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むぎのタロット講座第33話:小アルカナを学ぼう その8 7のカード(ワンドの7・カップの7・ソードの7・ペンタクルの7)

むぎのタロット講座

タロットの小アルカナのワンドの7・カップの7・ソードの7・ペンタクルの7の意味をまとめました。正位置・逆位置のほか、恋愛、仕事などそれぞれのシュチュエーション別の意味を学ぶこともできます。
(2023/07/17更新)

解説動画

1.各スートの7のカードの特徴

ホップ

今度は7のカードだね。なんか今回は、いいカードなのか悪いカードなのかもよくわかんないやつが多いね。

むぎ

7に対応するセフィラはネツァクっていう勝利を表すものなんだけど、7のカードはそれぞれのスートが表すものが勝利を収めたときに起こることが描かれてるんだ。

ホップ

勝利?ちょっとわかりにくいね。ワンドの7とかどう見ても苦しそうだし、ペンタクルの7もあんまりいい顔してないよ?

むぎ

ちょっとわかりにくいよね。もうちょっと砕いて考えると、そのスートが「めちゃくちゃ強く働いた時」に何が起こるかって考えるとわかりやすくなるかもね。
例えば、ワンドの7は追い詰められてるんじゃなくて、これは、自分が有利な位置に立ってることを表してるし、ペンタクルの7はこれはさらなる収穫を得るために試行錯誤してるんだ

ホップ

あ、ちょっとわかったかも。それぞれのスートっぽい行動がめちゃくちゃ強くなった時に何が起こるかって感じ?

むぎ

そうだね。だから、それぞれのスーとの性質を極端に働かせたらどうなるかっていうのとカードの絵をセットで解釈するとちょっとわかりやすくなると思うよ。

「7」のカードがあらわすもの

小アルカナの各カードはセフィロトの木の各セフィラに対応しています。
7のカードは第7のセフィラである「ネツァク」に対応しています。
ネツァクは「勝利」を表し、7のカードは、それぞれのスートの性質が極端に強く働いた時に何がおこるかを表しています。

セフィロトの樹とコートカード

7という数字についてエリファス・レヴィは以下のように説明しています。

七つ組は三つ組と四つ組からつくられるが故に、あらゆる神統系譜学あらゆる象徴体系において神聖な数字である。
(中略)
七なる数は魔術的ちからが全力を発揮したかたちを表す。これは自然のあありゅる要素に助けられた精神であり、「自然」にかしづかれる霊魂、ソロモンの「鍵符」の中で語られている神聖なる王国であり、「タロット」の中では、逆方向へひっぱりあう、そして違いに後ろを振り返って見つめっている、一方は白いくま一方は黒い二頭のスフィンクスが繋がれた一つの立方体の上に突っ立っている、銅鎧の上に三角形の印をつけ王冠を戴いた一人の男の姿によって表されている。
(中略)
魔術における七つ組の効力は絶対的である。けだし万事においてこの数字は決定的であるからだ。故にすべての宗教がその儀式の中でこれを神聖化している。ユダヤ民族の間では7年目は「安息(ヨベル)」の年であった。七日目は安息と祈祷にささげられ。七つの秘蹟があり、等々。
プリズムの七色、音楽の七音階もまた、古代人の七惑星、すなわち人間という竪琴の七弦と照応する。精神の天界はいまだかつて一度たりとも変化したためしはなく、占星術も天文学以上に不変のまま止まっている。七惑星はけだし、われわれの情感の鍵盤の象形文字的象徴以外のなにものでもないからだ。
以上、三つ組と四つ組との結合について述べたことがらを全部綜合すれば、七つ組、すなわち四と三とからつくられる完璧な偉力をそなえた魔術的統合について言い残したことがらもすべてみな会得できるはずである。
人文書院 エリファス・レヴィ「高等魔術の教理と祭儀」ー教理篇ーより

レヴィは説明の中で、

  • 7という数字が魔術的に非常に強力で神聖な意味をもつこと
  • 様々な神統系譜で7が特別無意味をもつこと
  • 7は三つ組(=完全な言)と四つ組(=完全な言である三に統合概念をたしたもの)の組みあわせであること

などを述べています。
三つ組が均衡し、そして平衡・安定とつながる六と違い、七ではその力が強力に発露されることが示唆されています。
そのため、小アルカナの7のカードではそれぞれのスートが強くはたらいたときにおこることが寓意されています。

