ワンドの3
基本的な解釈
各スートの3は各スートが深く理解されたときに起こることが示唆されています。
エネルギーの拡大を求め続けるワンドにとってそれは、「得たものをさらに拡大していく無限の拡大」を示唆します。
ワンドの2のところで「調和」はワンドにとっては窮屈さをもたらすことをお話ししましたが、2で存在していた囲いは消え、3では広がる海を一人の男が見下ろしています。
海には船が見えますが、アーサーウェイトはその船について
絵の中の船は彼の所有物で、積荷を満載して海を越えていく。
魔女の家BOOKS アーサー・ウェイト「タロット公式ガイドブック」より
と説明しています。彼はすでに成功しているにもかかわらず、そこからさらに拡大を目指しているのです。
何かを得ようとする動きについてワンドとペンタクルは少し似ているかもしれませんが、ペンタクルが「所有すること」「財産とすること」に興味を持つのに対して、ワンドにとっての所有物は「もっと勢力を拡大するための材料」でしかないのです。
そのため、ここで描かれている人物も決して服装は裕福そうではないにもかかわらず、「積み荷が満載の船を海にこえさせる」力をもっています。
これは綺麗な身なりで塀の中から世界を覗いていたワンドの2とは対照的です。ワンドの本質は力の拡大であり、得たものをさらに投資につかって拡大をしていくことがワンドに特有な動きであることを示唆しています。
正位置
ワンドの3ではここまでに得た者をさらに次の冒険へとつかっていく、向上心を示唆しています。
このカードがでてきたときあなたは、次のステージへと進んでいくことが求められています。現状もっているものに満足するのではなく現状もっているものから、さらに拡大していくことが求められています。人間関係に関することの場合には、関係を発展させていくために、あなたが行動することが求められています。いずれにせよ、わくわくする冒険や成長が示唆されているカードです。
逆位置
逆位置の場合にはワンドの3がもつ挑戦、探求、冒険といったキーワードが過剰や不足にはたらいていると考えます。
過剰にはたらいているときには挑戦や探求が思っている以上に困難なもので、逆境に立たされる可能性があることが示唆されています。
不足の場合には、前に進むことに臆病になってしまっていること、あるいは意欲やモチベーションをうしなってしまっていることを示唆しています。
救いとしてこのカードがもたらされる場合には、「冒険の終わり」つまり、波乱万丈な展開から解放されることを示唆している場合もあります。
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