
まずはきちんと「終わらせること」。ダラダラと「延命」しないことを、逆向きの死神は求めています。

このカードからのアドバイス

一般的なアドバイス

今抱えている問題を「終わらせる」ことに集中しましょう。
あなたが次のステップに進むには、まず、目の前のものを終わらせることが大切です。
容赦なく、後悔なく、死神の「鎌」のようにバッサリと終わらせましょう。
中途半端な延命は、新しいものの再生を妨げます。期待も未練も思い出も、感謝して葬ったらバッサリと終わらせましょう。

今あなたには脱皮の時が訪れています。
その皮がどれほど魅力的でも、心地よくても、その時はもう、終わったのです。

恋愛向けのアドバイス

「過去」と決別しましょう。
あなたの中には、何度も何度も蘇ってくる恋愛のパターンや、思い出があるかもしれません。
そして、新しいものが訪れても、無意識にそのパターンを思い出したり、繰り返したりしてしまっているのではないでしょうか。
そのパターンを断ち切るために、あなたは色々な本を読んだり、誰かに相談したり、綺麗になったり、仕事をがんばったり、努力をしてきたかもしれません。

でも、新しいものを入れるよりも前に、あなたは「過去」と決別することが必要です。
細胞は、1日に10%以上も入れ替わっていきます。その「過去」の「あなた」と「今」の「あなた」は全く違う細胞からできています。
過去の「あなた」ときっぱり決別して、今のあなたを大切にしましょう。

お仕事・転機に向けてのアドバイス

成功事例や体験談やあなたの過去に影響されすぎないようにしましょう。
ビジネス書を紐解けば、その多くが、過去の成功事例や失敗事例のケーススタディから話が始まります。
確かに、過去の事例や、あなたの成功体験が、あなたを成功に導くこともあるでしょう。しかし、全く同じ事例、全く同じ時は二度とは訪れないのです。
あなたが同じところを「永遠回帰」していたいのであれば、それも一つの手かもしれませんが、あなたが新しいフィールドに進みたいのであれば、誰かの成功事例や体験談、あなたの成功体験、失敗体験に引きずられすぎないようにしましょう。

あなたが見なければいけないのは、言うまでもなく、「今」と「これから」の物事です。

参考画像・文献

ウェイト版の図柄


By パメラ・コールマン・スミス Holly Voleyによる1909年版のスキャン画像。ファイルは http://www.sacred-texts.com/tarot/ より

マルセイユ版の図柄


By Jean Dodal (http://www.tarot-history.com/Jean-Dodal/) [Public domain], via Wikimedia Commons

参考文献

B.ヴィアン「うたかたの日々」

参考画像

ウェイト版の小アルカナの剣の10

単に、苦痛や、荒廃、敗北とそのあとの再生可能性といった、わかりやすいものを暗示するのであれば、ウェイトはこのようなシンプルな図柄にしたのではないでしょうか。

今すぐタロット占い体験してみませんか?


むぎのタロット オンライン鑑定



お悩み事、お困りごとをオンラインで相談してみませんか?
1件1000円から、以下のメニューからお悩み相談が可能です。


また、以下のページからココナラに新規ご登録いただくと、無料ポイント300ポイント(300円分)をおつけすることができます。


ご利用ください。


可愛いタロットをゲットしよう!


このサイトで使っている可愛いタロットカードをいますぐ手に入れてみませんか?



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


ABOUTこの記事をかいた人

小学校の時にタロットに出会って以来、かれこれ20年以上タロットを取り扱っている。多くの人を占うだけではなく、自作のタロットを作るに至る。大学では分子生物学を専攻。趣味はイラストとゲーム作り。本業の傍ら、タロットを自由に楽しむ人が増えればいいなという思いからサイトを作る。