2.各カードの一般的な意味

ホップ

そのスートを極端にしたのが7ってのはわかったけど、やっぱりわかりにくい絵が多い気がするなあ。カップの7においては何あらわしてるのかすらよくわかんないや。

むぎ

そうだねえアーサー・ウェイトの解説をみても、7のカードは解釈が色々あるものが多いなと思うよ。7はそのスートの力が強く発揮されてはいるものの、「強くてすごい!」って側面と、中庸をはずれちゃってて危うい側面もあるからね。

ホップ

あ、たしかに、カップの7はやべーやつ感あるよね。見えちゃいけないものが見えちゃってる感じなのかな

むぎ

平たくいうと、まあそうなるねえ。
カップは精神的な恩恵、愛や潜在意識、イマジネーションなんかをあらわすんだけど、それがめちゃくちゃ強くなると、もはや自分の精神的な世界が現実を超越しちゃうんだよ。アーサー・ウェイトは「カップの中に描かれてるものは夢想家がよく見る幻影である」みたいなこといってるしね。

ホップ

なるほどねえ。じゃあ7のカードって各スートが強くなりすぎちゃってやばいカードってこと??

むぎ

そうとも言い切れないんだよ。さっきのカップの7でいうと、確かにイメジネーションが現実世界に勝利しちゃってるんだけど、現実の世界で人々の想像を超えたイノベーションが起こる時って、多分とんでもない夢想家が本気でその夢想を実現した時だと思うんだよね。飛行機だって、車だって、コンピューターだって、スマートフォンだって、昔の人からしたらファンタジーにしか聞こえないだろうからね。

ホップ

なるほどね。強く働いてるから極端ではあるけど、それがそのまま「悪い」ってわけじゃないんだね。でも「強い」ってイメージからすると、ソードの7はなんか強いっていうかずるいって感じに見えるね

むぎ

戦国時代を思い描いてもらうといいのかも。相手を出し抜いて打ち勝つ、ってことが強く働くと、いかに敵の油断をついて自分の勢力を強くするかって話になるよね。だからこのカードはソードがめちゃくちゃ強く働いた結果、機転をきかせて相手を出し抜いてる様子がえがかれてるんだよ。

ホップ

戦う前から勝とうとしてるやつね。でも、この人めちゃくちゃ証拠残しちゃってるよ?しかも真昼間に盗み出してるし。すごい策士っていうよりドロボーにしかみえないんだけど。

むぎ

そこもポイントなんだよ。タロットカードには余分なものはあまり描かれてないっって考えたほうがよくて、ここでも、わざわざこの企みが想定ほどはうまくいかないことを表してるんだよね。実際の史実の戦争をみても、奇襲は最初はうまくいくけど、それが相手の怒りに火をつけて、最終的には敗北しちゃうこともよくあるからね。

ホップ

ああ…策略でうまくいくのは一瞬ってことなんだね。なんか深いなあ。
なんか、7のカードって一筋縄ではいかないカードが多そうだね。

むぎ

そうだね。実際、アーサー・ウェイトの説明をみても、7のカードたちは「このカードにはさまざまな解釈がある」って書いてあることが多いね。7のカードはその絵柄のどこを切り取るかによって意味合いが変わってくることが多いから、このカード単品で判断するんじゃなくて、一緒に出てきたカードの解釈をもとに考えていくことが他のカード以上に大切になってくるね

各スートの7の一般的な意味

各スートの7は各スートが非常に強く働いた際に何が起こるかを示唆しています。

タロットでは「中庸」(=ものごとがちょうどいい強さではたらくこと)を良しとするところがあるので、7のカードはそのスートが強く働くメリットと、働きすぎるデメリットがどちらも描かれていることが多いです。
ワンドの7では、「自分の勢力を拡大していきたい」というワンドの思いが高まり、他の人より優位な位置で戦いを進めていける様子が描かれています。ソードとちがって相手を出し抜くのでえはなく、あくまで自分を高めることで勝利を得る様子です。しかしこれは、終わらない競争に巻き込まれてしまうこともまた暗示しています。
カップの7では素晴らしいイメジネーションが現実に勝利する様子が描かれています。これまでになかったアイデアや明るいビジョンがみえてくることを表す一方で、現実離れしてしまった思考への警告もまた含まれています。
ソードの7では一瞬の機転で相手の優位にたつアイデアを実行できている瞬間が描かれています。しかし、背後にはその企みの証拠となりそうな剣が2本残されてしまっており、この企みはあくまで一時的な成功にとどまることを暗示しています。
ペンタクルの7では成果をもとめるペンタクルがより良い成果をもとめて、自分の作ったものを眺め、改善点を真剣に考えている様子が描かれています。あくなき探究心はさらなる成果につながるでしょうが、一方で、どこまでいっても満足できない渇望もまた表しています。

このような形で、7のカードはそれぞれのスートが強く働くことでもたらされるメリット・デメリットどちらも表しています。カード単体ではどういう意味になるのかが少しわかりにくいカードです。そのため、出てきた状況や、他のカードとの兼ね合いを考えることがとても大切になってきます。

エクササイズ1

正位置・逆位置の一般的な意味について、カードの絵をみて考えてみましょう。
いったん、自分の言葉でまとめてみてから次に読み進むことをお勧めします。

考えてみよう

それぞれのカードの意味を類推してみよう!

  • それぞれのスートのカードの正位置はどんな意味だと思いますか?カードの絵やここまでの説明を参考に自分の言葉で考えてみましょう。
  • それぞれのスートのカードの逆位置はどんな意味だと思いますか?カードの絵やここまでの説明を参考に自分の言葉で考えてみましょう。
    逆位置については、過剰・不足それぞれ考えましょう。
  • 逆位置が必ず悪い意味というわけではありません。逆位置のこのカードがいい意味や、アドバイスで出てきた場合どのように読めばいいでしょうか?考えてみましょう

ワンドの7 図柄の解説

一人の若者が、高いところで1本のワンドをふりまわしています。下からは、6本の突き立てられており、一見この若者は追い詰められているように見えます。しかし、アーサー・ウェイトはこのカードに対して『6人を相手に有利な位置を占めて戦う勇気のカード』・『敵は彼のとどかないところにいる。これは成功を表すカードである』と述べています。
自分を強めて、高めていくワンドが勝利を収めるときには、ソードのように相手を出し抜くようなことはせず、あくまで自分を高めて打ち勝とうとするのが描かれています。状況が 優位に進むことを示している一方 で、終わらない競争に巻き込まれてしまう暗示でもあります。

キーワード

優越・卓越

正位置

「優越・卓越」が中庸にはたらいていると考えます。有利な条件でうまく物事をすすめることができることを示唆します。障害や困難や競合相手に対して優位な立場にたってうまく物事をすすめることができそうです。
勇気をもって行動すれば必ず勝利がえられることを教えてくれているカードです。

逆位置

逆位置では、「優越・卓越」が過剰や不足に働いていると考えます。過剰の場合には「相手に優位にたちたい」と考えすぎるあまり、不要な焦りにとらわれていることを警告してくれています。不足の場合には、問題に対する実力や情報が不足しており、情報収集や具体的な努力がまだ必要であることを示唆しています。

逆位置を不足として読む場合

問題解決に対して、不利な状況におかれることが示唆されます。それは実力不足を表すこともあれば、問題解決に必要な情報を知り得ないこと、相手との関係を発展させるのに不利な条件がこちらにあることなど、何か条件面での問題を表す場合もあります。

逆位置を過剰として読む場合

相手に優越することを優先しすぎてしまっていることを示唆しています。仕事においては、「自分だけが優位」に立つことにこだわって浅はかな儲け話にのってしまうことを示唆しているかもしれません。恋愛においても、相手よりも自分が優位にたとうとしてしまっていることが裏目に出ていることを表します。

逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合

うまく立ち回ること、優位に立つことを考えることよりも、とにかくまずは真っ直ぐに行動を起こすことが大切だと告げています。優位に立ちたいという気持ちの裏には自分の実力が不足しているのではないかという自分への不信感があります。自分を信じて行動することの大切さが問われています

カップの7図柄の解説・一般的な意味

幻想的な風景が描かれています。アーサー・ウェイトはこのカードに対して『幻想の奇妙な聖杯。その上に盛られたさまざまなイメージは特に夢みがちな人がみる幻想を表している』と述べています。
超越した存在、理想の異性、死の上にもたらされる勝利、財宝、怪物など、私たちの心の中に浮かんで吐き得る幻想が描かれています。
アーサー・ウェイトはこのカードに『ある程度の成功、ただし永続的なものではない』と説明しています。
感情と想像力の「美しさ」が現実に勝利した夢想状態を描くとともに、それはどこかで打ち破られる必要があることもまた暗示されています。

キーワード

空想・夢想

正位置

良いビジョン、インスピレーションが得られる、問題に明るい先行きが感じられるなど精神面ではプラスになることが多い一方で、まだ具体的な実現や実行には至っていないことを示すカードでもあります。精神面での充足はえられますが、まだそれが実現はできていないこともまた表されています。

逆位置

逆位置の場合には、良くも悪くもイマジネーションや想像の世界から脱出することが寓意されます。それは理想に対して幻滅を感じていることを示す場合もあれば、想像やイマジネーションだったものを具体的に実行にうつしはじめられていることを表す場合もあるでしょう。

逆位置を不足として読む場合

空想にすぎなかったものからさまざまな意味で脱却していくことを表します。空想や夢想から現実的な判断に戻ってくることを表す場合もあれば、空想・夢想していたものを実行に移されることを示唆する場合もあります。このカード単体ではどちらのニュアンスに近いのかがわかりにくいので、周囲のカードと総合的に判断する必要があります。

逆位置を過剰として読む場合

このカードはもともと、空想や夢想が現実に対して過剰にはたらいていることを示唆しています。そのため、不足を主体として読むことが多いです。

逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合

空想・希望的観測に浸るよりも現実的な判断をすることが求められています。また、これまで机上の空論だったもの、実行したいけどなかなか実行することができていなかったことに対して、今こそその実行の時であると告げてくれている場合もあります。

ソードの7 図柄の解説・一般的な意味

戦場に作られたとおもわれるキャンプのようなところから、1人の男が5本の剣を盗み出しています。叡智を尽くして相手に打ち勝つことを目的とするソードが強く働くことで、一瞬の機転で、相手の戦力を削ぎつつ、自分の戦力を高める逆転の一手を打てていることを表す一方で、背後には企ての証拠となりそうな2本の剣を残してしまっています。
アーサー・ウェイトはこのカードに対して『企画。達成。(中略)または争い、失敗する計画。このように幅広い意味を持つ』と解説を加えています。
相手を出し抜き、勝利を得る計画がうまくいく一方で、その勝利は永続的なものではないこともまた、同時に表しているカードです。

キーワード

機転・計略

正位置

正位置ではこのカードがもつ「企み」「計画」「一瞬の判断」が中庸にはたらいていると解釈します。「一時的な勝利」「今はうまく行っている状況」を表しますが、このままのやり方ではいずれ破綻をきたすことや、周囲の状況は決して信用できるものではないことを示唆しています。このカードは「今聞いている問題については解決するだろうが、本質の解決はかえってとおざかってしまう必要があり、どこかで方法をのものを見直す必要がある」ことを示唆しています。

逆位置

逆位置では、正位置でとらわれていた一時凌ぎの短絡さから、抜け出せることが示唆されます。「正しい方法」は時に面倒で、時間がかかり、なおかつ、あなたが一時的に不利になることかもしれません。
逆位置のソードの7は、あなたが自分に正直に、問題の本質に向き合う状況がととのったこと、時間がかかるとしてもあなたが根本からの解決にとりくめる準備ができたことを示唆しています。

逆位置を不足として読む場合

落ち着いて問題に取り組むことができること、本音でもって事態に向き合うことができることを表します。これまでは、なんとかうまくいく方法はないかとあれこれ考えて立ち回っていたのが、腹をくくって、自分の実力で問題にしっかりと向き合うことを決意した状況を表します。

逆位置を過剰として読む場合

もともとが、計略・機転を過剰に巡らせている状況を表しているため、このカードは不足を主体として解釈します。

逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合

うまくいく方法をあれこれ探るよりも、シンプルに問題に向き合うことが求められていることを表します。また、勝つこと、目的を達成することをゴールにしてしまって「ずるい」方法、おいしそうにみえる儲け話にのっかってしまうことが最終的には自分の首を絞めることになる警告をあらわします。

ペンタクルの7 図柄の解説・一般的な意味

若者が、農作物に実ったペンタクルを眺めています。せっかく実ったペンタクルに対して若者は満足するというより、ちょっと不満そうです。アーサー・ウェイトはこのペンタクルに対して『これは彼(農作物を眺める青年)の宝である』と述べています。
成果を求めるペンタクルが強く働くと、「より多くの成果をもとめる」ムーブになります。それは今やっていることを試行錯誤して改善していくことを表すこともあれば、手に入れたものを原資にさらに多くの成果を生み出すことでもあるでしょう。「よりよい収穫を 得るにはどうすればいいか?」とい う試行に終わりはないのです。向上心を表すとともに、永遠の渇望を表すカードでもあります。

キーワード

改善・検討

正位置

正位置の場合は努力が実って成果が一定の成果がみられること、そしてそれをさらに客観的に眺めてさらに改善点をみつけられること、そして自信をもつことができることが示されます。これまでの努力が実って一定の成果がえられそうです。それについては他のカードでも似たような意味のものはありますが、さらに、自分の成果を客観的に眺めているこのカードではそこで「自分の成果を自信にしつつ、さらに次のステップへとすすんでいく」姿もまた寓意されます。

逆位置

逆位置では、正位置での永遠に「改善・検討」を重ねる姿勢が不足や過剰に働く場合を表します。改善・検討をはかることはとてもいいことですが、一方で、現状に決して満足をしない姿勢を表すものでもあります。そういった、改善・検討を求める姿勢のさまざまな側面が逆位置では現れます。

逆位置を不足として読む場合

現状にとりあえず満足できるようになること、不足も含めて受け止められるようになることを示唆します。それがいい意味で働く場合もあれば、悪いい意味で働く場合もあります。いい意味ではたらけば、それは現状の無条件での肯定となるでしょう。しかし、悪い意味で働けば、成長の放棄という解釈になります。

逆位置を過剰として読む場合

現状をよくしようと、四苦八苦していることそのものが現状の改善を一番妨げていることに対しての警告がなされています。何らかの改善をはかって行動を変えたとしてもその結果が出るのには時間がかかることがあります。改善をあせるあまり、短期間にコロコロと対策を変えるとそのことそのものが結果がでることを妨げてしまうこともあります。

逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合

現在起こっていることを無条件に肯定することの大切さを示唆しています。改善をはかってアクションをおこすのはいいことですが、その一方で、条件をつけないで現状を肯定することもとても大切です。また、逆に、改善をはかろうとするあまりコロコロと対策を変えるのをストップした方がいいと忠告されている場合もあります。

3.各カードの状況別の意味

ホップ

7のカードは1枚のカードでも、メリットもデメリットもどっちも出てきてるから多様な読み方があるんだね。これって実際の占いをやっていくときでもやっぱりいろんな意味で読めちゃうってことだよね。

むぎ

そういうことになるね。
僕個人は、タロットにはいい意味も悪い意味もないと思うけど、出てきた時にメリットの面を強く解釈するか、デメリットの面を強く解釈するかによって全然解釈が変わってくるのが7のカードだと思うよ。

ホップ

うーん…そうすると、実際にでてきたときにどんなふうに読んでいいのかわかんなくなっちゃいそうだなあ。どういう意味でとればいいか迷った時ってどうしたらいいの?

むぎ

一番は、占う相手の状況や、他のカードとの組み合わせからしっくりくる意味を考えていくことだね。2枚以上のカードを並べるときには他のカードが必ずヒントになると思うし、占う人の状況から意味を絞り込むこともできると思うよ。

ホップ

なるほどねえ。「アタリ」をつけるのに、そういう情報をつかっていくといいんだね。

むぎ

そうだね。だからそれぞれのカードをいいカード、悪いカードってひとくくりにしないで、普段からなるべく多様な意味で考えていくことが大切だと思うよ。

エクササイズ2:恋愛・仕事などそれぞれの状況ごとの意味をまとめてみよう

カードの仕事・恋愛・家庭生活など状況ごとの意味をそれぞれのカードの絵をみながら考えてみましょう。
いったん、自分の言葉でまとめてみてから次に読み進むことをお勧めします。

考えてみよう
  • それぞれのカードが仕事に関する相談で出てきた場合は、どんな意味だと思いますか?正位置・逆位置それぞれ考えてみましょう。逆位置については過剰・不足・アドバイスでそれぞれ考えてみましょう
  • それぞれのカードが恋愛に関する相談で出てきた場合は、どんな意味だと思いますか?正位置・逆位置それぞれ考えてみましょう。逆位置については過剰・不足・アドバイスでそれぞれ考えてみましょう
  • それぞれのカードが結婚生活・家庭に関する相談で出てきた場合は、どんな意味だと思いますか?正位置・逆位置それぞれ考えてみましょう。逆位置については過剰・不足・アドバイスでそれぞれ考えてみましょう

ワンドの7の状況別の意味

ワンドの7の仕事での意味

正位置

  • 有利な状況で物事を進めることができる
  • 困難はあるが、うまく乗り越えて成功を収めることができる
  • 成功は収めるが、競争状態は続く

逆位置

逆位置を不足として読む場合
  • 競合相手に対して不利な状況におかれる
  • 目標を達成するためのスキルや実力が不足している
  • 良くも悪くも競争を降りることができる
逆位置を過剰として読む場合
  • 相手より優位に立つことが目的化してしまっている
  • 過剰な価格・サービス競争がおこってしまっている
  • 同僚に過剰な敵愾心を向けてしまっている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
  • 相手の優位にたとうとするよりも、自分の仕事に集中したほうがいい
  • 価格・サービスの競合との過剰な競争がおきてしまっていないか冷静になる
  • 一旦冷静に状況を眺める必要がある

ワンドの7の恋愛での意味

正位置

  • ライバルに対して優位に状況を進めることができる
  • 自分が選択権を握っている恋愛
  • 自分磨きのスパイラルにはいってしまっている

逆位置

逆位置を不足として読む場合
  • 好きな人に対して十分なアピールができていない
  • ライバルに対して自分が見劣りする存在であると感じている
  • 恋愛での競争から良くも悪くも降りることができる
逆位置を過剰として読む場合
  • ライバルを意識しすぎていたり、張り合いすぎていることがかえって恋愛の進展を遅らせている
  • 自分の魅力をアピールすることに躍起になって、相手のことを見ることができていない
  • 自分磨きをすることで自分を追い込んでしまっている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
  • 世間から言われる「女性としての魅力」「男性としての魅力」に踊らされすぎない
  • 恋愛の勝者となることにこだわりすぎない
  • 周囲や世間と自分を比べすぎることをやめるべき

ワンドの7の家庭・結婚での意味

正位置

  • こちらが主導権をにぎっていくことができる家庭・結婚生活
  • 周囲から羨まれるような結婚・家庭生活をおくれる
  • 「ハイスペック」へのこだわりが強くなりすぎてしまっている

逆位置

逆位置を不足として読む場合
  • 周囲に対して気後れを感じる結婚や家庭
  • 劣等感を感じている結婚・家庭生活
  • いい意味で周囲の目を気にせず、競争から降りて等身大で生活ができるようになる
逆位置を過剰として読む場合
  • 周囲に対して「よく思われること」にこだわりすぎている結婚・家庭生活
  • 過去の交際相手とはりあってしまっていることが自分を不幸にしてしまっている結婚
  • 自分や家族を高めることにこだわりすぎてしまっていることが幸せを遠ざけている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
  • 周囲との比較ではなく、等身大の自分やパートナー、家族を尊重する
  • 過去の交際相手に対して詮索しすぎないようにする
  • 世間や周囲と家族やパートナーを比較するのをやめたほうがいい

カップの7の状況別の意味

カップの7の仕事での意味

正位置

  • 仕事に対するビジョンがどんどん広がっていく
  • ビジネスに関する優れたイマジネーションをたくさん受け取ることができる
  • 机上の空論に時間をかけすぎてしまっている

逆位置

逆位置を不足として読む場合
  • イマジネーションの世界から、実際のビジネスの実行のフェーズへとうつっていくことができる
  • 長らく実現しなかったビジョンを実現することができるようになる
  • 考えていたことが思ったほどの成果を生まないものだとわかってしまい、幻滅している
逆位置を過剰として読む場合
  • このカードはもともと、空想や夢想が現実に対して過剰にはたらいていることを示唆しています。そのため、不足を主体として読むことが多いです。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
  • 構想していたものを、実行に移す段階がきている
  • アイデア段階でふくらませすぎないで、スモールステップでいいので実行をはじめるべき
  • 希望的観測を控えて、現実路線でプランニングしていくべき

カップの7の恋愛での意味

正位置

  • 楽しい恋愛を夢想して、幸せな気持ちになっている
  • 相手との未来を明るくとらえて、前向きになることができている
  • 万能の幻想に恋をしてしまっている

逆位置

逆位置を不足として読む場合
  • これまで想像だけだった相手とのやり取りを実行にうつしていくことができる
  • 恋愛成就に向けて具体的なアクションがとれる
  • 相手の嫌な面をみてしまい、ちょっと幻滅してしまう
逆位置を過剰として読む場合
  • このカードはもともと、空想や夢想が現実に対して過剰にはたらいていることを示唆しています。そのため、不足を主体として読むことが多いです。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
  • 頭で考えるよりも、行動を進めていく必要がある
  • 前はただの想像でしかなかったことが、今は実現することができる
  • 相手に対して理想的なイメージを押し付けすぎないことが大切

カップの7の家庭・結婚での意味

正位置

  • 明るい未来を思い描くことができる結婚生活
  • 家族の未来について前向きに捉えて考えていくことができる
  • ビジョンは色々とあるものの実行に移すことができない結婚や家庭

逆位置

逆位置を不足として読む場合
  • 結婚についての具体的な話を進めていけるようになる
  • これまで想像するだけだった家族の計画を実行に移すタイミングがきている
  • 結婚相手や家族に対して幻滅してしまうような出来事に遭遇する
逆位置を過剰として読む場合
  • このカードはもともと、空想や夢想が現実に対して過剰にはたらいていることを示唆しています。そのため、不足を主体として読むことが多いです。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
  • あれこれ想定するよりも、具体的な行動をおこすことが結婚や家族に関する問題を解決する
  • かつて実現できなかったプランも今は実行に移すフェーズにきている
  • 結婚相手や結婚そのものへの都合のいい幻想を手放す

ソードの7の状況別の意味

ソードの7の仕事での意味

正位置

  • 機転を効かして一瞬のチャンスをものにすることができる
  • 競合を出し抜くアイデアを思いつき実現できる
  • その場ではうまくいくが、どこかで修正をはからないと失敗につながってしまう

逆位置

逆位置を不足として読む場合
  • 遠回りに感じても、真っ直ぐに問題に向き合うことでその問題は解決する
  • 小手先の手段ではなく、時間はかかっても、本当に問題を解決したり、継続的に利益を上げることができる方法を選択できる
  • 誠実に同僚や取引先に向き合うことができる
逆位置を過剰として読む場合
  • もともとが、計略・機転を過剰に巡らせている状況を表しているため、このカードは不足を主体として解釈します。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
  • うまくいく方法をあれこれ考えるより、誠実に問題に向き合うことを考えたほうがいい
  • すぐに儲かる話に飛びつくよりも、じっくりと考えて行動に移したほうがいい
  • 怪しい儲け話にとびつくと、足元を掬われるので要注意

ソードの7の恋愛での意味

正位置

  • ライバルに差をつけて出し抜くことができる
  • うまく駆け引きをおこなって恋愛を進めていくことができる
  • 相手を一時的にはうまくコントロールできるかもしれないが、どこかで誠実に等身大の自分として向き合わないとボロがでることになる。

逆位置

逆位置を不足として読む場合
  • ライバルにうちかとう、相手を出し抜こうという状態から、等身大でありのままの自分と相手との関係性を受け止められるようになる
  • 正々堂々と、相手にアタックしていこうという気持ちになれる
  • 後ろ暗いところがお互いになくなり、誠実に向き合うことができるようになる
逆位置を過剰として読む場合
  • もともとが、計略・機転を過剰に巡らせている状況を表しているため、このカードは不足を主体として解釈します。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
  • かけひきや、自分をよく見せる工夫よりも、ただただ誠実に相手に向き合うことが大切
  • お互いにはっていた見栄がなくなり、等身大の相手に向き合うことができるようになる
  • ライバルたちを出し抜こうとあれこれ画策をしすぎないほうがいい

ソードの7の家庭・結婚での意味

正位置

  • 機転を効かせて、自分にとって有利な条件で結婚を勧めることができる
  • 家族をうまく自分の思う通りにコントロールできる
  • 一次的にはうまくいくが、どこかでしっかり見直さないと破綻する家庭・結婚生活

逆位置

逆位置を不足として読む場合
  • 隠し事やかけひきから、いい意味で解放されて結婚の話を進めていくことができる
  • 家族や親戚に対してコントロールしようとする意図を手放すことができるようになる
  • 一次的にはゴタゴタするかもしれないが、問題にしっかりと向き合うことで解決にむかっていくことができる
逆位置を過剰として読む場合
  • もともとが、計略・機転を過剰に巡らせている状況を表しているため、このカードは不足を主体として解釈します。
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
  • 自分にとって有利になるように画策をするよりも、関係者全員が幸せになるように誠実に自体に向き合うことが大切
  • あれこれ有利になるように立ち回るよりも、誠実に家族・パートナーに向き合うことが大切
  • 根回しに奔走することが、今はかえって問題を大きくしてしまうことへの警告。

ペンタクルの7の状況別の意味

ペンタクルの7の仕事での意味

正位置

  • 成果は得られるものの、それをさらに改善していこうという気持ちになる
  • 試行錯誤をしていくことでより大きな成果を得ることができる
  • 向上心が仕事にとってプラスに働いている

逆位置

逆位置を不足として読む場合
  • 現状を改善していこうという意欲があまり湧かない
  • 良くも悪くも、現状を肯定的に捉えてそのままでいいと思っている
  • 出世や成功に対するモチベーションがあまり上がらない
逆位置を過剰として読む場合
  • 結果を出すために試行錯誤しすぎていることが、かえって結果を出すことを阻害している
  • 現状に満足をしないことによって、自分を追い詰めてしまっている
  • とにかく現状を変えることに躍起になってしまっており、現状のいい部分が見えなくなってしまっている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
  • 今ある状況をまずは肯定的に捉えることが大切
  • 自分の能力、今までやってきたことをもっと自分で認めた方が良い
  • いい意味で肩の力をぬいて、仕事にあたれるようになる

ペンタクルの7の恋愛での意味

正位置

  • 二人の関係をもっとよくしていきたいという気持ちが強い
  • 現状、十分成果はえられているが、もっと関係を進めていくにはどうすればいいか考えている
  • 相手との現状で恵まれている部分が見えにくくなっている

逆位置

逆位置を不足として読む場合
  • 現状からどうやって進展させていけばいいのか、アイデアが浮かばなくなっている
  • いい意味で現在の相手との関係性を肯定的にとらえられるようになっている
  • 相手との関係を進めていきたいとおもっているものの、今ひとつモチベーションが保てない
逆位置を過剰として読む場合
  • 「今のままではダメだ」という気持ちが強くなりすぎて、現状の相手との関係でのいいところが見えなくなっている
  • 相手との関係を改善したいと躍起になるあまり、焦りが生じてしまっている
  • 相手ともっと関係を進めなければいけないという否定の気持ちが、自分自身を不幸にしてしまっている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
  • 今すでに相手から受け取っているもの、今すでに相手との関係で達成しているものに目を向けることが大切
  • 当たり前だと思っていることや、相手とただ過ごせる時間をシンプルに楽しむことが関係を勧めることができる
  • なんとかしよう、と頑張りすぎないことが、かえって二人の関係を向上させることになる

ペンタクルの7の家庭・結婚での意味

正位置

  • 向上心を忘れることなく、幸せな結婚生活のために努力することができている
  • 家族をもっと幸せにするたの具体的な行動がとれている
  • 将来の幸せに集中しすぎるあまり、今現在手にしている幸せが見えなくなっている

逆位置

逆位置を不足として読む場合
  • 現状を変えていくモチベーションがわかず、なかなか前にすすめない結婚の話
  • 家族の自己実現や幸せのために頑張るモチベーションが下がってしまっている
  • 家族やパートナーとの幸せのために、頑張りすぎていた状況から解放される
逆位置を過剰として読む場合
  • 相手や自分に求める理想が高すぎることがお互いを苦しめている結婚
  • 家族の目標達成のために、頑張りすぎていることが今この瞬間の幸せを遠ざけている
  • 今の生活の改善のために努力していることが、かえって自分たちを苦しめてしまっている
逆位置を前向きな意味やアドバイスとして読む場合
  • 眼に見える成果だけにこだわらず、今家族やパートナーと過ごせるそのままの生活そのものを喜ぶこと
  • お互いに当たり前だと思っていることに対してきちんと感謝して、現状を肯定することがまずは大切
  • 今は、とにかく、頑張りすぎないことが何よりも大切であるという警告

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